「BRIDGE of SPIES」:北朝鮮に当てはめてみると大変おもしろい映画、「衛星国」と「自力自強」の違い (2016年4月29日)
昨夜、『BRIDGE of SPIES』というハリウッド映画を見た。北朝鮮映画は、ほぼ毎日、集中して、あるいは横目で見ているが、ハリウッド映画を見たのは久しぶりだ。加えて、これほどおもしろいと思うハリウッド映画は、このところずっと見ていなかった。
何がおもしろいのかというと、映画に出てくる事象が、とにかく現在進行形の北朝鮮に繋がる部分がたくさんあるところだ。そのシリアスさに関していえば、パロディー映画『The Interview』の比ではない。『BRIDGE of SPIES』の中では北朝鮮に関する言及もなければ、もちろん「最高尊厳の冒涜」もない。また、「米帝」が必ずしも勝利しているとはいえない(それを映画にしてしまっている時点で、「米帝」と資本主義は勝利しているのだが)。それにもかかわらず、『The Interview』以上に北朝鮮にとっては危ない映画だと思う。
もちろん、違いもある。映画の舞台となる東ドイツがソ連の衛星国であり、それが故に東ドイツが辛い立場に置かれているというところで、この映画にもそのような一面が描かれている。一方、北朝鮮は、冷戦終結時に「核・ミサイル」という選択肢を選び、今、「並進路線」、「自力自強」で「米帝」と対峙している。「自力自強」は必ずしも「自力更生」である必要はないわけで、衛星国どころか、米国との関係が微妙な中国やロシアを巻き込んで「自力自強」化しているわけで、一筋縄ではいかない。加えて、「元帥様」の時代に入り、経済劣等生から少しずつ脱している雰囲気さえある。
連休中、時間がある方にはお勧めできる映画だと思う。
『ブリッジ・オブ・スパイ』公式サイト、http://www.foxmovies-jp.com/bridgeofspy/
何がおもしろいのかというと、映画に出てくる事象が、とにかく現在進行形の北朝鮮に繋がる部分がたくさんあるところだ。そのシリアスさに関していえば、パロディー映画『The Interview』の比ではない。『BRIDGE of SPIES』の中では北朝鮮に関する言及もなければ、もちろん「最高尊厳の冒涜」もない。また、「米帝」が必ずしも勝利しているとはいえない(それを映画にしてしまっている時点で、「米帝」と資本主義は勝利しているのだが)。それにもかかわらず、『The Interview』以上に北朝鮮にとっては危ない映画だと思う。
もちろん、違いもある。映画の舞台となる東ドイツがソ連の衛星国であり、それが故に東ドイツが辛い立場に置かれているというところで、この映画にもそのような一面が描かれている。一方、北朝鮮は、冷戦終結時に「核・ミサイル」という選択肢を選び、今、「並進路線」、「自力自強」で「米帝」と対峙している。「自力自強」は必ずしも「自力更生」である必要はないわけで、衛星国どころか、米国との関係が微妙な中国やロシアを巻き込んで「自力自強」化しているわけで、一筋縄ではいかない。加えて、「元帥様」の時代に入り、経済劣等生から少しずつ脱している雰囲気さえある。
連休中、時間がある方にはお勧めできる映画だと思う。
『ブリッジ・オブ・スパイ』公式サイト、http://www.foxmovies-jp.com/bridgeofspy/