「歌 首領様命令を下して下さい」(2012年4月23日「労働新聞」)
「労働新聞」に新しい歌が紹介された。
http://www.rodong.rep.kp/InterKo/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2012-04-23-0006
この「命令だけ下してださい」というのは、他でもなく「李明博逆徒」を叩きつぶすのを待ちわびている全軍・全人民の言葉である。「20時報道」に登場する労働者も将兵も怒りが高まり、金正恩最高司令官の「命令さえあれば」、人民軍将兵は銃などの武器を持って、労働者や農民は工具や農具を直ぐにでも武器に持ち替えて、「李明博逆徒」を叩きつぶすと言っている。
ただし、この歌は「首領様の命令」の歌であり、最高司令官でも将軍様でもない。しかし、「首領」は「唯一の首領である金日成」さんしかいないはずであったのだが、最近の北朝鮮の文献では「首領」が「最高指導者」のような使われ方に変質してきている。「最高指導者」であれば、現段階では金正恩さんである。これも金正恩さんを金日成さんと重ね合わせる、いわば「首領化」の作業の一環なのかもしれない。とはいえ、金正恩さんを「首領」に祭り上げれば、父である金正日さんの上に立ってしまうわけである。
若干、言おうとすることがずれてしまったが、「命令だけ下して下さい」という新曲まで紹介していることからすると、一つ前の記事にも書いたように、対南武力行使の可能性に繋がるという予測がさらに強まってしまう。
この歌は、KCNAで聞くことができるが、その動画もなかなかである。
<追記:2012年4月23日 22:18>
この記事を投稿して、「朝鮮中央TV」の動画を見ていた。
http://www.uriminzokkiri.com/php_tmp/download.php?categ1=12&no=9474
金策工業大学の学生たちが「李明博ネズミ野郎」に激怒している様子が映し出されているが、この動画だけからは攻撃のターゲットは、南朝鮮人民ではなく「李明博逆徒」である。一つ前の記事に書いたように、もう一つのターゲットは「李明博逆徒」と徒党を組んでいる「保守言論」ということになるが、それでも南朝鮮の人民大衆ではない。事実上、南朝鮮人民大衆と「李明博逆徒」や「保守言論」だけ切り離して攻撃することは困難である。思えば、ヨンピョンド攻撃でも民間人の死者は2名、それもこの2名は韓国軍の基地で働いていたという。実は、米軍が使うような精密誘導兵器ではなく、旧式の武器で北朝鮮軍がこれほどにも民間人に被害を出さぬような攻撃ができたことについて、私は若干以外であった。
今回、攻撃をするにしても南朝鮮人民にできるだけ被害を出さぬような方法を選択するであろう。
「産経新聞」は、韓国治安政策研究所、柳東烈・先任研究官の節を引用しながら、「(1)短距離ミサイル発射(2)韓国へのサイバーテロ(3)韓国漁船などの拉致」などを挙げている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120423-00000594-san-int
しかし、北朝鮮は衛星ロケット発射前に北朝鮮は短距離ロケットを発射している(韓国国防筋)。この件については、過去の拙記事で「短距離ミサイルは弾道ミサイル技術を使わないのか」という視点から検討している。サイバーテロはあり得るが、「サイバー」など朝鮮人民へのアピール力は小さい。それは、彼らが実感として「サイバーがテロ」に遭うとどれだけ困るかということが分かっていないからである。「韓国漁船の拉致」は手軽だし効果がある。ただ、「拉致」もそんなには簡単ではないし、こういう状況でのこのこと南北間の危ない海域に出て行く漁船も少ないであろう。
http://www.rodong.rep.kp/InterKo/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2012-04-23-0006
この「命令だけ下してださい」というのは、他でもなく「李明博逆徒」を叩きつぶすのを待ちわびている全軍・全人民の言葉である。「20時報道」に登場する労働者も将兵も怒りが高まり、金正恩最高司令官の「命令さえあれば」、人民軍将兵は銃などの武器を持って、労働者や農民は工具や農具を直ぐにでも武器に持ち替えて、「李明博逆徒」を叩きつぶすと言っている。
ただし、この歌は「首領様の命令」の歌であり、最高司令官でも将軍様でもない。しかし、「首領」は「唯一の首領である金日成」さんしかいないはずであったのだが、最近の北朝鮮の文献では「首領」が「最高指導者」のような使われ方に変質してきている。「最高指導者」であれば、現段階では金正恩さんである。これも金正恩さんを金日成さんと重ね合わせる、いわば「首領化」の作業の一環なのかもしれない。とはいえ、金正恩さんを「首領」に祭り上げれば、父である金正日さんの上に立ってしまうわけである。
若干、言おうとすることがずれてしまったが、「命令だけ下して下さい」という新曲まで紹介していることからすると、一つ前の記事にも書いたように、対南武力行使の可能性に繋がるという予測がさらに強まってしまう。
この歌は、KCNAで聞くことができるが、その動画もなかなかである。
<追記:2012年4月23日 22:18>
この記事を投稿して、「朝鮮中央TV」の動画を見ていた。
http://www.uriminzokkiri.com/php_tmp/download.php?categ1=12&no=9474
金策工業大学の学生たちが「李明博ネズミ野郎」に激怒している様子が映し出されているが、この動画だけからは攻撃のターゲットは、南朝鮮人民ではなく「李明博逆徒」である。一つ前の記事に書いたように、もう一つのターゲットは「李明博逆徒」と徒党を組んでいる「保守言論」ということになるが、それでも南朝鮮の人民大衆ではない。事実上、南朝鮮人民大衆と「李明博逆徒」や「保守言論」だけ切り離して攻撃することは困難である。思えば、ヨンピョンド攻撃でも民間人の死者は2名、それもこの2名は韓国軍の基地で働いていたという。実は、米軍が使うような精密誘導兵器ではなく、旧式の武器で北朝鮮軍がこれほどにも民間人に被害を出さぬような攻撃ができたことについて、私は若干以外であった。
今回、攻撃をするにしても南朝鮮人民にできるだけ被害を出さぬような方法を選択するであろう。
「産経新聞」は、韓国治安政策研究所、柳東烈・先任研究官の節を引用しながら、「(1)短距離ミサイル発射(2)韓国へのサイバーテロ(3)韓国漁船などの拉致」などを挙げている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120423-00000594-san-int
しかし、北朝鮮は衛星ロケット発射前に北朝鮮は短距離ロケットを発射している(韓国国防筋)。この件については、過去の拙記事で「短距離ミサイルは弾道ミサイル技術を使わないのか」という視点から検討している。サイバーテロはあり得るが、「サイバー」など朝鮮人民へのアピール力は小さい。それは、彼らが実感として「サイバーがテロ」に遭うとどれだけ困るかということが分かっていないからである。「韓国漁船の拉致」は手軽だし効果がある。ただ、「拉致」もそんなには簡単ではないし、こういう状況でのこのこと南北間の危ない海域に出て行く漁船も少ないであろう。