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    「農作物に与える干ばつ被害状況」(2012年5月24日 「朝鮮中央通信」)

    北朝鮮で、4月中旬からの降雨量が少なく、干ばつによる農作物への被害が憂慮されている。

    朝鮮中央通信の報道によると「北朝鮮の東海岸地帯と北部高山地帯を除いた地域で、5月24日現在まで40日間、雨が殆ど降らず、40%の農耕地が干ばつ被害を受けた」としている。特に黃海南道の甕津郡などでは「トウモロコシの圃場当たり2~3株がしおれて枯れてしまい、枯れてはいないトウモロコシも種からの生育が停止するなど、その被害面積は数万町歩にも達している」としている。

    そして、この雨が降らない状態は6月中旬まで全国的に継続するであろうとし、農業生産への深刻な影響を憂慮している。

    平時でさえ食糧不足が深刻な北朝鮮で、干ばつによる被害が拡大すれば、第2の苦難の行軍という深刻な事態に陥らないとも限らない。あのときも金正恩さんが金日成さんから体制を引き継いだ直後であったので、もしかすると朝鮮人民は今回の世襲にそのときの恐怖を投影しているかもしれない。

    最終的に今回の干ばつが北朝鮮の食料生産にどれほどの影響を与えるかは分からないが、主食であるトウモロコシに大きな被害が出たとすると、カロリーベースで相当に深刻なことになるはずである。米国と北朝鮮が再び秘密接触を始めたという報道もあるが、是非とも2.29の精神に立ち戻り、米国は人道援助に踏み切って欲しいものである。北朝鮮国内での配分については、モニタリングの機会をできるだけ拡大するように北朝鮮に求め、必要な人に栄養援助が行き届くような工夫も必要であろう。北朝鮮側も特に核に関する2.29合意を積極的に推進するような態度を示し、失いかけている信頼を取り戻さなければならない。

    「北ミサイル発射前、米特使が平壌を極秘訪問」:「中央日報」
    http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120524-00000021-cnippou-kr

    金正日さんの遺訓が4月13日のロケット発射以外にないのであれば、それを明確に米国に伝え、前向きの交渉に入るべきであろう。

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    川口智彦

    Author:川口智彦
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    「元帥様」=金正恩朝鮮労働党委員長(上の絵の人物)、2016年12月20日から「最高領導者同志」とも呼ばれる
    2021年1月11日から「総秘書同志」
    「首領様」=金日成主席
    「将軍様」=金正日総書記
    「政治局員候補」=金ヨジョン(「元帥様」の妹)、2018年2月11日から「第1副部長同志」とも
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    우 그림은 충정 담아 아이가 그린 경애하는 김정은원수님이십니다.


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