北朝鮮製OS「赤い星3(붉은별3)」 (2016年12月8日)
ネット上に漂っているとは思ってもみなかったのだが、北朝鮮製のOS「赤い星3(붉은별 3)をダウンロードしてインストールしてみた。
ダウンロード情報などを書きかけたが、結果についての責任を取れないので、書くのを止めた。「赤い星3」を英訳して検索すると、日本語や英語の情報が出てくるので、試されるのであれば、それらを参考にされたい。
拙宅には、古いWinXPノートPCが何台か転がっている。一応使えるので、そのまま置いてあったのだが、そのうち、1台を「赤い星3」の餌食にすることにした。NEC製のPC-LA700DDという約12年近く前に発売された機種で、メモリは2GBまで増設してあるが、その他はオリジナルの状態である。
ダウンロードしたisoファイルをDVDに焼き、起動順序のトップをDVDにしておけば自動的にインストールしてくれる。isoファイルを解凍してみると、赤い星がついたinstall.exeなど、ファイル一式が出てくる。このinstall.exeをWin XP上でクリックしても、自動再起動後、インストールを続行してくれる。ただし、インストールに必要なファイルセットは、HDD上にコピーしておく必要がある(DVDからインストールを試みたら、そのように指示された.全ての指示はもちろん朝鮮語である)。

PCを再起動し、DVDを読み込み始めると、下のように「赤い星」という文字が出る。古いPCなので、この文字が出るまでに、少し時間がかかった。これが出た時点で、大変感動する。

読み込みが終わると、次のような画面が出る。
我々式操作体系「赤い星」(「OS」を朝鮮語で「操作体系」ということを初めて知った。)
「赤い星」使用者用体系3.0版は、体系の安定性と性能、仕様の便利性と保安が高い水準で実現された我々式の操作体系です。

「次」をクリックすると、「検索中...既に設置された「赤い星」使用者用体系3.0版を探しています」と出る。

しばらくすると、「体系を設置する区画を選択して下さい」とメッセージが出る。このPCにはWinXPがインストールされているので、CドライブのHDDが表示される。「残り空間1.3GB」と出るので、「ディスク管理」をクリックしてフォーマットしてしまおうと思ったが、フォーマットに使えるようなボタンはあったものの、クリックできなかった。

インストールするディスクをクリックすると緑の矢印が出る。1.3GBでは当然不足すると思いつつ、「次へ」をクリックしたところ、「選択した区画は「赤い星」使用者用体系3.0版を用ファイル体系で初期化します。継続しますか?」と出る。右の「はい」をクリックする。インストール後に見ると、確かにWinXP等、全てのファイルはフォーマットされ消えている。

次に、「管理者加入情報設定」という画面が出る。IDとパスワードがなければ、ここでインストールが中断されるのかと思ったが、これはそうではなく、それらの設定画面である。上から「管理者の名前」、「短い名前」、「通過暗号」、「通過暗号確認」、「通過暗号暗示」と出る。このソフトに関しては、「尊名」管理はされていないようで、「元帥様」の「尊名」で登録できた。「通過暗号暗示」については、まだ何か確認していない。これらの欄は、空欄のままでも進めそうな気がするが、試していない。

次に、「ネット情報設定」と出てくる。デフォルトでは「住所割当方式」が「手動方式」となっているが、一応、「DHCP方式」に切り替えておいてみた。DHCPを設定すると、その他の欄はグレーになり、記入する必要がなくなる。

続いて、「時間帯設定」画面が出る。デフォルトはもちろん「朝鮮-平壌」であるが、このOSがリリースされたのは「平壌時間」開始前だったのか、イルクーツク、東京、大阪と同じ時間帯になっている。

そして、「日にちと時間設定」をする。「主体105.12」という表示がシブイ。一応、インターネット時刻を拾えるようになっているが、取りあえず設定しておく(インターネットに接続できないので、ネット時計は使えないが)。

ここまで来ると、いよいよインストールが始まる。「設置準備をしています」、「体系区画を初期化しています」、「仮想記憶空間を創造しています」、「設定情報を読み込んでいます」、「設定情報を検査しています」、「体系設置時間を計算しています」、「残り時間XX分程度」、「起動管理者を設定しています」、「XX秒後に自動的に再起動します」などのメッセージが出て、インストールが完成する。このノートPCの場合、20分弱かかった。

