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    「敬愛する金正恩同志が完工した平壌国際飛行場ターミナルを現地指導された」:金ヨジョンと李雪主、注意散漫な金ヨジョンか?、「民族的美観」、免税店 (2015年6月25日 「労働新聞」)

    今日は65年前に朝鮮戦争が始まった日であるが、「元帥様」が平壌国際空港の新ターミナルを「現地指導」した記事が多くの写真と共に『労働新聞』の1面と2面を飾っている。

    『労働新聞』、「경 애 하 는 김 정 은 동 지 께 서 완공된 평양국제비행장 항공역사를 현지지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2

    この現地指導には、李雪主夫人と妹の金ヨジョン党中央委員会副部長が同行している。

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    Source: 『労働新聞』、「경 애 하 는 김 정 은 동 지 께 서 완공된 평양국제비행장 항공역사를 현지지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2

    白い半袖シャツの「元帥様」も夫人もバッジは未着用。後ろを歩いている妹については、『労働新聞』に掲載された写真からは着用如何は確認できない。さすがに妹まで未着用を許したということはないと思うが、気にはなる。

    過去記事にも書いたかもしれないが、金ヨジョンは他の随行員が「元帥様」の方か、彼が見ている方向を一緒に見ているにもかかわらず、一人だけ明後日の方向を見ている。時として、「元帥様」の「お言葉」を熱心にメモしている写真も配信されるが、そうでないときは、お兄さんの言うことを真剣に聞いていないようでもある。妹の甘えなのだろうか。上の写真でも、なぜか鼻を触っている。『労働新聞』もたくさん写真を撮っているはずなので、敢えて妹が鼻を触っているショットを使わなくてもよいと思うのだが、「妹は特別」ということを伝える意図が込められているのだろうか。

    鼻は右手で触っているが、薬指に指輪のようなものが見られる。李雪主は左手の薬指に指輪をしているが、金ヨジョンは右手。拙ブログには、金ヨジョンを既婚と見なし、腹部が太ったので懐妊しているのではないかとまで書いたが、彼女の指輪は単なるファッションリングだったのかもしれない。

    また、李雪主のネックスレスが十字架のようにも見える。まさかとは思うが、十字架ファッションまで彼女が許されているのであれば、ちょっとした事件である。

    よそ見をする金ヨジョン。その1
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    Source: 『労働新聞』、「경 애 하 는 김 정 은 동 지 께 서 완공된 평양국제비행장 항공역사를 현지지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2

    よそ見をする金ヨジョン。その2
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    Source: 『労働新聞』、「경 애 하 는 김 정 은 동 지 께 서 완공된 평양국제비행장 항공역사를 현지지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2

    金ヨジョンは、随行者の中では最も兄貴から離れた場所を歩かされているので、「私は関係ないわ」とでも思っているのであろうか。それとも、他の随行者が「元帥様」の「お言葉」を漏れなく聞き取ることに集中している最中、自分は自分の目で辺りを眺めて、帰宅後に兄貴に何かを進言しているのであろうか。

    写真で見る限りは、ターミナル内は広々としてきれいにできあがっている。「元帥様」は「現代的美観と民族的美観が調和をな」していると「大きな満足を示された」とのことであるが、「民族的美観」とはどの部分なのか今一つよく分からない。天井からぶら下げてあるように見える飛行機の模型は、「現代的美観」とは言い難い。

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    Source: 『労働新聞』、「경 애 하 는 김 정 은 동 지 께 서 완공된 평양국제비행장 항공역사를 현지지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2

    記事には、「元帥様」が専用機から空港全体を眺望したと書かれているが、写真ではその様子は紹介されていない。

    出国手続きゲートをチェックする「元帥様」。「元帥様」は「今、全般的に給養(レストラン)、商業奉仕(サービス)単位(店舗)の奉仕水準が高くな」く、それを高めるのは「奉仕成員(従業員)次第」と言っている。レストランや商店の店員もそうだが、この台に座る係官にも少しは笑顔が欲しいものである。
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    Source: 『労働新聞』、「경 애 하 는 김 정 은 동 지 께 서 완공된 평양국제비행장 항공역사를 현지지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2

    空港内には「朝鮮料理」の他に「アジア食」や「洋食」を提供するレストランがあるという。下は洋食レストランでツーショット。久々のラブラブショットである。しかし、「元帥様」はあくまでも中央にいる。
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    Source: 『労働新聞』、「경 애 하 는 김 정 은 동 지 께 서 완공된 평양국제비행장 항공역사를 현지지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2

