「<特集>党大会と共に輝く年代記-朝鮮労働党第7回大会に際し-生命線、炎」:SUVを押す「将軍様」と「元帥様」のSUV、「第3階代表者会」は「イメージ」映像で、「初めて見た敬愛する金正恩同志」 (2016年5月4日 「朝鮮中央TV」)
4月26日から連夜、「朝鮮中央TV」で「党大会と共に輝く年代記」という北朝鮮の歴史を振り返る番組を放送している。4日夜は、90年代後半から2005年辺りまでの分を放送した。その前夜は、「苦難の行軍」時期の話を扱っており、過去記事でも話題にした「将軍様」が乗った車が峠道でスタックした話を紹介している。
「将軍様」の車がスタックした話にはいくつかのバージョンがあるようで、過去記事で紹介した話は「将軍様が自らハンドルを握り」脱出であったが、3日の放送では、「将軍様」が「自ら車を押して」であった。
車(日産サファリ2代目?)を押す「将軍様」。車種は異なるが、スタイルは「元帥様」が「指導」したSLBM「発射実験大成功」で見せた銀色のSUVや「白頭山青年英雄3号発電所現地指導」で見せた車と似ている。

Source: KCTV, 2016/05/03

Source: KCTV, 2016/04/24
外に見える車は、色的には「将軍様」が押している車に近いが。

Source: KCNA
いずれにせよ、「将軍様」のスタック脱出エピソードは、同番組のナレーションが「(「将軍様」が車を押した)話は、世の中の誰もが知っていました」と言うほどに北朝鮮では有名な話なのであろう。
「将軍様」が車を押したエピソードの他にも、この日の番組は、「苦難の行軍」を振り返るという意味からも興味深いので、追って日本語字幕を付けてYouTubeにアップロードしておこうと思う。
4日に放送された「生命線」では、「元帥様」が後継者に「推戴」されるエピソードが紹介されている。2010年6月23日、「朝鮮労働党第3回代表者会を招集することについて」という報道を読み上げる李チュンフィ放送員を出しながら、このエピソードが始まる。

Source: KCTV, 2016/05/04
報道を聞いている人々

Source: KCTV, 2016/05/04
上の写真を見ておかしいと思えば、KCTVワッチャーということになるが、これは、日本の放送ならば「イメージ」あるいは「再現」と出る場面である。ワイドスクリーン、液晶テレビ、アナウンスの背景など、現在のものを使っており、当時とは異なる。2010年当時の映像を確認するすべは私にはないが、2012年頃ですら、下のようなスタジオを使っていた。

Source: KCTV, 2012/01/15、「元帥様」音楽舞踊総合公演観覧に関する報道
なぜ「イメージ」にしてしまったのか、当時の映像が見られれば何かヒントが得られるのかもしれないが、よく分からない。
「2010年9月28日、全国の大きな関心と期待の中、朝鮮労働党第3回代表者会が革命の首都平壌で盛大に開催されました。代表者会では、全体党員と人民軍将兵たち、一つの意思と念願により、偉大な将軍様を朝鮮労働党総秘書として高く推戴し、敬愛する金正恩同志を党中央指導機関のメンバー(成員)とし、党中央軍事委員会副委員長として高く推戴しました」とナレーション。
「その時、私たち人民は、テレビの画面を通して初めて敬愛する元帥様にお目に掛かりました」と話す、咸鏡南道人民委員会副委員長の金ソンギュ。すると上のナレーションの「全体党員と人民軍将兵たち、一つの意思と念願により」というのは、「偉大な将軍様を朝鮮労働党総秘書として高く推戴」だけに掛かるのかという気もする。それとも、見たこともない息子さん(「敬愛する金正恩同志」)を「党中央指導機関のメンバー(成員)とし、党中央軍事委員会副委員長として高く推戴」したのだろうか。

