Google Earthで見るプンゲリ核実験場:2013年2月12日、第3回核実験翌日の写真があった、<追記>最適な天然核実験場 (2017年5月3日)
38 Northを読んでいたら、また、「プンゲリ核実験場でバレーボール」の話題が出ていたので、Google Earthでプンゲリの過去写真を眺めてみた。
38 North, North Korea’s Punggye-ri Nuclear Test Site: Activity Continues Throughout the Site, http://38north.org/2017/05/punggye050217/print/
例によって、過去の写真を見ていったら、なんと、2013年2月13日、つまり第3回核実験翌日に撮影した写真があった。

Source: Google Earth, photo taken on 2013/02/13
冬なので雪に覆われており、何が何だかよく分からないが、ともかくも核実験翌日の核実験場である。
2013年2月12日を中心にたくさん写真を撮影したのか、数日から10日ぐらいの間隔でたくさん見ることができる。
下は、2月9日に撮影した写真であるが、before and afterで特徴的な違いを見つけることはできない。

Source: Google Earth, photo taken on 2013/02/09
Google Earthで見られる最新の写真は、2015年11月13日であるが、バレーボールコートのようなものは、この写真の中で見つけることはできない。

Source: Google Earth, photo taken on 2015/11/03
<追記>
なぜプンゲリなのかということを考えながら、しばらくGoogle Earthを眺めていた。どうやら、プンゲリ以外に核実験をできる場所はないし、逆に言えば、プンゲリが天然の核実験場だといえるからだと思う。地下核実験をするためには、文字通り「地下」とするために、海抜0メートルを基準とするなら深い縦穴を掘らなければならない。縦穴自体は掘れたとしても、その中に実験段階の核爆弾を設置するのには、とても苦労するはずである。第一、技術者や科学者が穴の中に入っていくことができない。すると、横穴の状態で核実験をする必要が出てくる。そのためには高い山に長い横穴を掘るのがベストということになる。あちこちに炭鉱がある北朝鮮は、横穴を掘るのは得意なはずだ。
しかし、山がちの地形の北朝鮮とはいえ、高い山がたくさんあるわけではなく、2000メートル級の山となると限られる。ざっと、Google Earthを高度を見ながらスウィープしても、1000メートル台の山はたくさんあるが、2000メートル超はなかなかない。
ところが、プンゲリは2150メートル(Google Earthでの読み)ほどある、万塔山の麓に位置している。この山であれば、頂上から真下に降りた地点まで2キロほどの横穴を掘れば、核爆弾の上には大量の土が盛られていることになり、核爆発をさせても、坑道の処理さえきちんとしておけば、放射能は外に漏れ出さないはずである。北朝鮮の核実験を感知する各国の地震観測センターが、「深さ0キロを震源とする」という報告をするのは、このためであろう。プンゲリの標高が1400メートルほどあるので、もしかすると斜め下に掘り進んでいるのかも知れない。
中朝国境の近くで実験をするのは、米韓両軍に見つからないようになど、もっともらしい解説を聞いたことがあるが、横穴式の実験場を作るには、ここしかないということなのだと思う。
北朝鮮は、横穴と核爆弾だけ準備すれば、いつでも核実験ができる状態になっており、横穴掘りが終わった人民軍人が、衛星通過の時間に会わせて、バレーボールに興じているのだと思う。
下の写真を見れば、プンゲリがどれほど最適な天然核実験場であるかがよく分かる。黄色い円で囲まれているのが、万塔山。核爆弾は、大量の土砂で覆われていることになる。

Source: Google Earth, photo taken on 2014/09/19
38 North, North Korea’s Punggye-ri Nuclear Test Site: Activity Continues Throughout the Site, http://38north.org/2017/05/punggye050217/print/
例によって、過去の写真を見ていったら、なんと、2013年2月13日、つまり第3回核実験翌日に撮影した写真があった。

Source: Google Earth, photo taken on 2013/02/13
冬なので雪に覆われており、何が何だかよく分からないが、ともかくも核実験翌日の核実験場である。
2013年2月12日を中心にたくさん写真を撮影したのか、数日から10日ぐらいの間隔でたくさん見ることができる。
下は、2月9日に撮影した写真であるが、before and afterで特徴的な違いを見つけることはできない。

Source: Google Earth, photo taken on 2013/02/09
Google Earthで見られる最新の写真は、2015年11月13日であるが、バレーボールコートのようなものは、この写真の中で見つけることはできない。

Source: Google Earth, photo taken on 2015/11/03
<追記>
なぜプンゲリなのかということを考えながら、しばらくGoogle Earthを眺めていた。どうやら、プンゲリ以外に核実験をできる場所はないし、逆に言えば、プンゲリが天然の核実験場だといえるからだと思う。地下核実験をするためには、文字通り「地下」とするために、海抜0メートルを基準とするなら深い縦穴を掘らなければならない。縦穴自体は掘れたとしても、その中に実験段階の核爆弾を設置するのには、とても苦労するはずである。第一、技術者や科学者が穴の中に入っていくことができない。すると、横穴の状態で核実験をする必要が出てくる。そのためには高い山に長い横穴を掘るのがベストということになる。あちこちに炭鉱がある北朝鮮は、横穴を掘るのは得意なはずだ。
しかし、山がちの地形の北朝鮮とはいえ、高い山がたくさんあるわけではなく、2000メートル級の山となると限られる。ざっと、Google Earthを高度を見ながらスウィープしても、1000メートル台の山はたくさんあるが、2000メートル超はなかなかない。
ところが、プンゲリは2150メートル(Google Earthでの読み)ほどある、万塔山の麓に位置している。この山であれば、頂上から真下に降りた地点まで2キロほどの横穴を掘れば、核爆弾の上には大量の土が盛られていることになり、核爆発をさせても、坑道の処理さえきちんとしておけば、放射能は外に漏れ出さないはずである。北朝鮮の核実験を感知する各国の地震観測センターが、「深さ0キロを震源とする」という報告をするのは、このためであろう。プンゲリの標高が1400メートルほどあるので、もしかすると斜め下に掘り進んでいるのかも知れない。
中朝国境の近くで実験をするのは、米韓両軍に見つからないようになど、もっともらしい解説を聞いたことがあるが、横穴式の実験場を作るには、ここしかないということなのだと思う。
北朝鮮は、横穴と核爆弾だけ準備すれば、いつでも核実験ができる状態になっており、横穴掘りが終わった人民軍人が、衛星通過の時間に会わせて、バレーボールに興じているのだと思う。
下の写真を見れば、プンゲリがどれほど最適な天然核実験場であるかがよく分かる。黄色い円で囲まれているのが、万塔山。核爆弾は、大量の土砂で覆われていることになる。

Source: Google Earth, photo taken on 2014/09/19