「太陽の偉業、千万年輝かせていこう(偉大な首領金日成同志誕生105周年盛大に慶祝)」:「金正恩朝鮮」と105周年で金正恩時代強調、ICBMの実力相応ターゲットはサンフランシスコ (2017年4月29日 「朝鮮中央TV」)
29日、「朝鮮中央TV」で「太陽の偉業、千万年輝かせよう」という「新しく出た朝鮮記録映画」が放送された。「太陽節」前後の既に放送された映像を編集したものなので、あまりおもしろくないと思いつつ見ているところである。
「リョミョン通り竣工式」は、もちろん出てくるが、そのナレーションの中で
「一心団結と自強力で強大で、万里馬速度で暴風を打ち砕きながら走る金正恩朝鮮が、この空の下のこの地に偉大な首領様達の愛国念願、強国念願をどのように花咲かせ、人民の理想社会をどのように建設しているのかを世界にはっきりと示したリョミョン通り」
と言っている。「金正恩朝鮮」という言葉が気になり、『労働新聞』の過去記事を遡れるだけ調べてみたが、「金日成、金正日朝鮮」とか、「金日成民族、金正日朝鮮」という言葉がこれまで使われており、「大元帥様達」の名前を「金正恩」に置き換えた表現は、出てこなかった。ナレーションを聞いていて、かなり違和感を感じたので、この「朝鮮記録映画」の中で初めて使われたのではないだろうか。たかが一言であるが、「大元帥様達」の時代が、「首領様誕生105周年」を契機に「元帥様」の時代に、「リョミョン通り」という「歴史的大創造物」の完成を世界に轟かせながら、変わったと宣言しているのであろう。
今後、「金正恩朝鮮」という言葉は、しばしば登場することになると思われる。
まだ、半ばなので、続けて見ることにする。
태양의 위업 천만년 빛내여가리(위대한 수령 김일성동지 탄생 105돐 성대히 경축)
<追記>
「功勲国家合唱団」公演の場面では、同公演の「録画実況」よりも背景の動画が大きく写っている。てっきり、北朝鮮のICBMはホワイトハウスを一撃している思っていたのだが、この動画がよく見えたので、Google Earthと組み合わせて場所を特定してみた。
複数のミサイルはこの半島のような部分に向かって飛んでいる。

Source: KCTV, 2017/04/29
Google Earthでみるとカリフォルニア半島、カリフォルニア湾辺りと類似した地形である。

Source: Google Earth
ミサイルはさらに目標に近づいていく。

Source: KCTV, 2017/04/29
北を右に持ってくると下の地図と一致し、サンフランシスコであることが分かる。

Source: Google Earth
ミサイルはさらに目標に近づく。2本の緑の線(緑地帯)に注目して欲しい。

Source: KCTV, 2017/04/29
ここをGoogle Earthでみると、ゴールデン・ゲート・ブリッジ付近であることが分かる。

Source: Google Earth
この後、、ミサイルはぐるっと回転し、緑地帯が右の方に来る。

Source: KCTV, 2017/04/29
Google Earthも北がもう少し下に来るように回転させてみる。

Source: Google Earth
ミサイルは、沿岸の黒く見える部分に向かって飛んでいく。

Source: KCTV, 2017/04/29
北朝鮮が使っているのはGoogle Earthの映像のはずなので、黒く見えるのは、フィナンシャル・ディストリクトにある高層ビルの陰であろう。

