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    北朝鮮衛星発射か?(川口のコメント)

    今朝、7時40分頃、衛星らしきものが発射され、日本政府の情報では空中分解したと。一方、平壌の外国人記者プレスセンターでは、大型スクリーンに何も映し出されていないというNHKラジオでのレポートあり。

    衛星発射は、やはりライブではなく時間差をつけて外国人記者に公開するつもりであったのか。1分間飛行したということなので、目に見える範囲での爆発はなかったのか。だとすれば、北朝鮮は「成功」と発表し、今夜にでも衛星から受信したという音声を公表するであろう。ただし、発射の映像が1時間以上経っても公開されていないことからすると、目に見える範囲で爆発し、それを隠すための映像加工をしているのかもしれない。あらかじめ、「万一」に備えての映像を準備していなかったとすれば、そうしたSFX技術がなかったのか、よほど発射に自信があったのかいずれかであろう。

    ともかくも日本も含む周辺国に影響がなかったのは幸いであるが、ラジオを聞いていたら「100万分の一の確立のために配備した」などといっている人がいた。明日にでもミサイルが飛来するかのように騒ぎ立てて、国民の恐怖心を煽っておきながら、その豹変ぶりにもあきれてしまう。

    また、発表のタイミングからして、今回の日米合同「実戦訓練」の最大の目的である、発射情報の共有がどれほどうまくいったのか。現段階では、意図的に発表を遅らせているだけかもしれないが、現在進行中であろう安全保障会議後の記者会見で何らかの情報が公開されるであろう。

    <追記:2012年4月13日 11:14>
    NORADが下記のような発表をした。

    http://www.norad.mil/News/2012/041212.html

    「NORADはテポドン2ミサイルの発射を米国東部時間6:39分(日本時間午前7時39分)に探知し、追尾した。ミサイルは黄海に向けて南方に飛行した。

    現段階では、ミサイルの一段目がソウルの西165km地点の海に落下した。一段目以降は失敗し、破片等は地上に落ちなかった。ミサイルやその破片等による危険はない。」

    NORADは、発射された飛翔体を「テポドン2」としているが、これは何に基づくものなのであろうか。北朝鮮が外国メディアに公開したロケットは、専門家の言によるとノドンを4つ組み合わせたものであるはずである。NORADの判断が正しくかつテポドン2と銀河3号が同じ構造ではないとすると、発射された飛翔体が別のロケット、まさにテポドン2であった可能性はないのであろうか。

    銀河3号はそのまま発射台に残っており、後日、例えば14日に大々的に公開しながら発射するというパターンを考えるのは、考えすぎであろうか。米国が衛星で監視している発射台の写真を見れば一目瞭然なのだが。ところで、日本の「情報収集衛星」と称するスパイ衛星は、発射の様子をどこまで補足できたのだろうか。

    <追記2:2012年4月13日 19:41>
    それにしても、日本の対応はどうなっているのであろうか。J-Alertの予備テストでさんざん不具合を出した上、さらに本番ではJ-Alearは流さない。その理由は「破片が落下する危険がないのに、流すと国民を混乱させるだけだから」と。さんざんテレビで聞かされてきたJ-Alearの音声は「破片落下」ではなく、「北朝鮮がミサイルを発射した」だったはず。私の認識では、J-Alertは「発射した」という事実を国民に伝えて注意を喚起することが目的のはず。「破片が落ちるので逃げて下さい」などと言っても間に合うはずがない。国民にいかにして的確な情報を伝達するのかがハード面においてもソフト面においても全く検討された形跡がない。

    さらに、今回の米日韓合同「実戦演習」は、発射情報共有とそれに対する対応の連携体制の確認であったはず。もちろん、政府はそんなことは一切いっていないが、私のような軍事ど素人が見ていてもそうだと分かる。報道を見ていると、米軍からの第一報は即座に伝えられて、沖縄に展開している自衛隊はそれなりの動きをしたようでもある。それでも「地球は丸いから、水平線の向こうのミサイルはある程度の高度に上昇するまでは日本や日本近海に展開する自衛隊の艦船などからは確認できなくても仕方がない」などといいわけがましいことをいっている人がいる。そんなことは当たり前のことで、だから米軍の衛星や韓国沖に展開した米艦艇などからの情報を即座に入手、それを的確に分析して対応することが日本のすべきことではないのか。前にも書いたが、「その時」に主として北朝鮮を監視するために打ち上げた日本の「情報収集衛星」はなにをやっていたのか。水平線の向こう側が監視できないのであれば、短波帯の通信に障害を与えること覚悟で、冷戦時代に超大国が使用していたようなOTHレーダーを復活させれば良い。

    「百万分の一の可能性」を理由にマスコミも巻き込んで大騒ぎをし、その結果がこのざまでは、衛星発射に失敗した金正恩さん以上に良い恥さらしとなったことを政府は認識すべきである。日本の実力を見破られないために、わざと失態を演じているというのであれば、それはそれで立派であるが、どうやらそれも期待できそうではない。大体、「ミサイル防衛システム」が「抑止力」であるということが分かっているのかも疑わしい。そもそもミサイル防衛システム実効性に疑問符が付いている上、日本が現有するシステムで一体何ができるのかということでさらに疑問符が付く。そして、今回の失態で抑止力のなさをさらけ出してしまったわけである。

    この際日本は、北朝鮮のように失敗を素直に認めて、本当にできるのであれば「ミサイル防衛体制」の抜本的再検討をする必要がある。

    今夜の酒はまずい。

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    川口智彦

    Author:川口智彦
    「朝鮮中央TV」ワッチャー

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    「元帥様」=金正恩朝鮮労働党委員長(上の絵の人物)、2016年12月20日から「最高領導者同志」とも呼ばれる
    「首領様」=金日成主席
    「将軍様」=金正日総書記
    「政治局員候補」=金ヨジョン(「元帥様」の妹)、2018年2月11日から「第1副部長同志」とも
    「白頭の血統」=金一族
    「大元帥様達」=「首領様」と「将軍様」
    「女史」=李雪主夫人(2018.07.26より「同志」に)

    우 그림은 충정 담아 아이가 그린 경애하는 김정은원수님이십니다.

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