「朝鮮民主主義人民共和国最高人民会議第12期第5次会議進行」(2012年4月14日「朝鮮中央TV」)
uriminzokkiriに「朝鮮中央TV」で録画放映された最高人民会議の様子を伝える約1時間の動画が掲載された。
http://www.uriminzokkiri.com/php_tmp/download.php?categ1=12&no=9341
正直、私は最高人民会議の様子を日本のテレビで放映される数秒の映像以外で見たのは初めてである。日本にいても衛星の受信設備があれば「朝鮮中央TV」は受信できるというが、そこまでして見ようとはしなかった。しかし、昨年夏頃からurimizokkiriがYouTubeや独自のサイトで動画を配信するようになり、衛星放送のようにリアルタイムではないものの、1日遅れ程度で見られるようになった。北朝鮮国内での情報収集が非常に困難な北朝鮮研究にとって、「朝鮮中央TV」が見られたり「労働新聞」がオンラインで読めるようになったということは実に画期的なことだと思う。
さて、配信された動画を見て正直「感動」した。会議の様子は、「朝鮮中央通信」などで配信された文字メディアで読んではいたが、大体斜め読みをして、意味がありそうな部分だけを注意深く読んでいる。そうでもしないと、いつもいつも繰り返される指導者の来歴や彼らを称賛する言葉のオンパレードで読むのが嫌になってしまうからである。動画の場合はダウンロード後、一応はじめから最後まで映像を見ながら音声も聞いている。大体は文字メディアで伝えられたものと全く同じであるが、それでも音を聞いているので目で文字を読むよりも疲れない。しかし一方で、飛ばし聞きというのもなかなか難しい。
話がそれたが、最高人民会議の様子を見てなぜそんなに感動したのかというと、「推戴」の意味が生々しく伝わってきたからである。つまり、北朝鮮のいう「推戴」というのはこういうことなんだなと。最高人民会議では、形式的であるにせよ、きちんと議決はしている。明らかに全会一致でも、議長は一応「反対の人はいるか」と聞く。また、三百数十人の出席者と言っていたが、彼らの前には一応、発言用のマイクロフォンも設置されている。ほとんど空席はないようだったが、若干の欠席者もあったようである(正確な人数は失念)。

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/php_tmp/download.php?categ1=12&no=9341
今回の最高人民会議では、過去記事にも書いたとおり、「金正日さんを永遠の国防委員長にする」ことと「第1委員長職責を創設する」 ための憲法の修正・補充などが「議決」された。議決は、「代議員証」を掲げることで意思表示をし、日本のテレビにもよく映し出されるが、金正恩さんも代議員証を掲げている。

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/php_tmp/download.php?categ1=12&no=9341

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/php_tmp/download.php?categ1=12&no=9341
「第1委員長職責創設」が議決された後、誰を国家の最高指導者、すなわち第1委員長にするのかについて最高人民会議常任委員会委員長の金永南さんが演説をし金正恩さんを「推戴」した。演説が途切れた瞬間、代議員が一斉に立ち上がり、万歳を唱え始めた。

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/php_tmp/download.php?categ1=12&no=9341
これが「推戴」であった。そしてこの様子は、文字メディアでは絶対分からないと思った。この後、議決はなく金永南さんは金正恩さんを第一委員長とする旨の宣言をした。もちろん、シナリオどおりの進行ではあるが、その迫力には圧倒された。
さて、その金正恩さんであるが、会議場に入ってきたときは若干不安な様相であったものの、代議員の拍手喝采の中では嬉しそうな顔も見せた。何の大会であったか忘れたが、過去記事にも書いたとおり、金正恩さんは演説の原稿を見ながら演説を聞いている。ほとんどの代議員が演説原稿を読んでいないのに対し、非常に対照的である。

