中国山東省竜口港停泊中の北朝鮮船舶(定点観測中) (2016年3月20日)
中朝間の海上貨物輸送が、安保理制裁決議2270の影響をほとんど受けることなく機能していることを示すように、北朝鮮の貨物船が停泊している。HWASONGは15日に書いた記事で北朝鮮の南浦港に向かい航行していたが、再び竜口に戻ってきて停泊している。

Source: Vessel Finder に筆者加工
<追記>
3月20日、10時45分頃、さらに2隻の北朝鮮船籍貨物船のAISが確認できた。

Source: Vessel Finder に筆者加工
<追記2>
3月20日、17時20分頃、さらに1隻の北朝鮮籍貨物船のAISが確認できた(赤楕円)。現在、7隻停泊中(ピンク楕円)。

Source: Vessel Finder に筆者加工
<追記3>
2016年3月21日22時15分頃の竜口港。JONSUNG7はAISを停止したのか、21日14時頃に消えた。その代わりにSO BEAK SANが入港してきた。HWASONGは下の地図では消えているが、港湾内にいる。

Source: Vessel Finder(北朝鮮籍の船のみ表示している)
『NNA.ASIA』というweb情報誌に「中国 2015/10/08(木曜日) 山東竜口港―北朝鮮南浦港、定期航路が開通[運輸]」という記事が出ていた。「2週間無料トライアル」を申し込んだが、オンラインで直ぐにログイン情報が来ないために、まだ詳細は読めていない。いずれにせよ、昨年10月はじめの報道なので、定期航路開設からそれほど時間は経っていない。竜口港-南浦港間をこれほど頻繁に北朝鮮船籍の貨物船が往来する理由がこれで分かった。積み荷も無しで往来するはずはないので、中朝間での海運貨物は滞りなく往来しているのであろう。
『NNA.ASIA』、「中国 2015/10/08(木曜日) 山東竜口港―北朝鮮南浦港、定期航路が開通[運輸]」、http://news.nna.jp.edgesuite.net/free/news/20151008cny018A_lead.html
<追記4>
3月22日9時30分頃の様子。JONSUNG7がAIS発信を再開。MUN SU SANという貨物船が知らぬ間に入港していた。HWASONGは下の地図では消えているが、依然として港湾内(埠頭近く)にいる。

Source: Vessel Finder(北朝鮮籍の船のみ表示している)
<追記5>
Google Earthを開いたついでに竜口港付近を見た。Vessel Finderの地図だとHWASONGは港内に停泊しているように見えるが、Google Earthで見ると、埠頭が拡張されており、クレーンが設置されている。埠頭上には赤っぽいもの(鉄鉱石かくず鉄?)と黒いもの(石炭?)がたくさん置かれている(石炭も鉄鋼も北朝鮮の主要輸出品)。Google Earhに写っている船はHWASONGではないはずだが、位置関係からは同船と同じ場所にいる。クレーンを使用して貨物の積み降ろしをしているのだろう。
3月22日12時頃

Source: Vessel Finder

Source: Google Earth
<追記6>
上記『NNA.ASIA』の無料トライアルができた。記事によると、同航路は中国と北朝鮮の企業が合同で開設し、「主として北朝鮮からの石炭輸入を担う」とのこと。2015年1~8月の竜口港の北朝鮮からの石炭輸入量は、328万トンだそうだ。
やはり、Google Earthで見えた黒い物は石炭。安保理決議2270第29項など無視する形で、北朝鮮からの対中石炭輸出が続いているのかもしれない。もちろん、「核ミサイル開発に無関係な人民生活向けの収入」のためならば問題ないのだが(29-b)。結局、資金の流れなどトラッキングできないので、一見「最強」だけの決議と言えそうだ。
<追記7>
22日16時20分頃、HWASONGに近づいた中国のタグボートLONG GANG TUO283。出港準備かもしれない。

Source: Vessel Finder
<追記8>
23日、10時15分頃、KUM DAEとJON SUNG7が埠頭に向かって航行中。埠頭にいたHWASONGは8時30分頃出港した。湾外には、新たにTU RU BONGが来て停泊している。

Source: Vessel Finder
<追記9>
JON SUNG7が接岸した。Google Earthの写真を見ると、接岸されていると思われる埠頭の横には石炭が大量に積まれている。
23日11時頃のJON SUNG7の位置

Source: Vessel Finder
その位置をGoogle Earthで拡大して見ると、石炭が積まれている。写っている船は不明。

Source: Google Earth、ピンは筆者
見ていたら、KUM DAEもタグボートに押されて埠頭付近にやって来た。

Source: Vessel Finder
<追記10>
24日12時半頃、北朝鮮の石油類タンカーCHON MA SANが天津に向かって航行中である。これまで、北朝鮮の混載貨物船と魚類運搬船のAISは見えたが、石油類タンカーはこれが初めて。
オレンジ色の船がCHON MA SAN軌跡を見ると南浦から来ているようだ。

