「朝鮮中央通信」が7月28日、新たな楽団が創設されたと伝えた。
同通信は「朝鮮でまた一つの前途洋々な革命的芸術団体である青峰楽団が組織された」と伝えた。同楽団は、「金正恩同志の偉大な構想と直接的な発議により組織された」ということで、「旺載山芸術団の実力ある演奏家達とモランボン重唱組から核心的役割を担った歌手で網羅された」ということである。モランボン楽団がどうなったのかについては、同通信は触れていないが、「重唱組から確信的役割を担った歌手」を引き抜いたとすると、モランボン楽団は解体されたということなのかもしれない。7.27のタイミングで「青峰楽団」設立が発表された。一方、モランボン楽団の公演が開催されず、「功勲国家合唱団公演」が開催されている。
「功勲国家合唱団公演」を伝える「20時報道」

Source: KCTV, 2015/07/30放送
「青峰楽団」を創設した背景には、「芸術部門の沈滞と不振を払拭する斥候隊の役割を円満に遂行する新たな金正恩楽団の組織を宣布」したということなので、やはりモランボン楽団は「金正恩楽団」の地位を喪失し、「青峰楽団」に取って代わられたということのようだ。
「青峰楽団」の「<新しく出た歌>:永遠なるこだま」

Source: KCTV, 2015.07.30放送
歌は「金オクジュ、ソン・ヨン、金ソンシム、金チュヒャン」と出ており、「モランボン楽団」で活躍した歌手は含まれていない。「核心的役割」を担った歌手が実質的に含まれていない。「モランボン楽団」が解体されたとすると、「核心的歌手」はどうなってしまったのだろうか。また、演奏は「青峰楽団」となっている。

Source: KCTV, 2015.07.30放送
この「新しく出た歌」を何となく聞いていたときは、「モランボン楽団」の「死んでも革命信念を捨てるなかれ」の編曲なのかとも思ったが、クレジットを見て別の曲だと言うことが分かった。敢えて、モランボン楽団に歌わせた曲のさびの部分に当たるメロディーや歌詞を歌わせているのはなぜだろうか。
和訳付き動画