Source: Google Earth
そしてミサイルはヒットする。その際、高層ビルが建ち並ぶフィナンシャル・ディストリクトよりもいくらか右にヒットしている。

Source: KCTV, 2017/04/29
そこにあるのは、「汚い追従勢力」を意識してか、チャイナ・タウンであった。

Source: Google Earth
チャイナ・タウンにヒットさせているのかどうかは特定しがたいが、敢えて、現段階では成功していないワシントンDCにヒットさせておらず、自信を持ってヒットさせることができることを暗示するかのように、サンフランシスコを狙っているところなど、かなり周到に計算して作られたCGである。「元帥様」は、それを知っているのか知らないのか不明ながら、北朝鮮というのは、こういうところで非常に芸が細かい。
米国政府は、北朝鮮のミサイル能力の進化が「urgent」と言って騒ぎ立てているが、米国務省定例記者会見でも、記者から、「何がurgentなのか?」と繰り返し質問が出されている。確かに、オバマ政権からトランプ政権に変わったとたんに「urgent」と騒ぎだし、どこぞの道化首相も「重大な脅威」と突然、脅威のレベルを上げた。米国務省報道官は、「urgent」について、「北朝鮮のミサイルや核実験の頻度が増え、米本土に到達するミサイルが完成するのも近い」と「urgent」の理由を説明している。その限りにおいては、リーゾナブルな説明である。では、北朝鮮のミサイルの射程距離圏に入って久しい日本は何がどう変わって「重大な脅威」となったのであろうか。北朝鮮のミサイルが米本土にヒットする能力を持つと、米国の核の傘に守られている日本にも影響が出るという説明なら分かるが、何か突然、北朝鮮のミサイルが日本に飛来する能力を持ったかの如く、世論を誘導している感じがしてならない(東京メトロまで止めさせて)。国民の危機感を煽り、軍備拡張を目論む下心が見え隠れしている。
そして、籠池さんとの関係では記憶力が極めて薄弱な日本の防衛相が、どさくさ紛れに「海自艦、初の米艦防護へ 四国沖まで、安保法制に基づき」と。
『朝日新聞デジタル』、「海自艦、初の米艦防護へ 四国沖まで、安保法制に基づき」、https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170430-00000005-asahi-pol
日本にとって「元帥様」のミサイルがなぜ迷惑かといえば、こういう画策を後押ししていることもある。
「リョミョン通り竣工式」は、もちろん出てくるが、そのナレーションの中で
「一心団結と自強力で強大で、万里馬速度で暴風を打ち砕きながら走る金正恩朝鮮が、この空の下のこの地に偉大な首領様達の愛国念願、強国念願をどのように花咲かせ、人民の理想社会をどのように建設しているのかを世界にはっきりと示したリョミョン通り」
と言っている。「金正恩朝鮮」という言葉が気になり、『労働新聞』の過去記事を遡れるだけ調べてみたが、「金日成、金正日朝鮮」とか、「金日成民族、金正日朝鮮」という言葉がこれまで使われており、「大元帥様達」の名前を「金正恩」に置き換えた表現は、出てこなかった。ナレーションを聞いていて、かなり違和感を感じたので、この「朝鮮記録映画」の中で初めて使われたのではないだろうか。たかが一言であるが、「大元帥様達」の時代が、「首領様誕生105周年」を契機に「元帥様」の時代に、「リョミョン通り」という「歴史的大創造物」の完成を世界に轟かせながら、変わったと宣言しているのであろう。
今後、「金正恩朝鮮」という言葉は、しばしば登場することになると思われる。
まだ、半ばなので、続けて見ることにする。
태양의 위업 천만년 빛내여가리(위대한 수령 김일성동지 탄생 105돐 성대히 경축)
<追記>
「功勲国家合唱団」公演の場面では、同公演の「録画実況」よりも背景の動画が大きく写っている。てっきり、北朝鮮のICBMはホワイトハウスを一撃している思っていたのだが、この動画がよく見えたので、Google Earthと組み合わせて場所を特定してみた。
複数のミサイルはこの半島のような部分に向かって飛んでいる。

Source: KCTV, 2017/04/29
Google Earthでみるとカリフォルニア半島、カリフォルニア湾辺りと類似した地形である。

Source: Google Earth
ミサイルはさらに目標に近づいていく。

Source: KCTV, 2017/04/29
北を右に持ってくると下の地図と一致し、サンフランシスコであることが分かる。

Source: Google Earth
ミサイルはさらに目標に近づく。2本の緑の線(緑地帯)に注目して欲しい。

Source: KCTV, 2017/04/29
ここをGoogle Earthでみると、ゴールデン・ゲート・ブリッジ付近であることが分かる。

Source: Google Earth
この後、、ミサイルはぐるっと回転し、緑地帯が右の方に来る。

Source: KCTV, 2017/04/29
Google Earthも北がもう少し下に来るように回転させてみる。

Source: Google Earth
ミサイルは、沿岸の黒く見える部分に向かって飛んでいく。

Source: KCTV, 2017/04/29
北朝鮮が使っているのはGoogle Earthの映像のはずなので、黒く見えるのは、フィナンシャル・ディストリクトにある高層ビルの陰であろう。

Source: Google Earth
そしてミサイルはヒットする。その際、高層ビルが建ち並ぶフィナンシャル・ディストリクトよりもいくらか右にヒットしている。

Source: KCTV, 2017/04/29
そこにあるのは、「汚い追従勢力」を意識してか、チャイナ・タウンであった。

Source: Google Earth
チャイナ・タウンにヒットさせているのかどうかは特定しがたいが、敢えて、現段階では成功していないワシントンDCにヒットさせておらず、自信を持ってヒットさせることができることを暗示するかのように、サンフランシスコを狙っているところなど、かなり周到に計算して作られたCGである。「元帥様」は、それを知っているのか知らないのか不明ながら、北朝鮮というのは、こういうところで非常に芸が細かい。
米国政府は、北朝鮮のミサイル能力の進化が「urgent」と言って騒ぎ立てているが、米国務省定例記者会見でも、記者から、「何がurgentなのか?」と繰り返し質問が出されている。確かに、オバマ政権からトランプ政権に変わったとたんに「urgent」と騒ぎだし、どこぞの道化首相も「重大な脅威」と突然、脅威のレベルを上げた。米国務省報道官は、「urgent」について、「北朝鮮のミサイルや核実験の頻度が増え、米本土に到達するミサイルが完成するのも近い」と「urgent」の理由を説明している。その限りにおいては、リーゾナブルな説明である。では、北朝鮮のミサイルの射程距離圏に入って久しい日本は何がどう変わって「重大な脅威」となったのであろうか。北朝鮮のミサイルが米本土にヒットする能力を持つと、米国の核の傘に守られている日本にも影響が出るという説明なら分かるが、何か突然、北朝鮮のミサイルが日本に飛来する能力を持ったかの如く、世論を誘導している感じがしてならない(東京メトロまで止めさせて)。国民の危機感を煽り、軍備拡張を目論む下心が見え隠れしている。
そして、籠池さんとの関係では記憶力が極めて薄弱な日本の防衛相が、どさくさ紛れに「海自艦、初の米艦防護へ 四国沖まで、安保法制に基づき」と。
『朝日新聞デジタル』、「海自艦、初の米艦防護へ 四国沖まで、安保法制に基づき」、https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170430-00000005-asahi-pol
日本にとって「元帥様」のミサイルがなぜ迷惑かといえば、こういう画策を後押ししていることもある。