Source: Vessel Finder

Source: Vessel Finder に筆者加工
<追記>
3月20日、10時45分頃、さらに2隻の北朝鮮船籍貨物船のAISが確認できた。

Source: Vessel Finder に筆者加工
<追記2>
3月20日、17時20分頃、さらに1隻の北朝鮮籍貨物船のAISが確認できた(赤楕円)。現在、7隻停泊中(ピンク楕円)。

Source: Vessel Finder に筆者加工
<追記3>
2016年3月21日22時15分頃の竜口港。JONSUNG7はAISを停止したのか、21日14時頃に消えた。その代わりにSO BEAK SANが入港してきた。HWASONGは下の地図では消えているが、港湾内にいる。

Source: Vessel Finder(北朝鮮籍の船のみ表示している)
『NNA.ASIA』というweb情報誌に「中国 2015/10/08(木曜日) 山東竜口港―北朝鮮南浦港、定期航路が開通[運輸]」という記事が出ていた。「2週間無料トライアル」を申し込んだが、オンラインで直ぐにログイン情報が来ないために、まだ詳細は読めていない。いずれにせよ、昨年10月はじめの報道なので、定期航路開設からそれほど時間は経っていない。竜口港-南浦港間をこれほど頻繁に北朝鮮船籍の貨物船が往来する理由がこれで分かった。積み荷も無しで往来するはずはないので、中朝間での海運貨物は滞りなく往来しているのであろう。
『NNA.ASIA』、「中国 2015/10/08(木曜日) 山東竜口港―北朝鮮南浦港、定期航路が開通[運輸]」、http://news.nna.jp.edgesuite.net/free/news/20151008cny018A_lead.html
<追記4>
3月22日9時30分頃の様子。JONSUNG7がAIS発信を再開。MUN SU SANという貨物船が知らぬ間に入港していた。HWASONGは下の地図では消えているが、依然として港湾内(埠頭近く)にいる。

Source: Vessel Finder(北朝鮮籍の船のみ表示している)
<追記5>
Google Earthを開いたついでに竜口港付近を見た。Vessel Finderの地図だとHWASONGは港内に停泊しているように見えるが、Google Earthで見ると、埠頭が拡張されており、クレーンが設置されている。埠頭上には赤っぽいもの(鉄鉱石かくず鉄?)と黒いもの(石炭?)がたくさん置かれている(石炭も鉄鋼も北朝鮮の主要輸出品)。Google Earhに写っている船はHWASONGではないはずだが、位置関係からは同船と同じ場所にいる。クレーンを使用して貨物の積み降ろしをしているのだろう。
3月22日12時頃

Source: Vessel Finder

Source: Google Earth
<追記6>
上記『NNA.ASIA』の無料トライアルができた。記事によると、同航路は中国と北朝鮮の企業が合同で開設し、「主として北朝鮮からの石炭輸入を担う」とのこと。2015年1~8月の竜口港の北朝鮮からの石炭輸入量は、328万トンだそうだ。
やはり、Google Earthで見えた黒い物は石炭。安保理決議2270第29項など無視する形で、北朝鮮からの対中石炭輸出が続いているのかもしれない。もちろん、「核ミサイル開発に無関係な人民生活向けの収入」のためならば問題ないのだが(29-b)。結局、資金の流れなどトラッキングできないので、一見「最強」だけの決議と言えそうだ。
<追記7>
22日16時20分頃、HWASONGに近づいた中国のタグボートLONG GANG TUO283。出港準備かもしれない。

Source: Vessel Finder
<追記8>
23日、10時15分頃、KUM DAEとJON SUNG7が埠頭に向かって航行中。埠頭にいたHWASONGは8時30分頃出港した。湾外には、新たにTU RU BONGが来て停泊している。

Source: Vessel Finder
<追記9>
JON SUNG7が接岸した。Google Earthの写真を見ると、接岸されていると思われる埠頭の横には石炭が大量に積まれている。
23日11時頃のJON SUNG7の位置

Source: Vessel Finder
その位置をGoogle Earthで拡大して見ると、石炭が積まれている。写っている船は不明。

Source: Google Earth、ピンは筆者
見ていたら、KUM DAEもタグボートに押されて埠頭付近にやって来た。

Source: Vessel Finder
<追記10>
24日12時半頃、北朝鮮の石油類タンカーCHON MA SANが天津に向かって航行中である。これまで、北朝鮮の混載貨物船と魚類運搬船のAISは見えたが、石油類タンカーはこれが初めて。
オレンジ色の船がCHON MA SAN軌跡を見ると南浦から来ているようだ。

Source: Vessel Finder