「<記録映画>偉大な指導者金正日同志が金大中大統領とサミット会談:2000年6月13日~15日」(2012年6月15日 「朝鮮中央TV」)
2000年6月15日に平壌で金正日さんと金大中さんが署名した「6.15北南共同宣言」関連の番組を「朝鮮中央TV」が放送いくつか放送したようだ。「政治常識:6.15北南共同宣言」や共同宣言について話をする座談会の番組もあった。その中で、北朝鮮が伝えた金大中さん訪平壌の記録映画はおもしろかった。韓国メディアが伝えるフィルムは見たことがあるが、北朝鮮のフィルムは初めてである。
主催国かつ金正日さんが登場するということで、北朝鮮メディアのカバーは凄い。平壌空港から金大中大統領の宿所までの車列が、沿道のあちこちに設置されたカメラで撮影されている。ナレーションは、南北サミットに至った背景をほぼ一方的に金正日さんの功績として称えている。もちろん、韓国に対する非難はないし、「金大中大統領」と言っている。しかし、敬語の用法で金正日さんとは明らかに区別しており、金大中さんの行為に対しては敬語は使われていない。
映像も、どちらかというと、金正日さんが中心に来るような構成であるが、金大中さん、夫人、韓国の随行員などもしっかりと映っている。記録映画の中で、久しぶりに「あなたがいなければ祖国はない」、「我々の希望は統一」、「朝鮮は一つ」などの挿入曲を聞いた。
韓国メディアがどこまで伝えたか記憶はないが、韓国側が設定した宴会では別のテーブルに座っていた金大中さんの夫人を両金の間に呼び寄せて座らせている。金正日さんの夫人が出席していないことに対する韓国側の配慮(外交儀礼?)か、北朝鮮の要請による演出かわからないが、よくできている。
初めは金正日さんと金大中さんだけ

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-06-15-16-y.flv
別テーブルに座る金大中夫人(中央)

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-06-15-16-y.flv
3人で座る

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-06-15-16-y.flv
最終日の宴会では、両金が親しく話し合う姿や、手をつないで「我々の希望は統一」という歌を歌っている様子を映し出している。金大中さんと夫人の口は動いているが、金正日さんは歌っていないように見える。

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-06-15-16-y.flv

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-06-15-16-y.flv
こうした様子を見ていると、南北関係がここまで冷え込んでしまったのが信じがたい。盧武鉉さんがほぼ無前提的に北朝鮮を抱擁していったことと、そのリパーカッションとしての李明博さんの強攻策がその背景にあろう。韓国の次期大統領選挙で誰が大統領になるのか。それにより南北関係は進展する可能性はある。南北関係が良好な期間にも北朝鮮は核・ミサイルの開発を続けたわけだが、その保有ではなくて使用に関する安全性は当時の方が格段に高かったということも間違いない。また、北朝鮮にとって、核・ミサイルは対南関係に直接的にシンクロするものではなく、対米関係にシンクロしている。米国の立場は、「南北関係を改善してから米朝関係改善」を原則としているので、やはり韓国の次期大統領は朝鮮半島の安定と安全の鍵となる。
主催国かつ金正日さんが登場するということで、北朝鮮メディアのカバーは凄い。平壌空港から金大中大統領の宿所までの車列が、沿道のあちこちに設置されたカメラで撮影されている。ナレーションは、南北サミットに至った背景をほぼ一方的に金正日さんの功績として称えている。もちろん、韓国に対する非難はないし、「金大中大統領」と言っている。しかし、敬語の用法で金正日さんとは明らかに区別しており、金大中さんの行為に対しては敬語は使われていない。
映像も、どちらかというと、金正日さんが中心に来るような構成であるが、金大中さん、夫人、韓国の随行員などもしっかりと映っている。記録映画の中で、久しぶりに「あなたがいなければ祖国はない」、「我々の希望は統一」、「朝鮮は一つ」などの挿入曲を聞いた。
韓国メディアがどこまで伝えたか記憶はないが、韓国側が設定した宴会では別のテーブルに座っていた金大中さんの夫人を両金の間に呼び寄せて座らせている。金正日さんの夫人が出席していないことに対する韓国側の配慮(外交儀礼?)か、北朝鮮の要請による演出かわからないが、よくできている。
初めは金正日さんと金大中さんだけ

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-06-15-16-y.flv
別テーブルに座る金大中夫人(中央)

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-06-15-16-y.flv
3人で座る

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-06-15-16-y.flv
最終日の宴会では、両金が親しく話し合う姿や、手をつないで「我々の希望は統一」という歌を歌っている様子を映し出している。金大中さんと夫人の口は動いているが、金正日さんは歌っていないように見える。

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-06-15-16-y.flv

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/contents/movie/centertv/streams/_definst_/2012-06-15-16-y.flv
こうした様子を見ていると、南北関係がここまで冷え込んでしまったのが信じがたい。盧武鉉さんがほぼ無前提的に北朝鮮を抱擁していったことと、そのリパーカッションとしての李明博さんの強攻策がその背景にあろう。韓国の次期大統領選挙で誰が大統領になるのか。それにより南北関係は進展する可能性はある。南北関係が良好な期間にも北朝鮮は核・ミサイルの開発を続けたわけだが、その保有ではなくて使用に関する安全性は当時の方が格段に高かったということも間違いない。また、北朝鮮にとって、核・ミサイルは対南関係に直接的にシンクロするものではなく、対米関係にシンクロしている。米国の立場は、「南北関係を改善してから米朝関係改善」を原則としているので、やはり韓国の次期大統領は朝鮮半島の安定と安全の鍵となる。