「私たちの夢、私たちの理想、花咲くところで4」 :平壌トウモロコシ加工工場、平壌ナマズ工場、第7回党大会を前に経済部門の成果を宣伝 (2016年4月30日 「朝鮮中央TV」)
4月30日、「朝鮮中央TV」で「私たちの夢、私たちの理想、花咲くところで-日々増えていく人民の財」という番組が放送された。この「私たちの夢・・・」シリーズは、水曜日から4夜連続で放送された番組で、初日は平壌地下鉄などが紹介されている。番組では、「元帥様」が関わった経済部門の事業、工場、農場などを「元帥様」の成果として紹介している。
第4回の放送では、「平壌トウモロコシ加工工場」と「平壌ナマズ工場」が紹介された。北朝鮮では、トウモロコシが依然として重要なカロリー供給源となっており、人民の食生活には欠かせない食料となっている。
「依然として」と書いたのは、トウモロコシが本来の主食ではなく、米の代用食品となっていることがこの番組からもよく分かるからである。私の2回の訪朝では、ホテルやレストランが提供する正式な食材としてはトウモロコシは出されなかったが、案内員が食べていたトウモロコシを少し分けてもらい食べてみた。日本のスーパーやお祭りで売っているトウモロコシとは全く違い、皮が厚く、甘みのないねばねばした感じの実であった。北朝鮮産の品質が悪いというわけではなく、中国東北部の農村で食べたトウモロコシも同じような味だったので、そのような品種なのであろう。ただ、中国のトウモロコシの方が粒は大きかった。
話がそれたが、この番組には「トウモロコシ米」とか「玉米」という言葉が出てくる。いずれも、トウモロコシを米のように加工した食材を指しており、「玉米」については、ウシ郡が登場する記事の中でも紹介した記憶がある。
平壌のとあるトウモロコシ麺食堂でトウモロコシ麺を食べていた男性は「こんな、トウモロコシ麺だったら、嫌じゃない」と言っている。つまり、「こんなトウモロコシ麺じゃなかったら、あまり食べたくない」ということなのだろう。「トウモロコシ米」、「トウモロコシ麺」など、次回、訪朝する機会があったら是非食べてみたい。特に麺は、見た感じはとても美味しそうであった。
普通ではあまり美味しくない「トウモロコシ麺」を美味しくしたのが、「平壌トウモロコシ加工工場」という話である。「元帥様」の「現地指導」で、「無塵化・無菌化」、「自動化」、「食品安全検査設備」などが完成したと紹介している。また、「元帥様」は、トウモロコシ・クッキーの包装の仕方まで指示し、60グラムずつ細かく分けて包装していたものを、1キロの大きな袋にまとめて包装するようにしたと従業員が語っている。60グラムというと随分少ない一方、1キロというととても大きなパッケージになる。生産能力が向上し、1キロパッケージにしてもパッケージ単位での出荷量に変化がないとすると、大変な生産量増加ということになる。
火力発電所の排水を利用した「平壌ナマズ工場」では、水温などを総合調整室で管理したり、排水をリサイクルしながら使う無人化施設などが紹介されている。拙宅の水槽の中には透明のナマズ(トランスルーセント・グラスキャット)がいるが、ナマズは食べたことがない。メウンタンにでもすれば美味しいのかもしれない。「ナマズ工場」の方は、あまりおもしろい話はないが、1本の番組なので通しで日本語字幕を付けて、YouTubeにアップロードしておいた。
Source: KCTV, 2016/04/30
第4回の放送では、「平壌トウモロコシ加工工場」と「平壌ナマズ工場」が紹介された。北朝鮮では、トウモロコシが依然として重要なカロリー供給源となっており、人民の食生活には欠かせない食料となっている。
「依然として」と書いたのは、トウモロコシが本来の主食ではなく、米の代用食品となっていることがこの番組からもよく分かるからである。私の2回の訪朝では、ホテルやレストランが提供する正式な食材としてはトウモロコシは出されなかったが、案内員が食べていたトウモロコシを少し分けてもらい食べてみた。日本のスーパーやお祭りで売っているトウモロコシとは全く違い、皮が厚く、甘みのないねばねばした感じの実であった。北朝鮮産の品質が悪いというわけではなく、中国東北部の農村で食べたトウモロコシも同じような味だったので、そのような品種なのであろう。ただ、中国のトウモロコシの方が粒は大きかった。
話がそれたが、この番組には「トウモロコシ米」とか「玉米」という言葉が出てくる。いずれも、トウモロコシを米のように加工した食材を指しており、「玉米」については、ウシ郡が登場する記事の中でも紹介した記憶がある。
平壌のとあるトウモロコシ麺食堂でトウモロコシ麺を食べていた男性は「こんな、トウモロコシ麺だったら、嫌じゃない」と言っている。つまり、「こんなトウモロコシ麺じゃなかったら、あまり食べたくない」ということなのだろう。「トウモロコシ米」、「トウモロコシ麺」など、次回、訪朝する機会があったら是非食べてみたい。特に麺は、見た感じはとても美味しそうであった。
普通ではあまり美味しくない「トウモロコシ麺」を美味しくしたのが、「平壌トウモロコシ加工工場」という話である。「元帥様」の「現地指導」で、「無塵化・無菌化」、「自動化」、「食品安全検査設備」などが完成したと紹介している。また、「元帥様」は、トウモロコシ・クッキーの包装の仕方まで指示し、60グラムずつ細かく分けて包装していたものを、1キロの大きな袋にまとめて包装するようにしたと従業員が語っている。60グラムというと随分少ない一方、1キロというととても大きなパッケージになる。生産能力が向上し、1キロパッケージにしてもパッケージ単位での出荷量に変化がないとすると、大変な生産量増加ということになる。
火力発電所の排水を利用した「平壌ナマズ工場」では、水温などを総合調整室で管理したり、排水をリサイクルしながら使う無人化施設などが紹介されている。拙宅の水槽の中には透明のナマズ(トランスルーセント・グラスキャット)がいるが、ナマズは食べたことがない。メウンタンにでもすれば美味しいのかもしれない。「ナマズ工場」の方は、あまりおもしろい話はないが、1本の番組なので通しで日本語字幕を付けて、YouTubeにアップロードしておいた。
Source: KCTV, 2016/04/30