Source: KCTV, 2016/05/04
「第3回代表者会」で突然出したわけではなく、その前から、何となく「敬愛する息子さん」について、朝鮮人民には情報が流されていたのかもしれないが、「初めてお目に掛かりました」というこの副委員長の発言は興味深い。
今夜(5日)、金正恩時代を中心に扱うこのシリーズ番組の最終回「最後の勝利に向かって」を放送し、明日の「第7回党大会」を迎えるということなのだろう。
「将軍様」の車がスタックした話にはいくつかのバージョンがあるようで、過去記事で紹介した話は「将軍様が自らハンドルを握り」脱出であったが、3日の放送では、「将軍様」が「自ら車を押して」であった。
車(日産サファリ2代目?)を押す「将軍様」。車種は異なるが、スタイルは「元帥様」が「指導」したSLBM「発射実験大成功」で見せた銀色のSUVや「白頭山青年英雄3号発電所現地指導」で見せた車と似ている。

Source: KCTV, 2016/05/03

Source: KCTV, 2016/04/24
外に見える車は、色的には「将軍様」が押している車に近いが。

Source: KCNA
いずれにせよ、「将軍様」のスタック脱出エピソードは、同番組のナレーションが「(「将軍様」が車を押した)話は、世の中の誰もが知っていました」と言うほどに北朝鮮では有名な話なのであろう。
「将軍様」が車を押したエピソードの他にも、この日の番組は、「苦難の行軍」を振り返るという意味からも興味深いので、追って日本語字幕を付けてYouTubeにアップロードしておこうと思う。
4日に放送された「生命線」では、「元帥様」が後継者に「推戴」されるエピソードが紹介されている。2010年6月23日、「朝鮮労働党第3回代表者会を招集することについて」という報道を読み上げる李チュンフィ放送員を出しながら、このエピソードが始まる。

Source: KCTV, 2016/05/04
報道を聞いている人々

Source: KCTV, 2016/05/04
上の写真を見ておかしいと思えば、KCTVワッチャーということになるが、これは、日本の放送ならば「イメージ」あるいは「再現」と出る場面である。ワイドスクリーン、液晶テレビ、アナウンスの背景など、現在のものを使っており、当時とは異なる。2010年当時の映像を確認するすべは私にはないが、2012年頃ですら、下のようなスタジオを使っていた。

Source: KCTV, 2012/01/15、「元帥様」音楽舞踊総合公演観覧に関する報道
なぜ「イメージ」にしてしまったのか、当時の映像が見られれば何かヒントが得られるのかもしれないが、よく分からない。
「2010年9月28日、全国の大きな関心と期待の中、朝鮮労働党第3回代表者会が革命の首都平壌で盛大に開催されました。代表者会では、全体党員と人民軍将兵たち、一つの意思と念願により、偉大な将軍様を朝鮮労働党総秘書として高く推戴し、敬愛する金正恩同志を党中央指導機関のメンバー(成員)とし、党中央軍事委員会副委員長として高く推戴しました」とナレーション。
「その時、私たち人民は、テレビの画面を通して初めて敬愛する元帥様にお目に掛かりました」と話す、咸鏡南道人民委員会副委員長の金ソンギュ。すると上のナレーションの「全体党員と人民軍将兵たち、一つの意思と念願により」というのは、「偉大な将軍様を朝鮮労働党総秘書として高く推戴」だけに掛かるのかという気もする。それとも、見たこともない息子さん(「敬愛する金正恩同志」)を「党中央指導機関のメンバー(成員)とし、党中央軍事委員会副委員長として高く推戴」したのだろうか。

Source: KCTV, 2016/05/04
「第3回代表者会」で突然出したわけではなく、その前から、何となく「敬愛する息子さん」について、朝鮮人民には情報が流されていたのかもしれないが、「初めてお目に掛かりました」というこの副委員長の発言は興味深い。
今夜(5日)、金正恩時代を中心に扱うこのシリーズ番組の最終回「最後の勝利に向かって」を放送し、明日の「第7回党大会」を迎えるということなのだろう。