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    「深刻な干ばつが北朝鮮南西部と中央部の2012年の収穫に影響を及ぼす」(2012年6月18日 FAO)

    FAOが北朝鮮の2012年の北朝鮮の農業生産に関する見通しを発表した。

    http://www.fao.org/giews/countrybrief/country.jsp?code=PRK

    レポートによると北朝鮮では昨年11月から今年4月中旬まで雨に恵まれ早期作物の成長を助けたが、「現在収穫期である早期作物が熟成していく過程の5月初めから40日間に及ぶ干ばつにより影響を受けた」としている。また、「干ばつは、トウモロコシの大収穫地域である、黄海北道、黄海南道、平壌北部、平壌南部、平壌の農業地域における、移植されたトウモロコシの主要収穫期に影響を与えた」としている。

    そして、干ばつにより影響を受けたトウモロコシ、ジャガイモ、大豆などを栽培する農地は、全農地の17%(早期収穫農地約3万7千ヘクタールを含む約20万ヘクタール)に当たるとしている。しかし、米作に対する影響は今のところ報告されいないとのことである。FAO/WFPの予測では、北朝鮮の2012年食料生産は4.66百万トンであったが、これには早期収穫作物が50万トン含まれているので、2012年の食料生産は予想を下回るであろうとのことである。

    今回の干ばつ前のFAO/WFPによる予測では、北朝鮮は2011年11月から2012年10月にかけて73万9000トンの食料輸入が必要であろうとされていたが、これは早期収穫作物50万トンがあるとの前提であったので、その収量の減少は、輸入量がそのままであれば、北朝鮮の食糧事情を悪化させるであろう、としている。「5月中旬現在の食料商業輸入量は、33万3300トンでその殆どが中国からの米とウクライナ、アルゼンチン、EUからのトウモロコシであり、食料援助は8万3500トンしか受けられていない状態である」としている。そして、10月、11月の収穫期までの端境期に、北朝鮮の食糧配給制度を維持するためには、さらなる食料輸入や援助食料が必要になるであろうとしている。

    FAO/WFPでは、「両江道、慈江道、咸鏡南道、咸鏡北道、江原道といった食料供給状態が良くない地域に、不適切な食料生産と商業輸入による、妊婦や子供、老人を中心とした3百万の弱者がおり、国際的な緊急食料援助を必要としている」としている。

    昨夜の「20時報道」では、これから予想される集中豪雨への対策がいろいろと紹介されていたが、今後、集中豪雨により洪水などが発生すれば、さらに食料生産に影響を及ぼし、さらに深刻な事態となるであろう。

    「20時報道」:
    http://www.uriminzokkiri.com/php_tmp/download.php?ptype=movie2&no=10241

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    川口智彦

    Author:川口智彦
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    2021年1月11日から「総秘書同志」
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