「繁栄する平壌」:2016年5月制作の平壌プロモーション番組 (2016年5月17日 「朝鮮中央TV」)
17日、「朝鮮中央TV」で放送された「<記録映画>繁栄する平壌」。「朝鮮記録科学映画撮影所」というあまり聞かない「撮影所」が制作した「記録映画」である。「金日成勲章を授与された」とあるので、新しい「撮影所」ではないのだろう。
この「記録映画」には、「第7回党大会」後に行われた夜の「舞踏会」の場面なども収録されており、過去10日前後の間に制作された映画であることが分かる。
金正恩時代に建設された主要な「記念碑的建造物」や経済部門で達成した成果、それだけではなく観光地などを外国人を登場させたりしながら、37分というコンパクトな時間にまとめている。
それだけではなく、最後の方で「平壌市民と過ごした日々は一生の思い出となるでしょう」とか「平壌にいらして下さい」と宣伝をしている。国内向けの番組であれば、このようなナレーションは不要だと思うので、国外向けのプロモーションビデオとしても利用しようとしているのかもしれない。
その日本語版字幕付き第1弾をYouTubeにアップロードしておいた。
Source: KCTV, 2016/05/17放送
意図したわけではないが、昨日書いた「米国務省北朝鮮旅行ワーニング」と関係していておもしろい。
<追記>
一つ書き忘れたことは、ナレーションが古い「朝鮮記録映画」の雰囲気に似ている点である。今夜も1980年に制作された「光州事件」を扱った「記録映画」を放送していたが、ナレーターは男性であったものの、独特のナレーションの仕方は「繁栄する平壌」に通じるものがあった。
どのようなナレーションか上手く表現できないが、抑揚が少ない感じとでも言おうか。80年代、私が韓国にいた時期、映画館で本編を上映する前に流していた「大韓ニュース」(だったはず)もこんな感じのアナウンスだった。
さらに言えば、60年代から70年代の日本のテレビニュースも、今になって振り返れば抑揚のないアナウンスだった。
ニュースの客観性を維持するために敢えて抑揚を殺しているのかもしれないが、このあたりおもしろい。北朝鮮の「記録映画」など、そもそも指導者に関する客観性などないわけだが、それでも金正恩時代の「朝鮮記録映画」と比べると、「繁栄する平壌」は、「敬愛する金正恩元帥様が」という部分ですら、さらっとアナウンスしている。
『この世に羨むものはない』、「元帥様」のスーツ姿など、70年代~80年代を懐古するムードがあるが、それとも関連があるのだろうか。
この「記録映画」には、「第7回党大会」後に行われた夜の「舞踏会」の場面なども収録されており、過去10日前後の間に制作された映画であることが分かる。
金正恩時代に建設された主要な「記念碑的建造物」や経済部門で達成した成果、それだけではなく観光地などを外国人を登場させたりしながら、37分というコンパクトな時間にまとめている。
それだけではなく、最後の方で「平壌市民と過ごした日々は一生の思い出となるでしょう」とか「平壌にいらして下さい」と宣伝をしている。国内向けの番組であれば、このようなナレーションは不要だと思うので、国外向けのプロモーションビデオとしても利用しようとしているのかもしれない。
その日本語版字幕付き第1弾をYouTubeにアップロードしておいた。
Source: KCTV, 2016/05/17放送
意図したわけではないが、昨日書いた「米国務省北朝鮮旅行ワーニング」と関係していておもしろい。
<追記>
一つ書き忘れたことは、ナレーションが古い「朝鮮記録映画」の雰囲気に似ている点である。今夜も1980年に制作された「光州事件」を扱った「記録映画」を放送していたが、ナレーターは男性であったものの、独特のナレーションの仕方は「繁栄する平壌」に通じるものがあった。
どのようなナレーションか上手く表現できないが、抑揚が少ない感じとでも言おうか。80年代、私が韓国にいた時期、映画館で本編を上映する前に流していた「大韓ニュース」(だったはず)もこんな感じのアナウンスだった。
さらに言えば、60年代から70年代の日本のテレビニュースも、今になって振り返れば抑揚のないアナウンスだった。
ニュースの客観性を維持するために敢えて抑揚を殺しているのかもしれないが、このあたりおもしろい。北朝鮮の「記録映画」など、そもそも指導者に関する客観性などないわけだが、それでも金正恩時代の「朝鮮記録映画」と比べると、「繁栄する平壌」は、「敬愛する金正恩元帥様が」という部分ですら、さらっとアナウンスしている。
『この世に羨むものはない』、「元帥様」のスーツ姿など、70年代~80年代を懐古するムードがあるが、それとも関連があるのだろうか。