再起動すると、再び一番上の写真にある「赤い星」の文字が出て、ログイン画面に至る。先ほどの「通過暗号」を入力してログインする。

デフォルトのデスクトップはこんな感じ。

「先軍」というフォルダー内のシブイ壁紙に変更するとこんな感じ。

「体系環境設定」画面を開くと、次のようなアイコンがある。
個人:多国語、多重卓上面、ドック、保安、卓上面と画面保護器、一般
装置:CDとDVD、鍵盤とマウス、電力節約、映像表示装置、音声装置、印刷機
インターネットとネット:共有、ネット
体系:起動ディスク、系定(グループ管理?)、日にちと時間

無線LANには対応していないようなので、周囲のPCは全てOFFにした状態で、有線LANケーブルを恐る恐る繋いでみた。「赤い星」には、「我が国閲覧機 3.5」というブラウザがあるので、それを開いて見ると、案の定、接続できなかった。エラーメッセ字は以下のとおり。
*************
接続できず。
10.76.1.11からサーバーと接続できません。
・サーバーが一時的に使用できないか、接触が多すぎる可能性があります。しばらく後に、再び試してみて下さい。
・一定のページを開けないのであれば、コンピューターのネット接触を確認してみて下さい。
・このコンピューターが、ネットのファイヤーウォールあるいはプロキシサーバーで保護されていると、我が国閲覧機がウェブに接続できるよう許可しているか確認して下さい。
************
10.76.1.11というIPは、このノートPC固有のIPなのかもしれないが、よく分からない。LANケーブルを外した状態でも同じIPが出るので、ネットワーク上にあるIPではないようだ。
そして、「基本閲覧機」というウィンドウが出て「我が国閲覧機は、現在、基本閲覧機として設定されていません。基本閲覧機として設定しますか?」というメッセージが出る。チェックは「我が国閲覧機を起動するとき毎に基本閲覧機を確認します。」このあたり、Windowsのブラウザと変わらない。「我が国閲覧機」は、Firefoxの改造版だという指摘もどこかに書いてあった。

「ソグァン事務処理3.0」という、オフィス系の統合ソフトもデフォルトで入っている。このソフトには、「文書処理プログラム」、「表処理プログラム」、「演試プログラム」が入っている。「演試」はパワ-ポイントのようなプレゼンソフトである。「ソグァン」というのは、このプログラムを作っている企業名のようで、右上のロゴも「ソグァン」となっている。漢字にすると「瑞光」だろうか。

「文書処理プログラム」を使って、文字を入力してみた。デフォルトでは、英語と朝鮮語のIMEが設定されている。ただし、朝鮮語は、北朝鮮キーボード(「国規鍵盤」)対応で、南朝鮮式とポジションが違うために、私では打てない(「27探索隊員」としては、情けない限り)。日本語や漢字は、デフォルトでも取りあえず補助パネルから入力することはできる。

しかし、環境設定からキーボードを「国規鍵盤」から「チャンドク鍵盤」に変更すると、南朝鮮式のポジションとなる。全てのキーポジションは確認していないが、恐らくそういうことだと思う。北朝鮮は「国規鍵盤」のみかと思っていたので、南朝鮮式の「チャンドク鍵盤」を準備していたのは意外であった。ということは、北朝鮮でも両方が併用されているということであろうか。Windowsの標準IMEを使えるようにするための措置なのかもしれない。

続けて、「多言語」から日本語を設定してみた。他の言語については、代表的な使用国の国旗が出ているが、悲しいかな、国交がないからなのか、日章旗が嫌いなのか、日本語の横に日の丸は出てこない。

しかし、日本語を追加すれば、普通に日本語で入力できるようになり、漢字変換も出来る。日の丸を出さないリベンジで「かんこく」と入力してみたら、しっかりと「韓国」と、さらには「だいかんみんこく」と入力すると「大韓民国」と出てくる。そのくせ、「ちょうせんみんしゅしゅぎじんみんきょうわこく」と入力すると「挑戦民主主義人民共和国」と出てきてしまう。全くIMEが学習していないまっさらな状態でこうなっているので、リナックスの日本語辞書は手を入れずにそのまま使っているのであろう。

「赤い星」はLinuxベースのOSだと言われている。私は、ほとんどLinuxを使ったことがないが、時々、古いPCにインストールして遊んだ経験からすれば、ボタンやアイコンがLinuxと同じである。まだ、一部のプログラムしか確認していないが、ゲームなどもデフォルトで入っているらしい。また、起動時に「音楽が鳴った」という報告もあるが、拙宅のノートPCでは、Linuxのドライバーが当たらないようで、普通にインストールしただけでは、音は全く出ない。
インターネット接続は、もう少し試してみる必要があるが、「赤い星」のROOTの取り方も出回っているので、Linuxに強い人ならば、設定を変更して接続できるようにできるのではないかと思う。「我が国閲覧機」を使ってみたいので、これも追々、情報収集して挑戦してみることにする。
「赤い星」で復活した、古いノートPCでしばらく遊べそうだ。

