「<私たちの言葉、常識手帳>オクリュキョとオクリュキョタリ」(2012年6月22日 「朝鮮中央TV」)
こんな、短い番組が「朝鮮中央TV」で放送されたようである。
http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-06-22-13.flv
正しい朝鮮語を使いましょうという教養番組であるが、なかなかおもしろかった。「オクリュキョ」(正しい「平壌方言」の発音は、オンリュギョ)というのは、大同江にかかる橋の名前である。まず番組の初めで、

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-06-22-13.flv
というように、二つの朝鮮語の単文が提示される。両方とも「オクリュキョで会いましょう」という意味であるが、緑の字の文かオレンジ色の文が間違っているということである。正解はどちらかというと、緑の字の文である。その理由は、

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-06-22-13.flv
「オクリュキョ」を漢字で書くと上の写真のようになり、「キョ」という「橋」という漢字の音に固有語で「bridge」を表す「タリ」を続けて使うのはおかしいという説明がある。説明はまさにその通りであるが、これぞまさにそもそも漢字を含んで構成されている言語から文字としての漢字を除外してしまった悲劇である。我々は、画面に表示されている「橋」を見て直ぐにその意味が分かるが、漢字教育を受けていない朝鮮人民にとっては、全く意味を持たない形としか見えないであろう。朝鮮人民の名前も漢字「音」で付けられているので、もしかすると案外と漢字を知っているのかもしれないが、大学レベルの高等教育、しかも漢字を使う専門分野では教えられているのかもしれないが、高校まででは漢字教育は全廃されているはずである。もちろん、確認をするすべなどないが、北朝鮮の言語を表す「文化語」の起源から行けば、そういうことになろう。
しかし、思えば漢字語(漢字音)に固有語を続ける使い方は、韓国語にも見られる。例えば、「3日」のことを「サムイルナル」(正しい発音はサムイルラル)、つまり「三日(サムイル)」という漢字音に「day」を表す「ナル」を重ねて言っているのをよく耳にした。上記の北朝鮮番組の説明にしたがえば、これは誤った用法となる。韓国文法では、このような用法を正しいとしているのであろうか。韓国では、その数は減っていると聞いているが、一応漢字教育は続けているはずなので、「日」ぐらいの漢字は誰でも知っていると思うのだが。単に、慣用的な用法なのかもしれない。今度、知り合いの韓国語教育学者に尋ねてみることにする。
http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-06-22-13.flv
正しい朝鮮語を使いましょうという教養番組であるが、なかなかおもしろかった。「オクリュキョ」(正しい「平壌方言」の発音は、オンリュギョ)というのは、大同江にかかる橋の名前である。まず番組の初めで、

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-06-22-13.flv
というように、二つの朝鮮語の単文が提示される。両方とも「オクリュキョで会いましょう」という意味であるが、緑の字の文かオレンジ色の文が間違っているということである。正解はどちらかというと、緑の字の文である。その理由は、

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-06-22-13.flv
「オクリュキョ」を漢字で書くと上の写真のようになり、「キョ」という「橋」という漢字の音に固有語で「bridge」を表す「タリ」を続けて使うのはおかしいという説明がある。説明はまさにその通りであるが、これぞまさにそもそも漢字を含んで構成されている言語から文字としての漢字を除外してしまった悲劇である。我々は、画面に表示されている「橋」を見て直ぐにその意味が分かるが、漢字教育を受けていない朝鮮人民にとっては、全く意味を持たない形としか見えないであろう。朝鮮人民の名前も漢字「音」で付けられているので、もしかすると案外と漢字を知っているのかもしれないが、大学レベルの高等教育、しかも漢字を使う専門分野では教えられているのかもしれないが、高校まででは漢字教育は全廃されているはずである。もちろん、確認をするすべなどないが、北朝鮮の言語を表す「文化語」の起源から行けば、そういうことになろう。
しかし、思えば漢字語(漢字音)に固有語を続ける使い方は、韓国語にも見られる。例えば、「3日」のことを「サムイルナル」(正しい発音はサムイルラル)、つまり「三日(サムイル)」という漢字音に「day」を表す「ナル」を重ねて言っているのをよく耳にした。上記の北朝鮮番組の説明にしたがえば、これは誤った用法となる。韓国文法では、このような用法を正しいとしているのであろうか。韓国では、その数は減っていると聞いているが、一応漢字教育は続けているはずなので、「日」ぐらいの漢字は誰でも知っていると思うのだが。単に、慣用的な用法なのかもしれない。今度、知り合いの韓国語教育学者に尋ねてみることにする。