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    「金正日同志を朝鮮民主主義人民共和国の永遠の国防委員会委員長に高く頂いた」(2012年4月13日「朝鮮中央通信」)

    「朝鮮中央通信」は、最高人民会議で国防委員会委員長は「永遠化」されたことと、金正恩さんが第1委員長に推戴されたことを伝えた。

    国防委員長の永遠化については、「金正日同志を朝鮮民主主義人民共和国の永遠の国防委員会委員長として高く頂くことについて『朝鮮民主主義人民共和国社会主義憲法』に修正補充し、最高人民会議の法令として採択したことを内外に厳粛に宣言する」としている。

    しかし、奇妙なことに国防委員会に「第1委員長」という新たな職責を設け、それに金正恩さんが推戴されたことを伝える記事の中では、憲法を修正したことについては一切触れていない。私もこの記事を書きながら一瞬勘違いしたのだが、国防委員会には副委員長の筆頭である第1副委員長という職責があり空席であるので、その職責に金正恩さんが就くのかと思っていた(「鄭明鶴さんという病気がちの高齢軍人が就任している」と書いたが、これは間違いであった。よって、第1副委員長は引き続き空席である)。しかし、国防委員長を「永遠化」するのと同時に「第1委員長」に「国防委員長」規定に定められていた事項をそのまま委譲する(そうしたのかどうかも分からないが)ことを明文化して、第1委員長である金正恩さんがはじめて国防委員長同様の最高権威者になれるはずである。

    過日の記事に書いた朝鮮労働党規律も社会主義憲法もいずれ、北朝鮮による公開であれリークであれ見ることができると思うので、そこで確認してみる必要がある。

    uriminzokkiriには「衛星打ち上げ失敗」を報じる「朝鮮中央TV」の動画はまだ公開されていないが、日本のメディアによると、「朝鮮中央通信」が海外向けに「失敗」を認めたのとほぼ同時刻に国内向けに「朝鮮中央TV」が正規放送(主体思想世界大会の中継)を中断して、失敗を伝える臨時ニュースを報じたという。日本のTVで見た限りでは、報道内容は「朝鮮中央通信」の配信をそのまま読み上げる形であった。

    金正恩さんの第1委員長推戴については、衛星打ち上げ成功失敗にかかわらず、できあがっていたシナリオに基づくものであろう。2009年11月に北朝鮮でデノミを実施し失敗し、金正日さんはその責任を労働党の経済部門に押しつけたとされている。この時のみならず、金正日さんは特に経済問題で失敗をしてもみな人のせいにしてきた。経済問題ではないが、今回の打ち上げ発射も金正恩さんは誰かのせいにして自分は逃げるのであろうか。

    これだけ早いタイミングで「勇敢にも」世界に失敗を公表した背景には、もしかするとその責任を金正恩さんみずからが取る覚悟があるからかもしれない。お父さんのように、自分は完全無欠ではないことを予め認めておいて、失敗覚悟、しかも自分の責任で何かをしようという意思の表れかもしれない。

    既述のように、単純に「失敗」としておいた方が中国が国際社会からの非難を遮ってくれるということだけかもしれないが、ここは踏み込んだ読みをしておきたい。

    とはいえ、「14日発射説」も「失敗隠蔽説」もことごとく外されているので、自信があるわけではない。

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    川口智彦

    Author:川口智彦
    「朝鮮中央TV」ワッチャー

    ブログの基本用語:
    「元帥様」=金正恩朝鮮労働党委員長(上の絵の人物)、2016年12月20日から「最高領導者同志」とも呼ばれる
    「首領様」=金日成主席
    「将軍様」=金正日総書記
    「政治局員候補」=金ヨジョン(「元帥様」の妹)、2018年2月11日から「第1副部長同志」とも
    「白頭の血統」=金一族
    「大元帥様達」=「首領様」と「将軍様」
    「女史」=李雪主夫人(2018.07.26より「同志」に)

    우 그림은 충정 담아 아이가 그린 경애하는 김정은원수님이십니다.

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