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    「クアラルンプールの北朝鮮の武器関連業者」:北朝鮮製Glocomの通信機 (2017年2月28日 「The Star」)

    27日からマレイシアのThe StarNew Straits Timesに北朝鮮の武器関連業者のマレイシアオフィスに関する記事が出ている。オフィスについては、人の出入りがほとんどなく、「土曜日に手紙をメールボックスから取り出しに来る程度」だと同オフィスが入るビルの1階で商売をしているマレイシア人が証言している。

    Glocomに関する記事を読んだ後、同社に関する検索を行ったが、既にサイトは閉鎖されており、情報を得ることができなかった。Glocomは、軍用通信機を扱う会社とのことで、2016年にマレイシアで開催されたDefence Service Asiaという軍事関連の展覧会に出展しているので、同展覧会に関するページも見たが、残念ながら同社の出展に関する情報は見つからなかった。

    ところが、どこから持って来たのかは分からないが、The StarにGlocomの通信機の写真が掲載されていた。私もシャープペンからタブレットまでかなり多くの北朝鮮製品に触れてきたが、不思議と耐久性はあるようで、シャープペンや万年筆は、未だにしっかりと使えている。過去記事で紹介した、70年~80年代に作られたのではないかと思われるモランボン腕時計も古い機械時計としては普通の精度で動き続けている。しかし、チープな作りである。

    しかし、Glocomの通信機は、写真を見る限りでは、北朝鮮製と思えないようなタイトな作りになっている。北朝鮮でもこんなものができるのだと驚くほどである。民生品と軍用品の差なのか、輸出用に本気で作っているのかは分からないが、外見はとにかく素晴らしい。「光明星4」を「完全成功」させた、「衛星管制総合指揮所」にあるコントロールパネルよりもしっかりとできている。

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    Source: The Star, N. Korean arms link in KL, http://www.thestar.com.my/news/nation/2017/02/28/n-korean-arms-link-in-kl-pyongyangs-spy-agency-has-military-equipment-scheme-here-says-un/

    写真を見る限りでは、これはメインユニットのようでコントロール部が別にあるようだ。軍用通信機の標準装備なのかも知れないが、電信用のキーを接続すると思われるCWソケットがあるところがシブい。

    この記事には、Glocom事務所があったというビルや同ビル住人のインタビューが収録された動画もアップロードされている。

    ICOMの民生用トランシーバーよりは丈夫そうだし、北朝鮮の軍用品が売れるのも分かるような気がした。中身はICOMなのかもしれないが・・・

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