    「元帥様」は、「多くの商店と記念品売店に質のよい我々の商品がたくさん置かれているのも良い」と言っているが、下の写真を見ると英文字で表記された商品も積まれている。中国製品なのだろうか。
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    Source: 『労働新聞』、「경 애 하 는 김 정 은 동 지 께 서 완공된 평양국제비행장 항공역사를 현지지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2

    金ヨジョンが「お言葉」をメモしている下の写真も面白い。左側に写っているのが「無関税商店 DUTY FREE SHOP」と書かれている。置かれている商品はタバコのように見えるが、パッケージの感じからは北朝鮮産か中国産のようだ。北朝鮮の免税店で何が幾らで売っているのかは是非とも知りたい。その横の店は「雑誌 NEWS STAND」と書かれている。北朝鮮関連書籍が置かれているのだろうが、写真には新聞は写っていないようである。旧ターミナルの小さな商店では、『労働新聞』も販売していた。
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    Source: 『労働新聞』、「경 애 하 는 김 정 은 동 지 께 서 완공된 평양국제비행장 항공역사를 현지지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_06_01&iPageType=2

    毎度書いていることだが、立派な空港を作っても、発着便がなければ意味がない。観光でも経済でも、北朝鮮を訪れる外国人をいかに増やすことができるのかが「元帥様」の次の「課業」ではないだろうか。

    <追記>
    「敬愛する金正恩同志は、廊下式搭乗橋(복도식탑승다리)へ降りられ」と書いてあったのだが、「廊下式搭乗橋」の意味が分からなかった。「朝鮮中央TV」の「録画報道」を見ていたら、それがボーディング・ブリッジであることが分かった。日本の大規模空港では当たり前の設備であるが、平壌空港にはこの設備はこれまでなかった。韓国では「搭乗橋(탑승교)」と呼んでいるようであるが、私もあの設備をボーディング・ブリッジと呼ぶということはこれまで知らなかった。

    「廊下式搭乗橋」を歩く「元帥様」夫妻
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    Source: KCTV, 2015/06/25放送

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    平壌国際空港新ターミナルについて

    どうも。
    平壌国際空港なのですがすばらしい出来になっていますね
    地元の那覇空港と似てような近代的空港になっています。
    規模からいいますと日本国内の主要空港以下の大きさですが今はこれで十分なのでしょう。
    飛行機の模型がぶら下がっているのはおそらく「現代的美観」ではなく
    「民族的美観」なのでしょう。さらにお店の感じもこれまでの北朝鮮風なものですし、外国の良さを取り入れるだけでなく、自らの良さも発揮できているのではないでしょうか。
    廊下式搭乗橋なのですが那覇空港と比べると本数も少ないですしまた大きさも結構小さいですね。
    とはいえ便数も増えれば3本では容量オーバーするので、追加のターミナル建設も数年後北朝鮮の国際状況と国内状況次第では行われるのではないでしょうか(新ターミナルを国内線とし追加建設を国際線とする)
    北朝鮮は沖縄と同じように観光に重点を置いたら成功するのではないかとみています。(あと資源外交)意外と西欧諸国以外は友好的な国家も多くありますから…
    手つかずの遺産や自然、社会主義的建造物(銅像だけではない)、軍事パレードやアリランなどその気になれば観光国家として十二分に力を発揮できるのではないかと思っています。
    戦争になるのはもう見たくないですし、聞きたくないですからね…(戦後70周年を迎えた一沖縄県民の願いですが)金正恩第一書記がその方向に舵を切ってもらえればとてもうれしいですが。

    あと干ばつについてですが、北朝鮮の状況は100年に一度の干ばつではないそうです。
    単にまだ梅雨に入ってなかったようで、現在は雨が降っているそうです。
    また5月の雨量を平年より少ないがまったく振っていない状況ではなかったようです。
    去年の今頃もこのような干ばつ報道があったようですが、わざと危機をあおっておいて緊張感を高めているようです。
    実際去年は「苦難の行軍」以来最高の収穫高だったようで、食糧事情はまだまだですが、良くなっています。
    金正恩政権発足後、危うい部分はありますが経済、農業、軍事において上手くコントロールできているように見えます。
    (けっして西欧メディアや日本メディアではネガティブな部分しか見せませんが)粛清報道も突然消えて突然現れるのが常な北朝鮮なのでさほど驚いていませんし、適材を探している印象はうかがえますね。

