北朝鮮の貨物船等の動き: 山東省竜口港や大連港と南浦間を多数航行 (2016年3月15日)
14日午後から15日にかけ、VesselFinder.com で北朝鮮の船の動きを追いかけている。
他の船舶航行追尾サイトまでは確認していないが、北朝鮮に限らず、AISのデータはある地点になると消えている。特に、港から離れるとAISデータがなくなってしまうことが多い。日本の周辺海域を行き来する日本船籍の貨物船のAISデータを見ても、陸上を航行しているように現れる。

Source: VesselFinder.com
こうなってしまうのは、上の地図で赤点(3月11日0934UTC)と青点(3月11日1354UTC)間でAISのデータが受信できていないからである。IMO規則や日本の関連法規を見ると、AISは緊急避難的な状況を除いては常に使用しなければならないとなっているので、日本の領海を航行する日本船籍の貨物船が敢えてオフにすることはないと思う。となると、この2点間ではAISの受信ができていなかったのだと思う。AISを利用した追尾サイトは、アマチュア有志が受信してデータサーバーに提供するデータを使って運用されているようなので、上の地図で行くと紀伊半島南西部にはそうしたデータの提供者がいないのか、いても船が岸から離れたところを航行するので、受信が不可能になっているのではないかと思われる。
長々と書いたが、言いたいことは、北朝鮮の船のAISが見えないのは、必ずしも同国の船が姿をくらますためにAISをオフにしているということではなさそうだということが分かったからである。
タイトルにも書いたように、山東省流行港や大連港付近、つまりAISの受信が可能な位置にいる北朝鮮の船は案外たくさん出てくる。昨夜(日本時間16日0時過ぎ)も竜頭港を出て黄海を東に向かって航行する2隻の北朝鮮貨物船をトラッキングしていたのだが、大連沖ぐらいにいるときはきちんと動きが確認できた。しかし、今朝見たところ、これらのHWA SONG号のAISデータは、日本時間16日午前2時32分を最後に出てこない。恐らく、ここがAISを受信できる最終ポイントであったのだろう。ちなみにこのHWA SONG号は、予定では14日の20時に南浦に入港することになっているので、半日から1日遅れで航行している。これが、中国当局による貨物検査の厳格化の影響かどうかは不明である。

Source: VesselFinder.com
HWA SONG号は、1982年、日本のTaihei Kogyo(太平工業株式会社)で製造された4113総トン船で、北朝鮮のHWASONG SHIPPING CO LTDという会社が所有・運航している。
ちょっと検索しただけでも、中朝間を往来船はかなり見つかるので、資産凍結対象となった船以外を使っての中朝貿易は、安保理決議2270の大きな影響を受けることなく、続けられているのではないかと思われる。
決議前、決議後という比較ができればよいのだが、それにはさらなるデータが必要となってくる。VesselFinder.comから入手は可能なようであるが、そこまではまだやっていない。
他の船舶航行追尾サイトまでは確認していないが、北朝鮮に限らず、AISのデータはある地点になると消えている。特に、港から離れるとAISデータがなくなってしまうことが多い。日本の周辺海域を行き来する日本船籍の貨物船のAISデータを見ても、陸上を航行しているように現れる。

Source: VesselFinder.com
こうなってしまうのは、上の地図で赤点(3月11日0934UTC)と青点(3月11日1354UTC)間でAISのデータが受信できていないからである。IMO規則や日本の関連法規を見ると、AISは緊急避難的な状況を除いては常に使用しなければならないとなっているので、日本の領海を航行する日本船籍の貨物船が敢えてオフにすることはないと思う。となると、この2点間ではAISの受信ができていなかったのだと思う。AISを利用した追尾サイトは、アマチュア有志が受信してデータサーバーに提供するデータを使って運用されているようなので、上の地図で行くと紀伊半島南西部にはそうしたデータの提供者がいないのか、いても船が岸から離れたところを航行するので、受信が不可能になっているのではないかと思われる。
長々と書いたが、言いたいことは、北朝鮮の船のAISが見えないのは、必ずしも同国の船が姿をくらますためにAISをオフにしているということではなさそうだということが分かったからである。
タイトルにも書いたように、山東省流行港や大連港付近、つまりAISの受信が可能な位置にいる北朝鮮の船は案外たくさん出てくる。昨夜(日本時間16日0時過ぎ)も竜頭港を出て黄海を東に向かって航行する2隻の北朝鮮貨物船をトラッキングしていたのだが、大連沖ぐらいにいるときはきちんと動きが確認できた。しかし、今朝見たところ、これらのHWA SONG号のAISデータは、日本時間16日午前2時32分を最後に出てこない。恐らく、ここがAISを受信できる最終ポイントであったのだろう。ちなみにこのHWA SONG号は、予定では14日の20時に南浦に入港することになっているので、半日から1日遅れで航行している。これが、中国当局による貨物検査の厳格化の影響かどうかは不明である。

Source: VesselFinder.com
HWA SONG号は、1982年、日本のTaihei Kogyo(太平工業株式会社)で製造された4113総トン船で、北朝鮮のHWASONG SHIPPING CO LTDという会社が所有・運航している。
ちょっと検索しただけでも、中朝間を往来船はかなり見つかるので、資産凍結対象となった船以外を使っての中朝貿易は、安保理決議2270の大きな影響を受けることなく、続けられているのではないかと思われる。
決議前、決議後という比較ができればよいのだが、それにはさらなるデータが必要となってくる。VesselFinder.comから入手は可能なようであるが、そこまではまだやっていない。