中国の北朝鮮産石炭一輸入時停止措置:南浦沖の北朝鮮船籍船がほとんど消えた (2017年2月21日)
中国商務省が発表した北朝鮮産石炭輸入一時停止措置が効いているようだ。やはり、19日からこの措置を執行しているようである。
下は2017年1月28日11時半頃のMarine Trafficでみた状況で、過去記事でも紹介した。青丸で囲んである中の船で南浦(Nampo)に船首か船尾を向けている船のほとんどは、北朝鮮船籍の船である。

Source: Marine Traffic, 2017/01/28 1140JST頃, https://www.marinetraffic.com/en/ais/home/centerx:122/centery:38/zoom:8
ところが、2月21日10時半頃に同じ場所を見ると、船がほとんどいない。全ての船をくまなく確認したわけではないが、南浦方向に向かっている船をざっと調べたところでは、黄色いマークがしてある船2隻のみであった。

Source: Marine Traffic, 2017/02/21 1030JST頃、https://www.marinetraffic.com/jp/ais/home/centerx:123/centery:39/zoom:8
中国商務省が「一時停止」を決定したと報じた日から、時々Marine Trafficで確認してきたが、徐々に減り、ほとんどいなくなったという感じがする。これが一時的な状況なのか否かは、もう少し続けて観察してみないと分からないが、現時点では中国の措置が効いているようである。
また、この措置が執行される前に北朝鮮を出港し、既に目的地近海にいた船も入港禁止にされているようである。下は、以前にも北朝鮮船籍の船が出入りしていると紹介した山東省竜口港であるが、港の沖合に多くの北朝鮮船籍の船舶が停泊している。ここには、中国船籍の船に混ざり、数隻の北朝鮮船籍船舶はだいたいいつも停泊しているが、これほど大量に集まって停泊しているのは、私が観察を始めてからでは初めてである。上同様、黄色くマークしたのが北朝鮮船籍船である。竜口港には、過去記事でも見たように、Google Earthで見ると、埠頭には石炭と思われるものが大量に積まれている。

Source: Marine Traffic, 2017/02/21 1040JST頃、 https://www.marinetraffic.com/jp/ais/home/centerx:120.3/centery:37.7/zoom:12
昨夜確認した時点で唯一入港していたKUMSAN BONGという北朝鮮籍の貨物船は、20日23時48分に竜口を出港し、南浦に向かっている。もし一時停止措置がしばらく続くのであれば、この船が当面入港できる最後の船になるのではないだろうか。

Source: Marine Traffic, 2017/02/21 1050JSTJST頃、 https://www.marinetraffic.com/jp/ais/home/shipid:677610/zoom:10
竜口沖で停泊している北朝鮮の船は、単に入港の順番待ちをしている可能性はあるが、行き場を失って、本国からの指令を待っているのかも知れない。依然として姿を見せない崔龍海が中国に行ったとすれば、どのような話をしてきたのかとも合わせて気になるところである。
下は2017年1月28日11時半頃のMarine Trafficでみた状況で、過去記事でも紹介した。青丸で囲んである中の船で南浦(Nampo)に船首か船尾を向けている船のほとんどは、北朝鮮船籍の船である。

Source: Marine Traffic, 2017/01/28 1140JST頃, https://www.marinetraffic.com/en/ais/home/centerx:122/centery:38/zoom:8
ところが、2月21日10時半頃に同じ場所を見ると、船がほとんどいない。全ての船をくまなく確認したわけではないが、南浦方向に向かっている船をざっと調べたところでは、黄色いマークがしてある船2隻のみであった。

Source: Marine Traffic, 2017/02/21 1030JST頃、https://www.marinetraffic.com/jp/ais/home/centerx:123/centery:39/zoom:8
中国商務省が「一時停止」を決定したと報じた日から、時々Marine Trafficで確認してきたが、徐々に減り、ほとんどいなくなったという感じがする。これが一時的な状況なのか否かは、もう少し続けて観察してみないと分からないが、現時点では中国の措置が効いているようである。
また、この措置が執行される前に北朝鮮を出港し、既に目的地近海にいた船も入港禁止にされているようである。下は、以前にも北朝鮮船籍の船が出入りしていると紹介した山東省竜口港であるが、港の沖合に多くの北朝鮮船籍の船舶が停泊している。ここには、中国船籍の船に混ざり、数隻の北朝鮮船籍船舶はだいたいいつも停泊しているが、これほど大量に集まって停泊しているのは、私が観察を始めてからでは初めてである。上同様、黄色くマークしたのが北朝鮮船籍船である。竜口港には、過去記事でも見たように、Google Earthで見ると、埠頭には石炭と思われるものが大量に積まれている。

Source: Marine Traffic, 2017/02/21 1040JST頃、 https://www.marinetraffic.com/jp/ais/home/centerx:120.3/centery:37.7/zoom:12
昨夜確認した時点で唯一入港していたKUMSAN BONGという北朝鮮籍の貨物船は、20日23時48分に竜口を出港し、南浦に向かっている。もし一時停止措置がしばらく続くのであれば、この船が当面入港できる最後の船になるのではないだろうか。

Source: Marine Traffic, 2017/02/21 1050JSTJST頃、 https://www.marinetraffic.com/jp/ais/home/shipid:677610/zoom:10
竜口沖で停泊している北朝鮮の船は、単に入港の順番待ちをしている可能性はあるが、行き場を失って、本国からの指令を待っているのかも知れない。依然として姿を見せない崔龍海が中国に行ったとすれば、どのような話をしてきたのかとも合わせて気になるところである。