    さらに金正恩第一書記のバッジの件、偶像崇拝廃止の可能性も
    金日成主席逝去20年を過ぎ初代政権を知る人が少なくなっていく中でいつまでも金日成主席を見ていては前に進めないという危機感があったと思います。そこで金正日総書記の逝去後すぐ前向きな行事を立て続けに行い(金正日総書記生誕70周年、金日成主席生誕100周年、金正恩第一書記の国家、党、軍の最高指導者への推戴)、追悼ムードをできるだけ少なくした感じがありました。
    金日成主席逝去後何年にもわたって最高指導者推戴が行われず事実上というだけではコントロールも取りづらく(元老級が現役なことから)北朝鮮全体で混乱が生じてしまったのが「苦難の行軍」のはじまりであり、北朝鮮建国史上最大の失政になってしまったわけです。
    金正恩第一書記はこれを見ていますからこれを繰り返さないようにあえて最高指導者推戴を速やかに行い指導機関を再構築し、前政権の重鎮を交代させ新体制を発足し、コントロールをとったのです。
    その過程で粛清が起きてしまったのは残念ですが、各国メディアのいうような大々的な処刑はしてないと思います。自らの地盤を壊すようなまねはしないでしょうし、させないでしょう。そんなこと実際にしていたら今頃軍がクーデターを起こしているはずですし…

    玄永哲氏の粛清は「居眠り」「命令不履行」だけでなく「自国兵士の脱走」の責任を取らされたものだと思います。
    二回目の失権で政治的な立場には戻れないかとは思いますが、処刑はされてないのではないかと思います。
    一回目もそのような報道がありましたから、今回もそうなのではないのかなと。

    これは私自身の理想なのですが北朝鮮が民主的な国家として変貌を遂げ国民生活が飛躍的によくなったら経済大国、強盛大国も夢じゃないかなと思っています。(北朝鮮国民はまじめで人種や国籍での差別意識も低いと思っているので限定的でも解放されれば成長も早いのではないかと考えています。)

    日本は…まあ戦前に逆行しなければいいのですが。
    沖縄も日本ですのでしっかりしてもらいたいです。
    アメリカに物言えない時点で北朝鮮以下だと思っています。
    拉致問題も立ち消えですし、首脳の電撃訪問もいいかとは思ったんですがね…北朝鮮、日本ともに頑張っていただきたいです。

    そういえば沖縄戦では韓国人のみならず北朝鮮の人々も戦ったそうです。それが今の北朝鮮ではどういう扱いかは知りませんが、私としては戦って亡くなった人に国籍や人種などはないと思っています。
    朝鮮解放70周年と朝鮮労働党創建70周年の際には戦陣に散られた兵士たちや住民に対して思ってもらいたいと思います。

    私事まで入ってしまいましたが、長文失礼しました。

    悲しい出来事

    先ほど、コメントを書いている最中にとても悲しい記事を目にした。
    百田氏の言論統制発言である。
    まるで(北朝鮮を悪く言うつもりはないが)労働新聞のように政権に忠実な報道機関を支援し、それに反する反政府系の報道機関を「潰せ」という発言だ。
    貴殿の以前書かれた琉球新報の記者がアメリカで堂々と質問したという勇気のある行動や現場の状況を正確に伝えなおかつ両方(賛成反対)の意見も載せている新聞があっちに偏っているといわれること自体言語道断である。
    このままでは日本は悪き北朝鮮に変貌するかもしれない。
    自衛だとか国際支援を行うのは構わないが、いかにも戦前回帰な言論統制をほのめかすような発言は容認なりません。
    北朝鮮でさえ前向きに変わろうとしているにもかかわらず日本は後ろ向きに変わろうとしている。
    第二の北朝鮮にはならないでほしいものである。
    何よりかわいそうなのは自国民であって言論統制によってまた道を誤った方向に向かわされることです。
    現政権にはしっかりしてもらいたいです。
    平和の名を汚さないでほしいそれだけです。

    さらに追記:金正恩第一書記の体型

    あまり私事過ぎてサイトのことと関係なくなってしまい申し訳ありません。
    最近ふと感じたのが、金正恩第一書記が少しやせたように見えることです。
    2014年夏の時に比べると肌色も薄くなり、でていた腹も少しだけおさまったような気がします。
    2015年冬‐春の時にはコート姿なせいか、さらに太っているような印象だったが人民服に代わってからは変化がみられるようです。
    おそらく足の状態を考えて2012-2013のとき位までは体重を落とそうとしているのかもしれません。
    いかに元帥様とて足の状態が悪くなったといって数か月もいなくなると人民にも混乱が起きてしまうかもしれないのでそのようなことがないように何とか調整しようとしているのかもしれません。
    まぁ健康面に問題があった可能性も否定はできませんが白髪といったようなものは最近見られないようですね。