ダウンロード情報などを書きかけたが、結果についての責任を取れないので、書くのを止めた。「赤い星3」を英訳して検索すると、日本語や英語の情報が出てくるので、試されるのであれば、それらを参考にされたい。
拙宅には、古いWinXPノートPCが何台か転がっている。一応使えるので、そのまま置いてあったのだが、そのうち、1台を「赤い星3」の餌食にすることにした。NEC製のPC-LA700DDという約12年近く前に発売された機種で、メモリは2GBまで増設してあるが、その他はオリジナルの状態である。
ダウンロードしたisoファイルをDVDに焼き、起動順序のトップをDVDにしておけば自動的にインストールしてくれる。isoファイルを解凍してみると、赤い星がついたinstall.exeなど、ファイル一式が出てくる。このinstall.exeをWin XP上でクリックしても、自動再起動後、インストールを続行してくれる。ただし、インストールに必要なファイルセットは、HDD上にコピーしておく必要がある(DVDからインストールを試みたら、そのように指示された.全ての指示はもちろん朝鮮語である)。

PCを再起動し、DVDを読み込み始めると、下のように「赤い星」という文字が出る。古いPCなので、この文字が出るまでに、少し時間がかかった。これが出た時点で、大変感動する。

読み込みが終わると、次のような画面が出る。
我々式操作体系「赤い星」(「OS」を朝鮮語で「操作体系」ということを初めて知った。)
「赤い星」使用者用体系3.0版は、体系の安定性と性能、仕様の便利性と保安が高い水準で実現された我々式の操作体系です。

「次」をクリックすると、「検索中...既に設置された「赤い星」使用者用体系3.0版を探しています」と出る。

しばらくすると、「体系を設置する区画を選択して下さい」とメッセージが出る。このPCにはWinXPがインストールされているので、CドライブのHDDが表示される。「残り空間1.3GB」と出るので、「ディスク管理」をクリックしてフォーマットしてしまおうと思ったが、フォーマットに使えるようなボタンはあったものの、クリックできなかった。

インストールするディスクをクリックすると緑の矢印が出る。1.3GBでは当然不足すると思いつつ、「次へ」をクリックしたところ、「選択した区画は「赤い星」使用者用体系3.0版を用ファイル体系で初期化します。継続しますか?」と出る。右の「はい」をクリックする。インストール後に見ると、確かにWinXP等、全てのファイルはフォーマットされ消えている。

次に、「管理者加入情報設定」という画面が出る。IDとパスワードがなければ、ここでインストールが中断されるのかと思ったが、これはそうではなく、それらの設定画面である。上から「管理者の名前」、「短い名前」、「通過暗号」、「通過暗号確認」、「通過暗号暗示」と出る。このソフトに関しては、「尊名」管理はされていないようで、「元帥様」の「尊名」で登録できた。「通過暗号暗示」については、まだ何か確認していない。これらの欄は、空欄のままでも進めそうな気がするが、試していない。

次に、「ネット情報設定」と出てくる。デフォルトでは「住所割当方式」が「手動方式」となっているが、一応、「DHCP方式」に切り替えておいてみた。DHCPを設定すると、その他の欄はグレーになり、記入する必要がなくなる。

続いて、「時間帯設定」画面が出る。デフォルトはもちろん「朝鮮-平壌」であるが、このOSがリリースされたのは「平壌時間」開始前だったのか、イルクーツク、東京、大阪と同じ時間帯になっている。

そして、「日にちと時間設定」をする。「主体105.12」という表示がシブイ。一応、インターネット時刻を拾えるようになっているが、取りあえず設定しておく(インターネットに接続できないので、ネット時計は使えないが)。

ここまで来ると、いよいよインストールが始まる。「設置準備をしています」、「体系区画を初期化しています」、「仮想記憶空間を創造しています」、「設定情報を読み込んでいます」、「設定情報を検査しています」、「体系設置時間を計算しています」、「残り時間XX分程度」、「起動管理者を設定しています」、「XX秒後に自動的に再起動します」などのメッセージが出て、インストールが完成する。このノートPCの場合、20分弱かかった。

再起動すると、再び一番上の写真にある「赤い星」の文字が出て、ログイン画面に至る。先ほどの「通過暗号」を入力してログインする。

デフォルトのデスクトップはこんな感じ。

「先軍」というフォルダー内のシブイ壁紙に変更するとこんな感じ。

「体系環境設定」画面を開くと、次のようなアイコンがある。
個人:多国語、多重卓上面、ドック、保安、卓上面と画面保護器、一般
装置:CDとDVD、鍵盤とマウス、電力節約、映像表示装置、音声装置、印刷機
インターネットとネット:共有、ネット
体系:起動ディスク、系定(グループ管理?)、日にちと時間

