「北朝鮮は誰の影響も受けず自分でやっている」:米国務省、李スヨン行動制限ながらAPと単独会見、「自力自強」を認識? (2016年4月26日 「米国務省定例記者会見」)
26日の「米国務省定例記者会見」で、興味深いやりとりがあった。
記者が、「(北朝鮮に対して)他に何かできることがあるのか。あなた(報道官)は、中国は影響力を失っていると思うのか」と質問したところ、報道官は、中国は歴史的に北朝鮮政見に対する影響力があるとしつつも、「最近の北朝鮮の行動は、誰の影響も受けずに、独自の判断で行動している。これは我々にとって大きな憂慮であり、中国にとっても同じである」と述べている。
北朝鮮が誰にも影響されず、各種の実験を行い、安保理決議2270が採択された後も、ミサイル発射実験を続けていられるのは、もはや中国の影響力行使に期待するにも限界があるという認識を示しているようにも思える。米国は、北朝鮮がさらなる核実験をやれば「次のステップ」に進むとしているが、記者の質問にもあるように、「他に何ができるのか」というのが現状ではないだろうか。
また、米国務省は、北朝鮮のSLBM発射への抗議の意味で、李スヨン北朝鮮外相が国連を訪問するに際し、彼の行動範囲をホテル、国連ビル、空港に限定した。その結果、李スヨンは困ったのかと言えば、これ見よがしに異例のAPとの単独記者会見を行った。国連での演説に加え、APとの記者会見で、彼のメッセージは世界に伝わった。APとの記者会見も米国が行動制限をしなければなかったかも知れない。
とにかく、「自力自強」の北朝鮮に米国も手を焼いているようである。
U.S. Department of State, Daily Press Briefing, http://www.state.gov/r/pa/prs/dpb/2016/04/256605.htm#NORTHKOREA2
記者が、「(北朝鮮に対して)他に何かできることがあるのか。あなた(報道官)は、中国は影響力を失っていると思うのか」と質問したところ、報道官は、中国は歴史的に北朝鮮政見に対する影響力があるとしつつも、「最近の北朝鮮の行動は、誰の影響も受けずに、独自の判断で行動している。これは我々にとって大きな憂慮であり、中国にとっても同じである」と述べている。
北朝鮮が誰にも影響されず、各種の実験を行い、安保理決議2270が採択された後も、ミサイル発射実験を続けていられるのは、もはや中国の影響力行使に期待するにも限界があるという認識を示しているようにも思える。米国は、北朝鮮がさらなる核実験をやれば「次のステップ」に進むとしているが、記者の質問にもあるように、「他に何ができるのか」というのが現状ではないだろうか。
また、米国務省は、北朝鮮のSLBM発射への抗議の意味で、李スヨン北朝鮮外相が国連を訪問するに際し、彼の行動範囲をホテル、国連ビル、空港に限定した。その結果、李スヨンは困ったのかと言えば、これ見よがしに異例のAPとの単独記者会見を行った。国連での演説に加え、APとの記者会見で、彼のメッセージは世界に伝わった。APとの記者会見も米国が行動制限をしなければなかったかも知れない。
とにかく、「自力自強」の北朝鮮に米国も手を焼いているようである。
U.S. Department of State, Daily Press Briefing, http://www.state.gov/r/pa/prs/dpb/2016/04/256605.htm#NORTHKOREA2