    元帥様には頑張ってもらいたいものです。
    頑張ってスリムになれば国際社会の見る目も変わると思います。
    あとはもっと情報公開ですかね…(モランボン楽団公演や功勲国家合唱団公演も一時期録画実況を流さなかった時期もありました。)人民もより安心すると思うのですが…

    No title

    >よそ見をする金ヨジョン

    こちらで金ヨジュンが「現地指導」での点景として紹介された時も裏方でありながら「悪目立」ちしていて、その頃から少しも変わっていないというところでしょう。そして公表される写真自体もヨジュンによるセレクトなんじゃないですか。

    と、思うのは、やはりここで紹介された正恩の御尻写真です。
    最高指導者のああいう姿は何処の国であれ絶対に公表されることはありません。それをできるのは 正恩自身か「現地指導」を取り仕切るヨジュンのどちらかですが、いくらなんでも正恩が自分のお尻をアピールする理由は無いでしょう。

    対してヨジュンならば兄の大きな御尻に愛着を感じているというのは有り得ますし、ならば、その最も愛らしい部分を人民に見せるべきと思っても不思議はありません。

    高英起も正恩の変な写真として色々紹介しております。
    http://news.livedoor.com/article/detail/9969578/

    これらの写真の公表が責任者の逮捕に値するのか否かは知りませんが、不思議な国の不思議な王子の演出に一役かっているのは間違いないでしょう。


    Re: 平壌国際空港新ターミナルについて

    長文かつ意義深いコメントをありがとうございます。

    1.平壌空港
    飛行機の模型は「民族的美観」でしょうか。高麗航空機のモデルのようにも見えますし、垂直尾翼のデザインからは「元帥様専用機」のようにも見えます。後者であれば、ぶら下げる意味は相当ありそうですね。

    空港の規模ですが、今の発着便数からすれば大きすぎです。発着便数を増やす計画がなければ、凱旋門や主体塔同様、実用的価値がほとんどない記念碑的建造物になってしまいます。しかし、「朝鮮中央TV」で紹介されたタクシーの映像を見ると、「高麗航空」のタクシーでしたので、平壌市内-空港間を運用させる専用のタクシーを設けているとすれば、観光客を増やすことを本気で考えているのかもしれませんね。しかも、朝鮮人民が観光で渡航することは現時点ではほとんどありえませんから、外国人向けのタクシーということでしょう。平壌の中心部だけでも外国人に開放し、高麗航空タクシーでホテルまで、ホテル到着後は外国人が自由に外出できるようにするという大胆な措置ができるのかどうか。

    国内の乗り継ぎ便ですが、できたとして三池淵空港だと思います。平壌と白頭山をセットにすれば、それなりの観光需要はあると思います。

    今の北朝鮮は、「閉鎖された国」の怖さや異常さが一つの観光資源になっていると思うのですが、開放されたときどうするのか。例えば、開城辺りを整備すれば、韓国の慶州のような観光スポットにできるのではないかと思っています。

    2.干ばつ
    「朝鮮中央通信」の干ばつですが、天気予報を見ていると雨は降っているようですね。ただ、北朝鮮の水利状況からして、その降雨量や降雨パターンが適切なのかどうかは分かりません。日本でも異常な雨の降り方をすることが増えましたが、世界的な気象変動という点からすれば、北朝鮮とて例外ではないと思います。今年も3月頃から、干ばつ対策の水路整備や貯水池整備の様子が紹介されていましたので、徐々に改善はされているのだと思います。

    いずれにせよ、過去記事にも書いたとおり、足りないのであれば早めに国際社会に援助を求めることが肝要でしょう。そのためには、北朝鮮に駐在しているFAOやWFPなど、国際機関の職員の足かせをできるだけ軽くする必要もあります。

    3.バッジ
    偶像崇拝廃止への動きであるとすれば、自らが偶像崇拝の見本を示し、それを人民にまで広めていけるかでしょう。しかし、現時点では、それはないと見ています。古い「朝鮮記録映画」を見ていると、金正日も後継決定後、金日成を崇拝する銅像などをたくさん建設していることが分かります(今更ながら、映像を見てとナレーションを聞くと、そのインパクトが強いです)。金正恩も短期間で同じことをやっています。彼の権威は「白頭の血統」により担保されているだけで、現時点ではそれ以外にはありません。彼が、お祖父さんを超越するような業績を挙げ、人民が「白頭の血統」とは無関係に彼を慕うようになれば別ですが、あったとしてもまだまだ先の話でしょう。そうなったとしても、金正恩後、「白頭の血統」の意味が薄まった北朝鮮をどうするのか、存在意義をどこに見いだすのかという大きな問題も控えています。

