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    「金正恩同志を朝鮮労働党第1秘書に高く推戴」(2012年4月11日「朝鮮中央通信」)

    金正恩さんがどのような肩書きを得るかということで「朝鮮中央通信」の報道に注目していたが、先ほど、このような記事が掲載された。私は「総秘書」に推戴されるものと予測していたが、なんと「第1秘書」に推戴されたとのこと。前記事にも書いた平井さんの本を早速めくってみたが、「第1秘書」という肩書きについての記述はなさそうだし、過去記事に書いた「朝鮮労働党規約」の核心部分を見ても「第1秘書」については書かれていないようである。復習のために過去記事をもう一度見ると、

    22. 조선로동당 총비서는 당의 수반이다.
    조선로동당 총비서는 당을 대표하며 전당을 령도한다.
    조선로동당 총비서는 당중앙군사위원회 위원장으로 된다.
    (22.朝鮮労働党総秘書は、党の首班である。
    朝鮮労働党総秘書は、党を代表し全党を指導する。
    朝鮮労働党総秘書は、党中央軍事委員会委員長になる。)

    となっている。さて、この「第1秘書」とは何なのであろうか。可能性としては、金日成さんを「永遠の主席」としたように、金正日さんを「永遠の総秘書」とし、その下に事実上の「総秘書」である「第1秘書」という職責を作ったのかもしれない。そうだとすれば、朝鮮労働党規約の改正が必要となるはずだが、いずれそれも何らかの形で公開(あるいは漏洩)されることになるのであろう。

    「国防委員長」については、「永遠の国防委員長」を予測していたが、「総秘書」まで「永遠化」されたとすれば、私としては想定外である。こうなってくると、「国防委員長」を「永遠化」しないで金正恩さんは13日に招集されている最高人民会議で、国防委員長に就任するのかもしれない。確かに、国防委員長が北朝鮮の最高指導者の職責となるので、総秘書を「永遠化」することで金正日さんに敬意を表しながら、国防委員長はそのまま金正恩さんが引き継ぐというパターンかもしれない。もしかすると、「朝鮮人員軍最高司令官」という既に得た肩書きからすれば、国防委員長の方が適職なのかもしれない。

    いずれにせよ、「第1秘書」の扱いと13日の最高人民会議の行方に注目する必要がある。

    注:本ブログでは、日本の報道で一般的に使われる「総書記」という用語を使わず、「総秘書」という用語を使っている(はず)であるが、両者は同義である。

    <追記:2012年4月11日 20:20>
    なんと、この記事を書いている間に「朝鮮中央通信」でもう一つの記事の配信があった。
    「金正日同志を朝鮮労働と総秘書として永遠に高く頂く」
    これが記事のタイトルである。内容は読んでいないが、上の予測が当たったようだ。

    この時間は、半ば酩酊状態にあるのだが、悪くはない予測だった。

    <追記2:2012年4月11日 21:57>
    さらに、「朝鮮中央通信」に「朝鮮労働党第4次代表者会進行(速報)」なる記事が出た。その中で複数の議案と共に、「朝鮮労働党規約改正についての議案が決定された」となっているので、やはり「総秘書の永遠化」と「第1秘書」の創設という規約改定が行われたものと思われる。

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    川口智彦

    Author:川口智彦
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    「元帥様」=金正恩朝鮮労働党委員長(上の絵の人物)、2016年12月20日から「最高領導者同志」とも呼ばれる
    2021年1月11日から「総秘書同志」
    「首領様」=金日成主席
    「将軍様」=金正日総書記
    「政治局員候補」=金ヨジョン(「元帥様」の妹)、2018年2月11日から「第1副部長同志」とも
    「白頭の血統」=金一族
    「大元帥様達」=「首領様」と「将軍様」
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