「敬愛する金正恩同志が完工した平壌国際飛行場ターミナルを現地指導された」:金ヨジョンと李雪主、注意散漫な金ヨジョンか?、「民族的美観」、免税店 (2015年6月25日 「労働新聞」)
今日は65年前に朝鮮戦争が始まった日であるが、「元帥様」が平壌国際空港の新ターミナルを「現地指導」した記事が多くの写真と共に『労働新聞』の1面と2面を飾っている。
『労働新聞』、「경 애 하 는 김 정 은 동 지 께 서 완공된 평양국제비행장 항공역사를 현지지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2
この現地指導には、李雪主夫人と妹の金ヨジョン党中央委員会副部長が同行している。

Source: 『労働新聞』、「경 애 하 는 김 정 은 동 지 께 서 완공된 평양국제비행장 항공역사를 현지지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2
白い半袖シャツの「元帥様」も夫人もバッジは未着用。後ろを歩いている妹については、『労働新聞』に掲載された写真からは着用如何は確認できない。さすがに妹まで未着用を許したということはないと思うが、気にはなる。
過去記事にも書いたかもしれないが、金ヨジョンは他の随行員が「元帥様」の方か、彼が見ている方向を一緒に見ているにもかかわらず、一人だけ明後日の方向を見ている。時として、「元帥様」の「お言葉」を熱心にメモしている写真も配信されるが、そうでないときは、お兄さんの言うことを真剣に聞いていないようでもある。妹の甘えなのだろうか。上の写真でも、なぜか鼻を触っている。『労働新聞』もたくさん写真を撮っているはずなので、敢えて妹が鼻を触っているショットを使わなくてもよいと思うのだが、「妹は特別」ということを伝える意図が込められているのだろうか。
鼻は右手で触っているが、薬指に指輪のようなものが見られる。李雪主は左手の薬指に指輪をしているが、金ヨジョンは右手。拙ブログには、金ヨジョンを既婚と見なし、腹部が太ったので懐妊しているのではないかとまで書いたが、彼女の指輪は単なるファッションリングだったのかもしれない。
また、李雪主のネックスレスが十字架のようにも見える。まさかとは思うが、十字架ファッションまで彼女が許されているのであれば、ちょっとした事件である。
よそ見をする金ヨジョン。その1

Source: 『労働新聞』、「경 애 하 는 김 정 은 동 지 께 서 완공된 평양국제비행장 항공역사를 현지지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2
よそ見をする金ヨジョン。その2

Source: 『労働新聞』、「경 애 하 는 김 정 은 동 지 께 서 완공된 평양국제비행장 항공역사를 현지지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2
金ヨジョンは、随行者の中では最も兄貴から離れた場所を歩かされているので、「私は関係ないわ」とでも思っているのであろうか。それとも、他の随行者が「元帥様」の「お言葉」を漏れなく聞き取ることに集中している最中、自分は自分の目で辺りを眺めて、帰宅後に兄貴に何かを進言しているのであろうか。
写真で見る限りは、ターミナル内は広々としてきれいにできあがっている。「元帥様」は「現代的美観と民族的美観が調和をな」していると「大きな満足を示された」とのことであるが、「民族的美観」とはどの部分なのか今一つよく分からない。天井からぶら下げてあるように見える飛行機の模型は、「現代的美観」とは言い難い。

Source: 『労働新聞』、「경 애 하 는 김 정 은 동 지 께 서 완공된 평양국제비행장 항공역사를 현지지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2
記事には、「元帥様」が専用機から空港全体を眺望したと書かれているが、写真ではその様子は紹介されていない。
出国手続きゲートをチェックする「元帥様」。「元帥様」は「今、全般的に給養(レストラン)、商業奉仕(サービス)単位(店舗)の奉仕水準が高くな」く、それを高めるのは「奉仕成員(従業員)次第」と言っている。レストランや商店の店員もそうだが、この台に座る係官にも少しは笑顔が欲しいものである。

Source: 『労働新聞』、「경 애 하 는 김 정 은 동 지 께 서 완공된 평양국제비행장 항공역사를 현지지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2
空港内には「朝鮮料理」の他に「アジア食」や「洋食」を提供するレストランがあるという。下は洋食レストランでツーショット。久々のラブラブショットである。しかし、「元帥様」はあくまでも中央にいる。