    4.玄永哲
    「兵士の脱走」というのは、非武装を地帯を越えて越南した若い兵士のことでしょうか。それとも、中国で逮捕された北朝鮮兵士のことでしょうか。「公開処刑」としばしば書かれますが、そもそも、北朝鮮には刑場がないような気もしています。つまり、犯罪者の処刑は河原や野原でおこなわれ、強制か任意かは不明ながら、人民がそれを見物に来るのではないでしょうか。日本の時代劇を見ていると、極悪人の処刑をするときは、人々がたくさん見に来ています。

    その他の件については、別のコメントの方に書かせて頂きます。

    > どうも。
    > 平壌国際空港なのですがすばらしい出来になっていますね
    > 地元の那覇空港と似てような近代的空港になっています。
    > 規模からいいますと日本国内の主要空港以下の大きさですが今はこれで十分なのでしょう。
    > 飛行機の模型がぶら下がっているのはおそらく「現代的美観」ではなく
    > 「民族的美観」なのでしょう。さらにお店の感じもこれまでの北朝鮮風なものですし、外国の良さを取り入れるだけでなく、自らの良さも発揮できているのではないでしょうか。
    > 廊下式搭乗橋なのですが那覇空港と比べると本数も少ないですしまた大きさも結構小さいですね。
    > とはいえ便数も増えれば3本では容量オーバーするので、追加のターミナル建設も数年後北朝鮮の国際状況と国内状況次第では行われるのではないでしょうか(新ターミナルを国内線とし追加建設を国際線とする)
    > 北朝鮮は沖縄と同じように観光に重点を置いたら成功するのではないかとみています。(あと資源外交)意外と西欧諸国以外は友好的な国家も多くありますから…
    > 手つかずの遺産や自然、社会主義的建造物(銅像だけではない)、軍事パレードやアリランなどその気になれば観光国家として十二分に力を発揮できるのではないかと思っています。
    > 戦争になるのはもう見たくないですし、聞きたくないですからね…(戦後70周年を迎えた一沖縄県民の願いですが)金正恩第一書記がその方向に舵を切ってもらえればとてもうれしいですが。
    >
    > あと干ばつについてですが、北朝鮮の状況は100年に一度の干ばつではないそうです。
    > 単にまだ梅雨に入ってなかったようで、現在は雨が降っているそうです。
    > また5月の雨量を平年より少ないがまったく振っていない状況ではなかったようです。
    > 去年の今頃もこのような干ばつ報道があったようですが、わざと危機をあおっておいて緊張感を高めているようです。
    > 実際去年は「苦難の行軍」以来最高の収穫高だったようで、食糧事情はまだまだですが、良くなっています。
    > 金正恩政権発足後、危うい部分はありますが経済、農業、軍事において上手くコントロールできているように見えます。
    > (けっして西欧メディアや日本メディアではネガティブな部分しか見せませんが)粛清報道も突然消えて突然現れるのが常な北朝鮮なのでさほど驚いていませんし、適材を探している印象はうかがえますね。
    >
    > さらに金正恩第一書記のバッジの件、偶像崇拝廃止の可能性も
    > 金日成主席逝去20年を過ぎ初代政権を知る人が少なくなっていく中でいつまでも金日成主席を見ていては前に進めないという危機感があったと思います。そこで金正日総書記の逝去後すぐ前向きな行事を立て続けに行い(金正日総書記生誕70周年、金日成主席生誕100周年、金正恩第一書記の国家、党、軍の最高指導者への推戴)、追悼ムードをできるだけ少なくした感じがありました。
    > 金日成主席逝去後何年にもわたって最高指導者推戴が行われず事実上というだけではコントロールも取りづらく(元老級が現役なことから)北朝鮮全体で混乱が生じてしまったのが「苦難の行軍」のはじまりであり、北朝鮮建国史上最大の失政になってしまったわけです。
    > 金正恩第一書記はこれを見ていますからこれを繰り返さないようにあえて最高指導者推戴を速やかに行い指導機関を再構築し、前政権の重鎮を交代させ新体制を発足し、コントロールをとったのです。
    > その過程で粛清が起きてしまったのは残念ですが、各国メディアのいうような大々的な処刑はしてないと思います。自らの地盤を壊すようなまねはしないでしょうし、させないでしょう。そんなこと実際にしていたら今頃軍がクーデターを起こしているはずですし…
    >
    > 玄永哲氏の粛清は「居眠り」「命令不履行」だけでなく「自国兵士の脱走」の責任を取らされたものだと思います。
    > 二回目の失権で政治的な立場には戻れないかとは思いますが、処刑はされてないのではないかと思います。
    > 一回目もそのような報道がありましたから、今回もそうなのではないのかなと。
    >
    > これは私自身の理想なのですが北朝鮮が民主的な国家として変貌を遂げ国民生活が飛躍的によくなったら経済大国、強盛大国も夢じゃないかなと思っています。(北朝鮮国民はまじめで人種や国籍での差別意識も低いと思っているので限定的でも解放されれば成長も早いのではないかと考えています。)
    >
    > 日本は…まあ戦前に逆行しなければいいのですが。
    > 沖縄も日本ですのでしっかりしてもらいたいです。
    > アメリカに物言えない時点で北朝鮮以下だと思っています。
    > 拉致問題も立ち消えですし、首脳の電撃訪問もいいかとは思ったんですがね…北朝鮮、日本ともに頑張っていただきたいです。
    >
    > そういえば沖縄戦では韓国人のみならず北朝鮮の人々も戦ったそうです。それが今の北朝鮮ではどういう扱いかは知りませんが、私としては戦って亡くなった人に国籍や人種などはないと思っています。
    > 朝鮮解放70周年と朝鮮労働党創建70周年の際には戦陣に散られた兵士たちや住民に対して思ってもらいたいと思います。
    >
    > 私事まで入ってしまいましたが、長文失礼しました。

