「朝鮮民主主義人民共和国最高人民会議常任委員会委員長金永南同志とシンガポール共和国大統領トニー・タン閣下会談」(2012年5月12日「労働新聞」)
北朝鮮ナンバー2の金永南委員長一行がシンガポールとインドネシアを歴訪中である。
http://www.rodong.rep.kp/InterKo/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2012-05-12-0005
このところ、北朝鮮は対東南アジア外交を活発に展開しており、今週もラオスと高官の相互訪問を行っている。北朝鮮側からは、序列5位、朝鮮人民軍内では金正恩最高司令官に次ぐ実力者の李英鎬次帥がラオスを訪問している。ラオスは、北朝鮮同様、地下資源が豊富な国かつ社会主義国なので、その経験を視察するためにの目的も含まれていたと考えられる。朝鮮人民軍は、地下資源ビジネスも展開しているので、李英鎬さんが団長であったとしても、軍事交流以上に経済交流に重点が置かれているとみるべきであろう。
「労働新聞」:「ラオス人民民主主義共和国民族会議代表団到着」
http://www.rodong.rep.kp/InterKo/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2012-05-03-0029&chAction=S&strSearch=%EB%9D%BC%EC%98%A4%EC%8A%A4
「労働新聞」:「朝鮮民主主義人民共和国高級軍事代表団ラオス人民民主主義共和国を訪問するために平壌を出発」
http://www.rodong.rep.kp/InterKo/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2012-05-09-0007&chAction=S&strSearch=%EB%9D%BC%EC%98%A4%EC%8A%A4
金永南委員長は、昨日シンガポール大統領と会談したとのことであるが、シンガポール大統領は象徴大統領で、実権は首相にある。少なくとも金正日時代までは、金永南さんにも強力な実権があるわけではないので、二人はバランスがとれているのかもしれない。北朝鮮側としては、シンガポールとの経済協力関係、特に対北朝鮮投資を誘致したいところであったのであろうが、シンガポール側は首相が出てくることもなく、どちらかというと冷遇をしている。「超資本主義国」、何事もビジネスと割り切っているシンガポールにとっては、北朝鮮は実に魅力のない国なのかもしれない。シンガポールの主要紙「ストレート・タイムス」のウェブサイトで確認したが、金永南さん一行がシンガポール・インドネシア歴訪に向けて出発したという「ソウル発」の記事が出ているだけで、大統領と会談したという記事は今朝の時点で見当たらなかった。
金永南さんも李英鎬さんも、金正恩さんの指示でビジネスミッションとしての外遊であろうが、その成果はいかなるものか。今回の訪問でビジネスの話がまとまる可能性はほとんどないが、社会主義市場経済(ラオスではそう呼んでいるのかは分からないが)国であるラオスの経験と「超資本主義国」シンガポールとの人的交流を促進することで、北朝鮮の経済改革の道筋を探っていこうとしているのかもしれない。もう一つ考えられるのは、中国一辺倒から脱却するために東南アジア諸国との協力関係を深めようとしているということであるが、中国のように(特に経済的な)利益を度外視して北朝鮮とつきあってくれるような国は、その政治的立場や経済力からしても東南アジアには存在しないと考えた方が良い。
これも金正恩さんの第2の労作にある「外国や国際機関との科学技術交流事業も活発に推進しなければなりません」という言葉の一環なのかもしれない。
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このところ、北朝鮮は対東南アジア外交を活発に展開しており、今週もラオスと高官の相互訪問を行っている。北朝鮮側からは、序列5位、朝鮮人民軍内では金正恩最高司令官に次ぐ実力者の李英鎬次帥がラオスを訪問している。ラオスは、北朝鮮同様、地下資源が豊富な国かつ社会主義国なので、その経験を視察するためにの目的も含まれていたと考えられる。朝鮮人民軍は、地下資源ビジネスも展開しているので、李英鎬さんが団長であったとしても、軍事交流以上に経済交流に重点が置かれているとみるべきであろう。
「労働新聞」:「ラオス人民民主主義共和国民族会議代表団到着」
http://www.rodong.rep.kp/InterKo/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2012-05-03-0029&chAction=S&strSearch=%EB%9D%BC%EC%98%A4%EC%8A%A4
「労働新聞」:「朝鮮民主主義人民共和国高級軍事代表団ラオス人民民主主義共和国を訪問するために平壌を出発」
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金永南委員長は、昨日シンガポール大統領と会談したとのことであるが、シンガポール大統領は象徴大統領で、実権は首相にある。少なくとも金正日時代までは、金永南さんにも強力な実権があるわけではないので、二人はバランスがとれているのかもしれない。北朝鮮側としては、シンガポールとの経済協力関係、特に対北朝鮮投資を誘致したいところであったのであろうが、シンガポール側は首相が出てくることもなく、どちらかというと冷遇をしている。「超資本主義国」、何事もビジネスと割り切っているシンガポールにとっては、北朝鮮は実に魅力のない国なのかもしれない。シンガポールの主要紙「ストレート・タイムス」のウェブサイトで確認したが、金永南さん一行がシンガポール・インドネシア歴訪に向けて出発したという「ソウル発」の記事が出ているだけで、大統領と会談したという記事は今朝の時点で見当たらなかった。
金永南さんも李英鎬さんも、金正恩さんの指示でビジネスミッションとしての外遊であろうが、その成果はいかなるものか。今回の訪問でビジネスの話がまとまる可能性はほとんどないが、社会主義市場経済(ラオスではそう呼んでいるのかは分からないが)国であるラオスの経験と「超資本主義国」シンガポールとの人的交流を促進することで、北朝鮮の経済改革の道筋を探っていこうとしているのかもしれない。もう一つ考えられるのは、中国一辺倒から脱却するために東南アジア諸国との協力関係を深めようとしているということであるが、中国のように(特に経済的な)利益を度外視して北朝鮮とつきあってくれるような国は、その政治的立場や経済力からしても東南アジアには存在しないと考えた方が良い。
これも金正恩さんの第2の労作にある「外国や国際機関との科学技術交流事業も活発に推進しなければなりません」という言葉の一環なのかもしれない。