Source: YouTube, https://youtu.be/bWOPPlgycYU
お世話になります。
『チョンボン楽団』について、「もうひとつの国宝級芸術団体」という言葉を使っているので、モランボン楽団が解体されたということではないと思います。
今回の新曲では登場しているのかわかりませんが、モランボンのメンバーの一部とワンジェサン軽音楽団のメンバーが中心のようです。
もしかしたら、ソヌ・ヒャンヒはこっちに行かされたのかも。
いずれにしろ、モランボンの歌手は多くなりすぎたようにも思えます。
ポチョンボ→モランボン
ワンジェサン→チョンボン
こういう変遷を見ると、チョンボン楽団はモランボン楽団のカバー曲が多いのかもしれませんし、曲のジャンルによって分けようと考えているのかもしれません。
政治的には、かつての高英姫のように両楽団を李雪主が仕切るのか、それとも新楽団は妹が仕切るのかとか、これから目が離せない存在かもしれません。
新曲のサビの部分
죽어도 혁명신념 버리지 말자
죽어도 혁명신념 버리지 말라
モランボンとチョンボンの違いはどこにあるかというと、「この程度」というのを如実に表している一節かもしれません。(笑)
お世話になります。
28日に青峰楽団の創立の情報がTwitter上で流れて、そのことを知りました。先ず「青峰」とは何であるかを検索したところ、「青峰宿営地」という単語が出てきました。そこは抗日パルチザンらが根拠地の一つとして過ごした場所で、後の1961年にこの地でスローガンの木が「発見」されたということを知りました。
翌29日の夜にTwitterでベルギーの某朝鮮音楽趣味者の方から「新曲が出た。ネナラの朝鮮中央放送のページにmp3がupされた」という返信が来たので、聴いたところ、最初は牡丹峰楽団のものではないのかと思いました。しかし歌詞中の単語「密林」「文字・筆跡」「パルチザン」という単語を耳にし、「青峰宿営地」を思い出し、この新曲はもしかして青峰楽団のものではないのかと思ってきました。画面音楽を確認して、青峰楽団のものだと判明した次第です。
それはさておき、「永遠なるこだま」を歌唱した歌手4名のうち、3名は銀河水管弦楽団の公演に重唱組(コーラスグループ)の一員として参加しました。かなり実力のある歌手たちです。特にキム・ジュヒャンは銀河水管弦楽団と王在山(旺載山)芸術団の公演でソロ曲を歌ったという経歴の持ち主です。
まだ公演が行われていないので何とも言えませんが、私は青峰楽団は歌唱重視路線で、牡丹峰楽団は演奏重視路線で行くのではないのかと思っております。先にコメントされた方とは逆に、牡丹峰楽団は王在山的、青峰楽団は普天堡的存在に相当するのではないのかと思います。それと報道の通り、これから楽曲の発表を通じて判明するでしょうが、牡丹峰楽団で活躍した歌手が出てくるのではないのかと思います。
新曲の発表と公演を楽しみにしております。
先程朝鮮中央通信の青峰楽団組織の報道(朝鮮語)を読み返したところ、「牡丹峰楽団」とは書かれておらず、「牡丹峰重唱組」と書かれていました(これは重要です)。
「牡丹峰重唱組」は銀河水管弦楽団の公演に出演したあの「牡丹峰重唱組」のことでしょう。日本語版を見てとんだ勘違いをしてしまいました。
私も天馬5号さんに同感です.モランボン楽団は解体されたのではないと思います.チョンボン楽団の動画をまだ見ていないので演奏の方法も音でしかわかりませんが,金管楽器や奏法からするとワンジェサンの流れだと思います.ただ,この歌手のうち,銀河水公演に出ている人もいますし,かつて一時期存在した普天堡「小白水」の人もいますので,やはり再編成されたところなのかもしれませんね.注視したいものです.
皆さんよく調べられていますね。青峰楽団の曲は朝鮮中央放送(ラジオ)では7月29日に「永遠なるこだま」、31日と8月1日に「戦争の3年間」という曲が放送されました。後者はまだ楽譜が労働新聞に掲載されておらず、TV放映もされていないのではないでしょうか。同楽団については28日付けの労働新聞にも朝鮮中央通信発記事として掲載されています。文章中に「党の主体的文芸政策を輝かせ貫徹し社会主義文学芸術建設の新しい高い境地を開拓してゆく道で名高い牡丹峰楽団と共にもう1つの信頼すべき芸術先駆者部隊を持つようになったことは我が党の大きな自慢だ」とあることから牡丹峰楽団と両翼を担うことになるのではないでしょうか。
たびたび失礼します.
「戦争の3年間」については楽譜が7月31日付労働新聞3面左上に歌詞とともに掲載されております.
やはりモランボン楽団と両輪でやっていくのかもしれませんね.ポチョンボやワンジェサンの流れをくみながらも,チョンボン楽団は銀河水の良い部分も活かすのかもしれません.位置的には功勲国家合唱団と国立交響楽団などの最上位クラスの下に座するのかもしれません.
20日の朝鮮中央放送で牡丹峰楽団の新曲が発表されました。チョ・グクヒョン、キム・ユギョンの歌「懐かしさは私の幸福」。出だし部分こそ弦楽器が優勢ですが途中はそうでもなく、地味な印象を受ける曲です。チョ・グクヒョンがどんな歌手か気になります。このことから牡丹峰、青峰の並進路線で行くことが確実になりましたね。
牡丹峰楽団の新曲が20日公開されましたが、21日付け労働新聞に「祖国に対する熱い愛は偉大な力を与える-歌謡「愛します」を聞いて-」という記事が掲載されました。
記事中「歌謡『愛します』は、青峰楽団の声・色融合した独特なアンサンブルと女性歌手たちの洗練された個性的な声楽演奏で優れた形象により聴衆達を終りなく興奮させている。豊富なハーモニーの基礎となる多様な声楽パート達が一つとなって美しい歌の旋律を際立たせ、時に明瞭に形象力を発揮する青峰楽団のアーティスト達の夢心地な音楽形象世界は、聴衆達をして牡丹峰楽団と共にもう一つのまれな新時代の芸術人先駆者集団を持つことになった矜持を胸に収めさせることになった」とあり、牡丹峰楽団をも言及していることが興味深いです。(記事中には功勲国家合唱団についての記載もありますが省略)
コメントありがとうございます。YouTubeにアップロードしましたが、同日の「朝鮮中央TV」でこの曲が紹介されていました。그리움ですが、これも翻訳が難しい言葉でして、私は「想い」と訳しておきました。会ったことがある人であれば「懐かしさ」となるのでしょうが、「会いたい人」なので「想い」かなと。YouTubeには英語字幕も付けておいたのですが、"Missing the Marshal is My Happiness"という変なタイトルになってしまいました。
並進路線は確定しましたね。
> 20日の朝鮮中央放送で牡丹峰楽団の新曲が発表されました。チョ・グクヒョン、キム・ユギョンの歌「懐かしさは私の幸福」。出だし部分こそ弦楽器が優勢ですが途中はそうでもなく、地味な印象を受ける曲です。チョ・グクヒョンがどんな歌手か気になります。このことから牡丹峰、青峰の並進路線で行くことが確実になりましたね。
こちらもありがとうございます。『愛そう』と改めたあの歌ですね(まだ悩んでいますが)。まだ記事を読んでいませんが、演奏についての言及はなかったのでしょうか。
> 牡丹峰楽団の新曲が20日公開されましたが、21日付け労働新聞に「祖国に対する熱い愛は偉大な力を与える-歌謡「愛します」を聞いて-」という記事が掲載されました。
> 記事中「歌謡『愛します』は、青峰楽団の声・色融合した独特なアンサンブルと女性歌手たちの洗練された個性的な声楽演奏で優れた形象により聴衆達を終りなく興奮させている。豊富なハーモニーの基礎となる多様な声楽パート達が一つとなって美しい歌の旋律を際立たせ、時に明瞭に形象力を発揮する青峰楽団のアーティスト達の夢心地な音楽形象世界は、聴衆達をして牡丹峰楽団と共にもう一つのまれな新時代の芸術人先駆者集団を持つことになった矜持を胸に収めさせることになった」とあり、牡丹峰楽団をも言及していることが興味深いです。(記事中には功勲国家合唱団についての記載もありますが省略)