    Re: 悲しい出来事

    こちらもありがとうございます。報道を見ていると、百田氏のみならず自民党若手議員もそれに類した発言をしたようですね。安倍首相は百田発言を受け「基本的に自由と民主主義を大切にする」と述べたそうですが、彼が国会で発言した「侵略の定義は定まっていない」のと同様、「自由と民主主義」の定義も定まっておらず、独自の定義があるのではないかと思いました。

    確かに「朝鮮『民主主義』人民共和国」も民主主義を彼らなりに解釈し、民主主義国家を標榜しているわけですから、「民主主義」の定義は色々あるともいえるのでしょう。

    「自由と民主主義」とは何か、学問的な定義はさておき、国民がそれを「自由と民主主義」と感じるかどうかということですが全てだと思います(その系で、朝鮮人民がどう感じているのかは分かりません)。幸い、最近、若い人々がそれを敏感に感じ取っているような気がしています。選挙権年齢が引き下げられたとき、少し危機感を覚えたのですが、どうも杞憂であったようです(希望的観測も含めてですが)。

    米国が「自由と民主主義」の名の下に行った戦争は何だったのか。そして、それにより破壊された「平和」をどう考えるのか。米国と肩を組んで戦争をやる前にもう一度よく考えるべきだと思います。

    > 先ほど、コメントを書いている最中にとても悲しい記事を目にした。
    > 百田氏の言論統制発言である。
    > まるで(北朝鮮を悪く言うつもりはないが)労働新聞のように政権に忠実な報道機関を支援し、それに反する反政府系の報道機関を「潰せ」という発言だ。
    > 貴殿の以前書かれた琉球新報の記者がアメリカで堂々と質問したという勇気のある行動や現場の状況を正確に伝えなおかつ両方(賛成反対)の意見も載せている新聞があっちに偏っているといわれること自体言語道断である。
    > このままでは日本は悪き北朝鮮に変貌するかもしれない。
    > 自衛だとか国際支援を行うのは構わないが、いかにも戦前回帰な言論統制をほのめかすような発言は容認なりません。
    > 北朝鮮でさえ前向きに変わろうとしているにもかかわらず日本は後ろ向きに変わろうとしている。
    > 第二の北朝鮮にはならないでほしいものである。
    > 何よりかわいそうなのは自国民であって言論統制によってまた道を誤った方向に向かわされることです。
    > 現政権にはしっかりしてもらいたいです。
    > 平和の名を汚さないでほしいそれだけです。

    Re: さらに追記:金正恩第一書記の体型

    こちらもありがとうございます。「元帥様」の体型ですが、痩せてきているとお感じですか。私はむしろ逆で、彼がお父さんと一緒にいたり、登場した直後の映像と比較しながら、随分太ったものだと思っていました。足の不調があった頃と比べると少し痩せた気がしないでもありませんが、依然として超肥満であることは変わりありません。指導者になりストレスが増え、カロリー摂取量が増えたことが原因なのでしょうが、ダイエットをして痩せたは痩せたで病気といわれるのでしょうけどね。お父さんも納所中で倒れた後は、げっそりと痩せてしまいましたね。日本であれば、「元帥様」がジョギングをしている姿でも公開し人民にダイエットを呼びかけるというのも意味があるのでしょうが、大半の人民がダイエットが不要であるだけではなく、むしろカロリー摂取量が不足して困っている人もいる国ですから、「元帥様」のダイエットキャンペーンはやらない方が良さそうです。西側には彼の肥満はネガティブにうつっていますが、カロリー摂取量が不足気味の国では、太っているということは権力者の一つの要件のような気がしています。ともかくも、現状、「元帥様」以外に選択肢がないわけですから、良い方向に頑張ってもらいたいものです。

