朝鮮民主主義人民共和国最高人民会議第13期第5回会議におけるトップ24、解任軍人確認とリプレイス、外交委員会復活で対米・対中外交活性化か、核・ミサイル活動に関する言及無し (2017年4月12日 「労働新聞」)
12日、『労働新聞』に第13期第5回最高人民会議に関する記事が掲載された。他面の記事はまだ読んでいないが、トップ記事に関して言えば、軍事、核・ミサイルに関することは一切書かれていない。過去に最高人民会議の記事ときちんと比較する必要はあるが、直感的に、そして少なくとも金正恩時代に開催された最高人民会議の記事としては異例な感じがする。米国(米軍)の動向や、中国からの説得(要請)を受けた結果なのかもしれない。
序列も代わっているので、2016年5月に開催された第7期第1回党大会の時の順位と比較しながら確認しておくことにする(当時の記事は、http://dprknow.blog.fc2.com/blog-entry-1551.html)。
1.朝鮮労働党委員長、朝鮮民主主義人民共和国国務委員会院長、朝鮮人民軍最高司令官 金正恩
2.朝鮮労働党中央委員会政治局常務委員会委員、最高人民会議常任委員会院長 金永南
3.同政治局常務委員会委員、同国務委員会副委員長、朝鮮人民軍総政治局長、朝鮮人民軍次帥 黄炳瑞
4.同政治局常務委員会委員、同国務委員会副委員長、内閣総理 朴奉珠
5.同政治局常務委員会委員、同国務委員会副委員長、党中央委員会副委員長 崔龍海
6.金己男
7.李明洙 (17位から上昇、金元弘解任に伴う上昇、「1世代革命同志」として待遇か?)
8.朴永植 (16位から上昇、人民武力部長として?)
9.楊亨燮 (14位から上昇)
10.李洙墉 (8位から下降、最高人民会議外交委員会委員長に就任)
11.金平海 (9位から下降)
12.李万建 (13位から上昇)
13.呉秀容 (10位から下降)
14.郭範基 (11位から下降)
15.金英哲 (12位から下降)
16.崔富一 (19位から上昇)
17.盧斗哲 (15位から下降)
18.李英浩 (23位から上昇)
19.任チョルウン (24位から上昇)
20.金スギル
21.朴テソン (22位から上昇)
22.金ヌンオ (21位から下降)
23.趙延俊 (25位から上昇)
24.努光鉄 (27位から上昇)
************
<追記2>
崔泰福がリストから抜けているというご指摘を頂いた。『労働新聞』のリストには崔泰福の名前がなかったため、書かなかったのだが、彼は「開会の辞」を読み上げているので、失脚したということはない。すると、2016年5月と同じ順位、つまり序列6位の金己男と同7位の李明洙の間にいると考えるのが適切だと思われる。崔泰福をそこに入れると以下が1つずつ下にシフトすることになる。これまでのこの種の大きな会議の記事でどのような扱いをされていたのか、確認してみる必要がありそうだ。
**************
名簿から名前が消えた人物
18位にいた金元弘 解任
26位にいた李炳哲
28位にいた李永吉
復活された委員会:
最高人民会議外交委員会委員:李ヨンナム(内閣副総理)、李ソンクォン(祖国平和統一委員会委員長)、金ジョンスク(対外文化連絡委員会委員長)、金桂冠(外務省第1副相)、金ドンソン(朝鮮職業総同盟中央委員会副委員長)、チョン・ヨンウォン(金日成-金正日主義青年同盟中央委員会秘書)
全体としては、解任されたとされていた金元弘と李炳哲の名前が消えていること、朴永植が人民武力部長として格上げされていること(ただし、2016年5月の時点で彼は既に人民武力部長であったはずなのだが)がある。また、「最高人民会議外交委員会」を復活させていることから、米中などとの関係を「外交」で改善していこうという意志の表出なのかもしれない。
『労働新聞』、「조선민주주의인민공화국 최고인민회의 제13기 제5차회의 진행」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2017-04-12-0001
<追記>
ご指摘感謝。
序列も代わっているので、2016年5月に開催された第7期第1回党大会の時の順位と比較しながら確認しておくことにする(当時の記事は、http://dprknow.blog.fc2.com/blog-entry-1551.html)。
1.朝鮮労働党委員長、朝鮮民主主義人民共和国国務委員会院長、朝鮮人民軍最高司令官 金正恩
2.朝鮮労働党中央委員会政治局常務委員会委員、最高人民会議常任委員会院長 金永南
3.同政治局常務委員会委員、同国務委員会副委員長、朝鮮人民軍総政治局長、朝鮮人民軍次帥 黄炳瑞
4.同政治局常務委員会委員、同国務委員会副委員長、内閣総理 朴奉珠
5.同政治局常務委員会委員、同国務委員会副委員長、党中央委員会副委員長 崔龍海
6.金己男
7.李明洙 (17位から上昇、金元弘解任に伴う上昇、「1世代革命同志」として待遇か?)
8.朴永植 (16位から上昇、人民武力部長として?)
9.楊亨燮 (14位から上昇)
10.李洙墉 (8位から下降、最高人民会議外交委員会委員長に就任)
11.金平海 (9位から下降)
12.李万建 (13位から上昇)
13.呉秀容 (10位から下降)
14.郭範基 (11位から下降)
15.金英哲 (12位から下降)
16.崔富一 (19位から上昇)
17.盧斗哲 (15位から下降)
18.李英浩 (23位から上昇)
19.任チョルウン (24位から上昇)
20.金スギル
21.朴テソン (22位から上昇)
22.金ヌンオ (21位から下降)
23.趙延俊 (25位から上昇)
24.努光鉄 (27位から上昇)
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<追記2>
崔泰福がリストから抜けているというご指摘を頂いた。『労働新聞』のリストには崔泰福の名前がなかったため、書かなかったのだが、彼は「開会の辞」を読み上げているので、失脚したということはない。すると、2016年5月と同じ順位、つまり序列6位の金己男と同7位の李明洙の間にいると考えるのが適切だと思われる。崔泰福をそこに入れると以下が1つずつ下にシフトすることになる。これまでのこの種の大きな会議の記事でどのような扱いをされていたのか、確認してみる必要がありそうだ。
**************
名簿から名前が消えた人物
18位にいた金元弘 解任
26位にいた李炳哲
28位にいた李永吉
復活された委員会:
最高人民会議外交委員会委員:李ヨンナム(内閣副総理)、李ソンクォン(祖国平和統一委員会委員長)、金ジョンスク(対外文化連絡委員会委員長)、金桂冠(外務省第1副相)、金ドンソン(朝鮮職業総同盟中央委員会副委員長)、チョン・ヨンウォン(金日成-金正日主義青年同盟中央委員会秘書)
全体としては、解任されたとされていた金元弘と李炳哲の名前が消えていること、朴永植が人民武力部長として格上げされていること(ただし、2016年5月の時点で彼は既に人民武力部長であったはずなのだが)がある。また、「最高人民会議外交委員会」を復活させていることから、米中などとの関係を「外交」で改善していこうという意志の表出なのかもしれない。
『労働新聞』、「조선민주주의인민공화국 최고인민회의 제13기 제5차회의 진행」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2017-04-12-0001
<追記>
ご指摘感謝。