「敬愛する金正恩同志が新たに改築されたピョンチョン革命史跡地を現地指導された」:「核弾、水素弾」と「元帥様」 (2015年12月10日 「労働新聞」)
12月10日付けの『労働新聞』に掲載された、「元帥様」による「ピョンチョン革命史跡地」の「現地指導」を伝える記事を掲載した。同記事によると、「ピョンチョン革命史跡地」は、「(首領様が)解放された祖国の地に初めての兵器工場の建設地として選定して下さり、軍需工業の初めての道を陣頭で導いて下さった」場所であるということである。
「元帥様」の後ろに掲げられているのが、「機関短銃の試験発射」をする「首領様」。北朝鮮メディアではしばしば紹介される絵である。

Source: 『労働新聞』、「경애하는 김정은동지께서 새로 개건된 평천혁명사적지를 현지지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_02&newsID=2015-12-10-0001_photo
そして、問題の「元帥様」の「水爆」発言であるが、次のような文脈で使われている。
「偉大な首領様の不眠・不休のご苦労で作られた一丁、一丁の銃が、今日は党と革命、祖国と人民を守護する銃隊の森として繁り、我々の首領様がこの地で挙げられた歴史の銃声があったので、今日、我が祖国は国家の自主権と民族の尊厳を強固に守る自衛の核弾、水素弾の巨大な爆音を上げることができる強大な核保有国となれた」(太字は筆者)
「水素弾」という用語を『労働新聞』HPで検索してみると、今回の「元帥様」の言葉以前に、1度出てくる。検索は2015年のみなので、それ以前については、「朝鮮中央通信」で確認する必要があるが、今使っているネットワークから接続できない。
「水素弾」という用語が登場する「民族繁栄の未来をもたらす偉大な先軍霊将」という11月28日に『労働新聞』に掲載された記事には、「朝鮮労働党中央委員会政治局会議で国家の自衛的国防力を鉄壁に強化するこのについての課業が提示されると、今度は『北が核弾頭の小型化、軽量化はもちろん、水素弾開発と中長距離ミサイル、無人機の性能改良が完成段階に至ったということを誇示したもの』と評しながら、不安と恐怖に震えた」と書かれている。(太字は筆者)
どうやら、この記事からは「水素弾」という発想は「南朝鮮」から来たような書き方をしてあるが、「南朝鮮当局」が引用したのが「労働党中央委員会政治局会議」なので、「自衛的国防力を鉄壁に強化する」手段として「水素弾」も「課業として提示」されたということなのかもしれない。この「政治局会議」は2015年2月10日に開催された会議を指していると思われるが、この会議では確かに「現代戦の要求に合致した精密化、軽量化、無人化、知能化された強力な先端武力装備をさらに多く開発する」という内容が「決定書」に盛り込まれてはいる。
『労働新聞』、「민족번영의 미래를 안아오는 위대한 선군령장」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2015-11-28-0036
このような経緯からすると、「元帥様」は「水素弾」まで保有したいという願望こそあれど、現段階で「水素弾」を保有しているということにはならないのだと思う。
「元帥様」の後ろに掲げられているのが、「機関短銃の試験発射」をする「首領様」。北朝鮮メディアではしばしば紹介される絵である。

Source: 『労働新聞』、「경애하는 김정은동지께서 새로 개건된 평천혁명사적지를 현지지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_02&newsID=2015-12-10-0001_photo
そして、問題の「元帥様」の「水爆」発言であるが、次のような文脈で使われている。
「偉大な首領様の不眠・不休のご苦労で作られた一丁、一丁の銃が、今日は党と革命、祖国と人民を守護する銃隊の森として繁り、我々の首領様がこの地で挙げられた歴史の銃声があったので、今日、我が祖国は国家の自主権と民族の尊厳を強固に守る自衛の核弾、水素弾の巨大な爆音を上げることができる強大な核保有国となれた」(太字は筆者)
「水素弾」という用語を『労働新聞』HPで検索してみると、今回の「元帥様」の言葉以前に、1度出てくる。検索は2015年のみなので、それ以前については、「朝鮮中央通信」で確認する必要があるが、今使っているネットワークから接続できない。
「水素弾」という用語が登場する「民族繁栄の未来をもたらす偉大な先軍霊将」という11月28日に『労働新聞』に掲載された記事には、「朝鮮労働党中央委員会政治局会議で国家の自衛的国防力を鉄壁に強化するこのについての課業が提示されると、今度は『北が核弾頭の小型化、軽量化はもちろん、水素弾開発と中長距離ミサイル、無人機の性能改良が完成段階に至ったということを誇示したもの』と評しながら、不安と恐怖に震えた」と書かれている。(太字は筆者)
どうやら、この記事からは「水素弾」という発想は「南朝鮮」から来たような書き方をしてあるが、「南朝鮮当局」が引用したのが「労働党中央委員会政治局会議」なので、「自衛的国防力を鉄壁に強化する」手段として「水素弾」も「課業として提示」されたということなのかもしれない。この「政治局会議」は2015年2月10日に開催された会議を指していると思われるが、この会議では確かに「現代戦の要求に合致した精密化、軽量化、無人化、知能化された強力な先端武力装備をさらに多く開発する」という内容が「決定書」に盛り込まれてはいる。
『労働新聞』、「민족번영의 미래를 안아오는 위대한 선군령장」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2015-11-28-0036
このような経緯からすると、「元帥様」は「水素弾」まで保有したいという願望こそあれど、現段階で「水素弾」を保有しているということにはならないのだと思う。