    別件ですが、沖縄2紙が抗議声明を出しましたね。拙記事で取り上げた女性記者氏にもますます頑張って頂きたいものです。


    > あまり私事過ぎてサイトのことと関係なくなってしまい申し訳ありません。
    > 最近ふと感じたのが、金正恩第一書記が少しやせたように見えることです。
    > 2014年夏の時に比べると肌色も薄くなり、でていた腹も少しだけおさまったような気がします。
    > 2015年冬‐春の時にはコート姿なせいか、さらに太っているような印象だったが人民服に代わってからは変化がみられるようです。
    > おそらく足の状態を考えて2012-2013のとき位までは体重を落とそうとしているのかもしれません。
    > いかに元帥様とて足の状態が悪くなったといって数か月もいなくなると人民にも混乱が起きてしまうかもしれないのでそのようなことがないように何とか調整しようとしているのかもしれません。
    > まぁ健康面に問題があった可能性も否定はできませんが白髪といったようなものは最近見られないようですね。
    >
    > 元帥様には頑張ってもらいたいものです。
    > 頑張ってスリムになれば国際社会の見る目も変わると思います。
    > あとはもっと情報公開ですかね…(モランボン楽団公演や功勲国家合唱団公演も一時期録画実況を流さなかった時期もありました。)人民もより安心すると思うのですが…

    ヨジョンが選定

    コメントありがとうございます。金正恩登場後の写真での金ヨジョンにはあまり注目していませんでした。お父さんの遺体を前に泣いている彼女があり、次は遊園地の「現地指導」で植え込みを飛び越える金ヨジョンでした。

    お兄さんのお尻写真ですが、記事に使用かどうか迷いました。特に、最近の軍隊現地指導の写真でどうみてもお尻を写したとしか思えない写真があったのには理解に苦しみました。面白そうなネタなので、写真を探して記事のしてみようと思います。よろしければ、続きはそちらをご参照下さい。

    > >よそ見をする金ヨジョン
    >
    > こちらで金ヨジュンが「現地指導」での点景として紹介された時も裏方でありながら「悪目立」ちしていて、その頃から少しも変わっていないというところでしょう。そして公表される写真自体もヨジュンによるセレクトなんじゃないですか。
    >
    > と、思うのは、やはりここで紹介された正恩の御尻写真です。
    > 最高指導者のああいう姿は何処の国であれ絶対に公表されることはありません。それをできるのは 正恩自身か「現地指導」を取り仕切るヨジュンのどちらかですが、いくらなんでも正恩が自分のお尻をアピールする理由は無いでしょう。
    >
    > 対してヨジュンならば兄の大きな御尻に愛着を感じているというのは有り得ますし、ならば、その最も愛らしい部分を人民に見せるべきと思っても不思議はありません。
    >
    > 高英起も正恩の変な写真として色々紹介しております。
    > http://news.livedoor.com/article/detail/9969578/
    >
    > これらの写真の公表が責任者の逮捕に値するのか否かは知りませんが、不思議な国の不思議な王子の演出に一役かっているのは間違いないでしょう。

    ぶら下げてある航空機の種類について

    ぶら下げてある航空機はTu-204(北朝鮮では2番め(1番めはAn-148金正恩氏が軍視察に使った小型高麗航空機)に新しい機体です。)本来であればこの新しいTu-204が専用機になるべきですが航続距離が少々短いため適してないことから現状航続距離の長いIl-62が使われています。
    このIl-62とTu-204の大きな違いはエンジンの位置と尾翼の形状です。
    Il-62は後方尾翼付近に前時代の4発低バイパス比のエンジンがついてます。(現代は高バイパス比エンジンが主流)対してTu-204は高バイパス比エンジンを主翼下に配置してます。
    尾翼の形状ですがIl-62はT字尾翼といわれTu-204はまっすぐ伸びた尾翼になってます。
    Il-62は1967年運用開始Tu-204は1994年運用開始となってます
    参考ほどによろしくおねがいします