Source: 『労働新聞』、「경 애 하 는 김 정 은 동 지 께 서 완공된 평양국제비행장 항공역사를 현지지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2
「元帥様」は、「多くの商店と記念品売店に質のよい我々の商品がたくさん置かれているのも良い」と言っているが、下の写真を見ると英文字で表記された商品も積まれている。中国製品なのだろうか。

Source: 『労働新聞』、「경 애 하 는 김 정 은 동 지 께 서 완공된 평양국제비행장 항공역사를 현지지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2
金ヨジョンが「お言葉」をメモしている下の写真も面白い。左側に写っているのが「無関税商店 DUTY FREE SHOP」と書かれている。置かれている商品はタバコのように見えるが、パッケージの感じからは北朝鮮産か中国産のようだ。北朝鮮の免税店で何が幾らで売っているのかは是非とも知りたい。その横の店は「雑誌 NEWS STAND」と書かれている。北朝鮮関連書籍が置かれているのだろうが、写真には新聞は写っていないようである。旧ターミナルの小さな商店では、『労働新聞』も販売していた。

Source: 『労働新聞』、「경 애 하 는 김 정 은 동 지 께 서 완공된 평양국제비행장 항공역사를 현지지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2
毎度書いていることだが、立派な空港を作っても、発着便がなければ意味がない。観光でも経済でも、北朝鮮を訪れる外国人をいかに増やすことができるのかが「元帥様」の次の「課業」ではないだろうか。
<追記>
「敬愛する金正恩同志は、廊下式搭乗橋(복도식탑승다리)へ降りられ」と書いてあったのだが、「廊下式搭乗橋」の意味が分からなかった。「朝鮮中央TV」の「録画報道」を見ていたら、それがボーディング・ブリッジであることが分かった。日本の大規模空港では当たり前の設備であるが、平壌空港にはこの設備はこれまでなかった。韓国では「搭乗橋(탑승교)」と呼んでいるようであるが、私もあの設備をボーディング・ブリッジと呼ぶということはこれまで知らなかった。
「廊下式搭乗橋」を歩く「元帥様」夫妻

Source: KCTV, 2015/06/25放送
『労働新聞』、「경 애 하 는 김 정 은 동 지 께 서 완공된 평양국제비행장 항공역사를 현지지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2
この現地指導には、李雪主夫人と妹の金ヨジョン党中央委員会副部長が同行している。

Source: 『労働新聞』、「경 애 하 는 김 정 은 동 지 께 서 완공된 평양국제비행장 항공역사를 현지지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2
白い半袖シャツの「元帥様」も夫人もバッジは未着用。後ろを歩いている妹については、『労働新聞』に掲載された写真からは着用如何は確認できない。さすがに妹まで未着用を許したということはないと思うが、気にはなる。
過去記事にも書いたかもしれないが、金ヨジョンは他の随行員が「元帥様」の方か、彼が見ている方向を一緒に見ているにもかかわらず、一人だけ明後日の方向を見ている。時として、「元帥様」の「お言葉」を熱心にメモしている写真も配信されるが、そうでないときは、お兄さんの言うことを真剣に聞いていないようでもある。妹の甘えなのだろうか。上の写真でも、なぜか鼻を触っている。『労働新聞』もたくさん写真を撮っているはずなので、敢えて妹が鼻を触っているショットを使わなくてもよいと思うのだが、「妹は特別」ということを伝える意図が込められているのだろうか。
鼻は右手で触っているが、薬指に指輪のようなものが見られる。李雪主は左手の薬指に指輪をしているが、金ヨジョンは右手。拙ブログには、金ヨジョンを既婚と見なし、腹部が太ったので懐妊しているのではないかとまで書いたが、彼女の指輪は単なるファッションリングだったのかもしれない。
また、李雪主のネックスレスが十字架のようにも見える。まさかとは思うが、十字架ファッションまで彼女が許されているのであれば、ちょっとした事件である。
よそ見をする金ヨジョン。その1