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/php_tmp/download.php?categ1=12&no=9341
金日成誕生100周年の祝賀行事で流れた金正恩さんの肉声を日本のテレビ報道で聞いた。多分、明日にはこの中継のフルバージョンがuriminzokkiriで配信されることであろう。20分の演説をしたそうであるが、それを聞くのが楽しみである。
http://www.uriminzokkiri.com/php_tmp/download.php?categ1=12&no=9341
正直、私は最高人民会議の様子を日本のテレビで放映される数秒の映像以外で見たのは初めてである。日本にいても衛星の受信設備があれば「朝鮮中央TV」は受信できるというが、そこまでして見ようとはしなかった。しかし、昨年夏頃からurimizokkiriがYouTubeや独自のサイトで動画を配信するようになり、衛星放送のようにリアルタイムではないものの、1日遅れ程度で見られるようになった。北朝鮮国内での情報収集が非常に困難な北朝鮮研究にとって、「朝鮮中央TV」が見られたり「労働新聞」がオンラインで読めるようになったということは実に画期的なことだと思う。
さて、配信された動画を見て正直「感動」した。会議の様子は、「朝鮮中央通信」などで配信された文字メディアで読んではいたが、大体斜め読みをして、意味がありそうな部分だけを注意深く読んでいる。そうでもしないと、いつもいつも繰り返される指導者の来歴や彼らを称賛する言葉のオンパレードで読むのが嫌になってしまうからである。動画の場合はダウンロード後、一応はじめから最後まで映像を見ながら音声も聞いている。大体は文字メディアで伝えられたものと全く同じであるが、それでも音を聞いているので目で文字を読むよりも疲れない。しかし一方で、飛ばし聞きというのもなかなか難しい。
話がそれたが、最高人民会議の様子を見てなぜそんなに感動したのかというと、「推戴」の意味が生々しく伝わってきたからである。つまり、北朝鮮のいう「推戴」というのはこういうことなんだなと。最高人民会議では、形式的であるにせよ、きちんと議決はしている。明らかに全会一致でも、議長は一応「反対の人はいるか」と聞く。また、三百数十人の出席者と言っていたが、彼らの前には一応、発言用のマイクロフォンも設置されている。ほとんど空席はないようだったが、若干の欠席者もあったようである(正確な人数は失念)。

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/php_tmp/download.php?categ1=12&no=9341
今回の最高人民会議では、過去記事にも書いたとおり、「金正日さんを永遠の国防委員長にする」ことと「第1委員長職責を創設する」 ための憲法の修正・補充などが「議決」された。議決は、「代議員証」を掲げることで意思表示をし、日本のテレビにもよく映し出されるが、金正恩さんも代議員証を掲げている。

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/php_tmp/download.php?categ1=12&no=9341

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/php_tmp/download.php?categ1=12&no=9341
「第1委員長職責創設」が議決された後、誰を国家の最高指導者、すなわち第1委員長にするのかについて最高人民会議常任委員会委員長の金永南さんが演説をし金正恩さんを「推戴」した。演説が途切れた瞬間、代議員が一斉に立ち上がり、万歳を唱え始めた。

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/php_tmp/download.php?categ1=12&no=9341
これが「推戴」であった。そしてこの様子は、文字メディアでは絶対分からないと思った。この後、議決はなく金永南さんは金正恩さんを第一委員長とする旨の宣言をした。もちろん、シナリオどおりの進行ではあるが、その迫力には圧倒された。
さて、その金正恩さんであるが、会議場に入ってきたときは若干不安な様相であったものの、代議員の拍手喝采の中では嬉しそうな顔も見せた。何の大会であったか忘れたが、過去記事にも書いたとおり、金正恩さんは演説の原稿を見ながら演説を聞いている。ほとんどの代議員が演説原稿を読んでいないのに対し、非常に対照的である。

Source: KCTV, http://www.uriminzokkiri.com/php_tmp/download.php?categ1=12&no=9341
金日成誕生100周年の祝賀行事で流れた金正恩さんの肉声を日本のテレビ報道で聞いた。多分、明日にはこの中継のフルバージョンがuriminzokkiriで配信されることであろう。20分の演説をしたそうであるが、それを聞くのが楽しみである。