    KCNAの写真

    KCNAの写真見て思ったんですが途中北朝鮮じゃないような写真があって大変驚きました。
    こんなに現代風なカフェに仕上げるとはさすがだと思います。

    Re: ぶら下げてある航空機の種類について

    コメントありがとうございます。ということは、これは「専用機」ではないということですね。「専用機」ではないものの、新型の期待のモデルをぶら下げたということでしょうか。

    > ぶら下げてある航空機はTu-204(北朝鮮では2番め(1番めはAn-148金正恩氏が軍視察に使った小型高麗航空機)に新しい機体です。)本来であればこの新しいTu-204が専用機になるべきですが航続距離が少々短いため適してないことから現状航続距離の長いIl-62が使われています。
    > このIl-62とTu-204の大きな違いはエンジンの位置と尾翼の形状です。
    > Il-62は後方尾翼付近に前時代の4発低バイパス比のエンジンがついてます。(現代は高バイパス比エンジンが主流)対してTu-204は高バイパス比エンジンを主翼下に配置してます。
    > 尾翼の形状ですがIl-62はT字尾翼といわれTu-204はまっすぐ伸びた尾翼になってます。
    > Il-62は1967年運用開始Tu-204は1994年運用開始となってます
    > 参考ほどによろしくおねがいします

    Re: KCNAの写真

    KCNAですが、接続状態が悪く、まだ写真を見ることができていません。空港は、確かに近代的な雰囲気はありますね。どのような飲食が提供されているのか、体験したいものです。

    > KCNAの写真見て思ったんですが途中北朝鮮じゃないような写真があって大変驚きました。
    > こんなに現代風なカフェに仕上げるとはさすがだと思います。

    質問をされた方へ

    ステメアドではないメールアドレスを記入され、質問をされた方がおられますが、いただいた質問の公開は保留してあります(メアドを公開して、迷惑メールが行かないようにするためです)。

    一方、記入されたメールアドレスの方に質問に関する返信をしてあります。コメント公開をご希望でしたら、お送りしたメールにその旨ご返信下さい。

    No title

    お世話になります。

    李雪主は相変わらず美人ですね。

    金ヨジョンはというと・・・ちょっとコメントできません。

    というようなコトを金ヨジョン自身も意識しているのかもしれません。

    金ヨジョンは兄の「影」あるいは演出家に徹しようとしているのかもしれません。
    この辺は金正日の若い頃に似ているような気がします。

    なので、わざとカメラ目線の画像を使用していないのかもしれません。

    李雪主は金正恩の評判が悪くなり始めるとビジュアル的に前面に出てくるような気もします。
    これも演出?

    ヨジョン

    李雪主は美人ですが、少し太ったような気がしています。

    ヨジョンは、確かに何ともコメントが難しいですね。昔のお母さんに似ているのであれば美人でも良いはずなのですが。

    「李雪主は金正恩の評判が悪くなり始めるとビジュアル的に前面に出てくる」、そんな側面もありますが、逆のような気もしています。つまり、じゃじゃ馬のヨジョンは都合の悪いときに出し過ぎると批判されるので、都合の良いときだけ出すのでは、と。

    それにしても「元帥様」、再びバッジの着用を励行しているようですね。半袖シャツが見物です。

    > お世話になります。
    >
    > 李雪主は相変わらず美人ですね。
    >
    > 金ヨジョンはというと・・・ちょっとコメントできません。
    >
    > というようなコトを金ヨジョン自身も意識しているのかもしれません。
    >
    > 金ヨジョンは兄の「影」あるいは演出家に徹しようとしているのかもしれません。
    > この辺は金正日の若い頃に似ているような気がします。
    >
    > なので、わざとカメラ目線の画像を使用していないのかもしれません。
    >
    > 李雪主は金正恩の評判が悪くなり始めるとビジュアル的に前面に出てくるような気もします。
    > これも演出?
    プロフィール

    川口智彦

    Author:川口智彦
    「크는 아바이(成長するオッサン)」

    ブログの基本用語:
    「元帥様」=金正恩朝鮮労働党委員長(上の絵の人物)、2016年12月20日から「最高領導者同志」とも呼ばれる
    2021年1月11日から「総秘書同志」
    「首領様」=金日成主席
    「将軍様」=金正日総書記
    「政治局員候補」=金ヨジョン(「元帥様」の妹)、2018年2月11日から「第1副部長同志」とも
    「白頭の血統」=金一族
    「大元帥様達」=「首領様」と「将軍様」
    「女史」=李雪主夫人(2018.07.26より「同志」に)

    우 그림은 충정 담아 아이가 그린 경애하는 김정은원수님이십니다.


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