Source: 『労働新聞』、「경 애 하 는 김 정 은 동 지 께 서 완공된 평양국제비행장 항공역사를 현지지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2
よそ見をする金ヨジョン。その2

Source: 『労働新聞』、「경 애 하 는 김 정 은 동 지 께 서 완공된 평양국제비행장 항공역사를 현지지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2
金ヨジョンは、随行者の中では最も兄貴から離れた場所を歩かされているので、「私は関係ないわ」とでも思っているのであろうか。それとも、他の随行者が「元帥様」の「お言葉」を漏れなく聞き取ることに集中している最中、自分は自分の目で辺りを眺めて、帰宅後に兄貴に何かを進言しているのであろうか。
写真で見る限りは、ターミナル内は広々としてきれいにできあがっている。「元帥様」は「現代的美観と民族的美観が調和をな」していると「大きな満足を示された」とのことであるが、「民族的美観」とはどの部分なのか今一つよく分からない。天井からぶら下げてあるように見える飛行機の模型は、「現代的美観」とは言い難い。

Source: 『労働新聞』、「경 애 하 는 김 정 은 동 지 께 서 완공된 평양국제비행장 항공역사를 현지지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2
記事には、「元帥様」が専用機から空港全体を眺望したと書かれているが、写真ではその様子は紹介されていない。
出国手続きゲートをチェックする「元帥様」。「元帥様」は「今、全般的に給養(レストラン)、商業奉仕(サービス)単位(店舗)の奉仕水準が高くな」く、それを高めるのは「奉仕成員(従業員)次第」と言っている。レストランや商店の店員もそうだが、この台に座る係官にも少しは笑顔が欲しいものである。

Source: 『労働新聞』、「경 애 하 는 김 정 은 동 지 께 서 완공된 평양국제비행장 항공역사를 현지지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2
空港内には「朝鮮料理」の他に「アジア食」や「洋食」を提供するレストランがあるという。下は洋食レストランでツーショット。久々のラブラブショットである。しかし、「元帥様」はあくまでも中央にいる。

Source: 『労働新聞』、「경 애 하 는 김 정 은 동 지 께 서 완공된 평양국제비행장 항공역사를 현지지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2
「元帥様」は、「多くの商店と記念品売店に質のよい我々の商品がたくさん置かれているのも良い」と言っているが、下の写真を見ると英文字で表記された商品も積まれている。中国製品なのだろうか。

Source: 『労働新聞』、「경 애 하 는 김 정 은 동 지 께 서 완공된 평양국제비행장 항공역사를 현지지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2
金ヨジョンが「お言葉」をメモしている下の写真も面白い。左側に写っているのが「無関税商店 DUTY FREE SHOP」と書かれている。置かれている商品はタバコのように見えるが、パッケージの感じからは北朝鮮産か中国産のようだ。北朝鮮の免税店で何が幾らで売っているのかは是非とも知りたい。その横の店は「雑誌 NEWS STAND」と書かれている。北朝鮮関連書籍が置かれているのだろうが、写真には新聞は写っていないようである。旧ターミナルの小さな商店では、『労働新聞』も販売していた。

Source: 『労働新聞』、「경 애 하 는 김 정 은 동 지 께 서 완공된 평양국제비행장 항공역사를 현지지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2
毎度書いていることだが、立派な空港を作っても、発着便がなければ意味がない。観光でも経済でも、北朝鮮を訪れる外国人をいかに増やすことができるのかが「元帥様」の次の「課業」ではないだろうか。
<追記>
「敬愛する金正恩同志は、廊下式搭乗橋(복도식탑승다리)へ降りられ」と書いてあったのだが、「廊下式搭乗橋」の意味が分からなかった。「朝鮮中央TV」の「録画報道」を見ていたら、それがボーディング・ブリッジであることが分かった。日本の大規模空港では当たり前の設備であるが、平壌空港にはこの設備はこれまでなかった。韓国では「搭乗橋(탑승교)」と呼んでいるようであるが、私もあの設備をボーディング・ブリッジと呼ぶということはこれまで知らなかった。
「廊下式搭乗橋」を歩く「元帥様」夫妻

Source: KCTV, 2015/06/25放送