無線LANには対応していないようなので、周囲のPCは全てOFFにした状態で、有線LANケーブルを恐る恐る繋いでみた。「赤い星」には、「我が国閲覧機 3.5」というブラウザがあるので、それを開いて見ると、案の定、接続できなかった。エラーメッセ字は以下のとおり。
*************
接続できず。
10.76.1.11からサーバーと接続できません。
・サーバーが一時的に使用できないか、接触が多すぎる可能性があります。しばらく後に、再び試してみて下さい。
・一定のページを開けないのであれば、コンピューターのネット接触を確認してみて下さい。
・このコンピューターが、ネットのファイヤーウォールあるいはプロキシサーバーで保護されていると、我が国閲覧機がウェブに接続できるよう許可しているか確認して下さい。
************
10.76.1.11というIPは、このノートPC固有のIPなのかもしれないが、よく分からない。LANケーブルを外した状態でも同じIPが出るので、ネットワーク上にあるIPではないようだ。
そして、「基本閲覧機」というウィンドウが出て「我が国閲覧機は、現在、基本閲覧機として設定されていません。基本閲覧機として設定しますか?」というメッセージが出る。チェックは「我が国閲覧機を起動するとき毎に基本閲覧機を確認します。」このあたり、Windowsのブラウザと変わらない。「我が国閲覧機」は、Firefoxの改造版だという指摘もどこかに書いてあった。

「ソグァン事務処理3.0」という、オフィス系の統合ソフトもデフォルトで入っている。このソフトには、「文書処理プログラム」、「表処理プログラム」、「演試プログラム」が入っている。「演試」はパワ-ポイントのようなプレゼンソフトである。「ソグァン」というのは、このプログラムを作っている企業名のようで、右上のロゴも「ソグァン」となっている。漢字にすると「瑞光」だろうか。

「文書処理プログラム」を使って、文字を入力してみた。デフォルトでは、英語と朝鮮語のIMEが設定されている。ただし、朝鮮語は、北朝鮮キーボード(「国規鍵盤」)対応で、南朝鮮式とポジションが違うために、私では打てない(「27探索隊員」としては、情けない限り)。日本語や漢字は、デフォルトでも取りあえず補助パネルから入力することはできる。

しかし、環境設定からキーボードを「国規鍵盤」から「チャンドク鍵盤」に変更すると、南朝鮮式のポジションとなる。全てのキーポジションは確認していないが、恐らくそういうことだと思う。北朝鮮は「国規鍵盤」のみかと思っていたので、南朝鮮式の「チャンドク鍵盤」を準備していたのは意外であった。ということは、北朝鮮でも両方が併用されているということであろうか。Windowsの標準IMEを使えるようにするための措置なのかもしれない。

続けて、「多言語」から日本語を設定してみた。他の言語については、代表的な使用国の国旗が出ているが、悲しいかな、国交がないからなのか、日章旗が嫌いなのか、日本語の横に日の丸は出てこない。

しかし、日本語を追加すれば、普通に日本語で入力できるようになり、漢字変換も出来る。日の丸を出さないリベンジで「かんこく」と入力してみたら、しっかりと「韓国」と、さらには「だいかんみんこく」と入力すると「大韓民国」と出てくる。そのくせ、「ちょうせんみんしゅしゅぎじんみんきょうわこく」と入力すると「挑戦民主主義人民共和国」と出てきてしまう。全くIMEが学習していないまっさらな状態でこうなっているので、リナックスの日本語辞書は手を入れずにそのまま使っているのであろう。

「赤い星」はLinuxベースのOSだと言われている。私は、ほとんどLinuxを使ったことがないが、時々、古いPCにインストールして遊んだ経験からすれば、ボタンやアイコンがLinuxと同じである。まだ、一部のプログラムしか確認していないが、ゲームなどもデフォルトで入っているらしい。また、起動時に「音楽が鳴った」という報告もあるが、拙宅のノートPCでは、Linuxのドライバーが当たらないようで、普通にインストールしただけでは、音は全く出ない。
インターネット接続は、もう少し試してみる必要があるが、「赤い星」のROOTの取り方も出回っているので、Linuxに強い人ならば、設定を変更して接続できるようにできるのではないかと思う。「我が国閲覧機」を使ってみたいので、これも追々、情報収集して挑戦してみることにする。
「赤い星」で復活した、古いノートPCでしばらく遊べそうだ。
