「南朝鮮軍部好戦狂共、西海NLL付近水域で再び無謀な侵犯行為を行う」:中国船の違法操業が発端、軍事ホットラインの回復、さらにはNLL専用の朝韓中ホットラインの設置を (2016年6月6日 「朝鮮中央TV」)
6日、「朝鮮中央TV」が「朝鮮中央通信」の報道を引用しながら、NLL付近で韓国漁船が集団でNLL北側水域に侵入したと伝えた。興味深いのは、この「報道」の出所が明らかにされていない点である。通常、この種の報道は、国防委員会、人民軍最高司令部、人民軍総参謀部、担当地域部隊総司令部など軍関連組織か祖国平和統一委員会など南北関係を扱う組織から出され、北朝鮮メディアは出された公式文書をそのまま掲載するか読み上げる形をとっている。
しかし今回は、「出所」については明らかにされず、通常の「報道」のように報じられている。「朝鮮中央通信」は文書体で書かれているので違和感はないのだが、「朝鮮中央TV」の「録画報道」の方は、通常の「ニュース」のように「です・ます体」で伝えているので、通常のこの種の報道と違いがあり、聞いていて耳を疑ってしまった(放送員が読み間違えているのかと思ったほどである)。
なぜ、「出所」不明の形にしたのかは不明であるが、考えられるのは、北朝鮮側は韓国軍艦艇の発砲事件の際、既に強い警告を出してあるにもかかわらず、警告の内容を実施しなかったこと、あるいは「NLL北側水域を侵犯したのが漁船」であったからのどちらかであろう。しかし、後者については「漁船に侵犯」させたのは「軍部好戦狂」だといっているので、それ自体は「軍部好戦狂」による「挑発」行為ということになり、「0.001mm侵犯した場合の対応」の対象となるはずである。
韓国側の報道を見ると、韓国漁船がNLL「付近」に行ったのは事実のようで、「NLLから南に560m」地点にいた中国漁船団を拿捕することが目的だったとしている。その際、中国漁船が「逃げた」としているので、可能性としては北側水域に逃げ、それを追跡した韓国の漁船団が越境してしまったというのが現状だと思う。
『朝鮮日報』、「延坪島漁民ら、違法操業の中国漁船2隻拿捕」、http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/06/06/2016060600751.html
北朝鮮側の報道では、中国漁船については一切触れていないが、中国に対する配慮なのか、「軍部好戦狂」の仕業にでっち上げるためなのかは不明。
今回は、北も南も冷静な対応をしたので事なきを得たが、南北間で緊張した水域に中国漁船まで入り込んで違法操業しているという状況は、極めて危険である。この問題について、関係3国できちんと協議をし非常時のホットラインを設置しておくような対応が必要だと思うが、遮断された南北間の軍事ホットライン回復から始めなければならないであろう。
남조선군부호전광들 서해열점수역에서 또다시 무모한 침범행위 감행
しかし今回は、「出所」については明らかにされず、通常の「報道」のように報じられている。「朝鮮中央通信」は文書体で書かれているので違和感はないのだが、「朝鮮中央TV」の「録画報道」の方は、通常の「ニュース」のように「です・ます体」で伝えているので、通常のこの種の報道と違いがあり、聞いていて耳を疑ってしまった(放送員が読み間違えているのかと思ったほどである)。
なぜ、「出所」不明の形にしたのかは不明であるが、考えられるのは、北朝鮮側は韓国軍艦艇の発砲事件の際、既に強い警告を出してあるにもかかわらず、警告の内容を実施しなかったこと、あるいは「NLL北側水域を侵犯したのが漁船」であったからのどちらかであろう。しかし、後者については「漁船に侵犯」させたのは「軍部好戦狂」だといっているので、それ自体は「軍部好戦狂」による「挑発」行為ということになり、「0.001mm侵犯した場合の対応」の対象となるはずである。
韓国側の報道を見ると、韓国漁船がNLL「付近」に行ったのは事実のようで、「NLLから南に560m」地点にいた中国漁船団を拿捕することが目的だったとしている。その際、中国漁船が「逃げた」としているので、可能性としては北側水域に逃げ、それを追跡した韓国の漁船団が越境してしまったというのが現状だと思う。
『朝鮮日報』、「延坪島漁民ら、違法操業の中国漁船2隻拿捕」、http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/06/06/2016060600751.html
北朝鮮側の報道では、中国漁船については一切触れていないが、中国に対する配慮なのか、「軍部好戦狂」の仕業にでっち上げるためなのかは不明。
今回は、北も南も冷静な対応をしたので事なきを得たが、南北間で緊張した水域に中国漁船まで入り込んで違法操業しているという状況は、極めて危険である。この問題について、関係3国できちんと協議をし非常時のホットラインを設置しておくような対応が必要だと思うが、遮断された南北間の軍事ホットライン回復から始めなければならないであろう。
남조선군부호전광들 서해열점수역에서 또다시 무모한 침범행위 감행