羅先10:「第4回羅先国際商品展示会」、三輪車、電動自転車、米びつの下の100元、人気の中国製品、エスキモーとロシアのアイス、マイク・スマホ・プーさん、「金日成-金正日主義研究室」
我々の訪朝のメインイベントは、形式的には「第4回羅先国際商品展示会」を観覧し、北朝鮮とのビジネス関係を結ぶ契機を作るということであった。私はビジネスマンではないので、その実態を横で観察するつもりで参加した。しかし、既に書いた記事からも分かるように、「展示会」は訪朝イベントの一部であり、それ以上に多く名収穫を得ることができた。
「羅先展示館」で開催された「第4回羅先国際商品展示会」。会場正面に白ナンバーの北朝鮮の車と青ナンバーの中国の車がたくさん駐まっていた。

展示会場は屋外と屋内に分けられている。屋外には、トラクターなどの農機、電動自転車、三輪自動車、太陽光パネルなどの小型のものから、大型のトラックまで展示されていた。屋外に展示されていた製品は、私の見落としがなければ全て中国製であった。
「羅先ミヨン商業会社 貨物積載型三輪車 排気量200cc 液体冷却(水冷式) 工場価格15000元」なかなかシブイ三輪車である。バイクの後部を改造して三輪車にしたものであろう。「羅先ミヨン商業会社」の出展だったので、中国からの輸入品と思われる。

「羅先ミヨン商業会社 旅客輸送型三輪車 排気量175cc 強制風冷却(強制空冷) 工場価格16500元」。中国人(左)と話をする朝鮮人民の出展者。中国人かどうかは「バッジ」で判断している。手前にあるカラフルなバイクが電動自転車。乗り物では電動自転車が最も人気だったようで、多くの朝鮮人民が試乗していた。

中国製の発電機とトラクター

中国製の大型トラック。ナンバープレートもついておらず、運転席のシートにビニールがかけてあるので、展示用である。

さらに別の電動自転車

太陽光を利用した調理器の説明を聞く人々

私は、「展示会」というので販売はせずに展示するだけだと思っていたのだが、この「展示会」は「展示・即売会」であった。屋内展示場に入場するには5元の入場料があったが、屋外は無料であった。全ての朝鮮人民が自由に入場できたのかは分からないが、特段身分証などでのチェックは行っていなかったし、北朝鮮ガイドが「今日は、みんな展示会に行ってしまったようで、町が静かだわ」と言っていたので、年に一度のショッピング・イベントでもあったようだ。多くの買い物をした朝鮮人民。

上の写真の人たちではないが、会場でおもしろい会話を耳にした。ある女性が携帯電話で話をしていたのであるが、相手は夫のようだ。女性は何かを買いたかったようで、「この機会しかないんだから、米びつの下に置いてある100元札を持って来て」と言っていた。へそくりなのだろうか、「米びつの下」というのを聞いて笑ってしまった。何処の国も主婦は知恵があるようだ。(朝鮮人民に紛れ込んで人の話を聞くなど、破壊工作こそしないが、「無名の英雄たち」に登場したユ・リムではないか)
さて、ではここからは屋内の様子を紹介する。屋内はいくつかのホールに分けられており、大きく北朝鮮製品を売るホールと中国製品を売るホールに分けられている。ホールの数がいくつあったかは忘れてしまったが、中国製品を売るホールの方が確実に多かっただけではなく、朝鮮人民もそちらにたくさんいた。朝鮮人民が輸入品に関心があるのは当然であるが、私は中国製品など見ても仕方がないので、北朝鮮製品が展示してあるホールをうろうろしていた。
北朝鮮製品の中で多かったのが、別記事でも紹介した薬品や栄養剤であった。

このブースでは、何を販売していたのか忘れてしまったが、この朝鮮人民たちは靴を見ながら何か話していた。新製品の靴を見ていたのかもしれない。

別記事で紹介した「背が高くなる薬」を売っていた「無病新技術交流社」。このブースは北朝鮮製品を売るブースであったが、常に朝鮮人民が集まっていた。

あとは、北朝鮮切手を売るブースや書籍を売るブースがあった。当然私の関心は、書籍を売るブースである。
中国製品を扱うホールはこのように混雑している。

日本からは「環日本海経済研究所」がブースを出していたが、ものを売るわけではないので何も置いてなかった。ブース前では、研究所員が研究所を紹介するチラシを配付していたが、売り物がないので朝鮮人民は素通りする人が多かったようだ。話を聞いているのは私の同行者。「大変ためになった」と言っていた。

さて、再び外に出ることにする。会場の一角にはテントが張られ、食事ができるようになっている。下は、バーベキューを売っている店。同行者たちは、店に入って食べたり飲んだりしていたが、私は時間が惜しいので歩き回って観察を続けた。

下はポップコーン。どこかの施設を「現地指導」した「元帥様」試食したポップコーンと同じかどうかは分からない。

少し疲れたので「エスキモー」を食べた。北朝鮮ではなぜか分からないが、アイスクリームのことを「エスキモー」と呼んでいる。

「展示会」ならではの食べ物なのかもしれないが、朝鮮語とロシア語が書かれたテントの前では、ロシアのアイスクリームを売っていた。チョコチップアイスを食べてみたが、北朝鮮の「エスキモー」とは違い、Baskin-Robbinsの味がした。

このアイスクリームを売っていた「ロシアノブイミル会社」のテント内で食事を楽しむ朝鮮人民
「接待員ドンム」が歌を歌い始めるテントもあった。これも羅先を象徴するようなショットである。「バッジ」を着用し、首から提げたカードには「奉仕 SERVICE」と書いてある。そして手元に注目していただきたい。写真の解像度を落としてしまっているので分からないかもしれないが、彼女が持っているのはピンク色のカバーを着装したスマホで、カバーにはクマのプーさんのシールが貼ってある。

笑顔が素敵な女性もいたし

「展示会場」の反対側には「金日成-金正日主義研究室」もあった。これが羅先である。
「羅先展示館」で開催された「第4回羅先国際商品展示会」。会場正面に白ナンバーの北朝鮮の車と青ナンバーの中国の車がたくさん駐まっていた。

展示会場は屋外と屋内に分けられている。屋外には、トラクターなどの農機、電動自転車、三輪自動車、太陽光パネルなどの小型のものから、大型のトラックまで展示されていた。屋外に展示されていた製品は、私の見落としがなければ全て中国製であった。
「羅先ミヨン商業会社 貨物積載型三輪車 排気量200cc 液体冷却(水冷式) 工場価格15000元」なかなかシブイ三輪車である。バイクの後部を改造して三輪車にしたものであろう。「羅先ミヨン商業会社」の出展だったので、中国からの輸入品と思われる。

「羅先ミヨン商業会社 旅客輸送型三輪車 排気量175cc 強制風冷却(強制空冷) 工場価格16500元」。中国人(左)と話をする朝鮮人民の出展者。中国人かどうかは「バッジ」で判断している。手前にあるカラフルなバイクが電動自転車。乗り物では電動自転車が最も人気だったようで、多くの朝鮮人民が試乗していた。

中国製の発電機とトラクター

中国製の大型トラック。ナンバープレートもついておらず、運転席のシートにビニールがかけてあるので、展示用である。

さらに別の電動自転車

太陽光を利用した調理器の説明を聞く人々

私は、「展示会」というので販売はせずに展示するだけだと思っていたのだが、この「展示会」は「展示・即売会」であった。屋内展示場に入場するには5元の入場料があったが、屋外は無料であった。全ての朝鮮人民が自由に入場できたのかは分からないが、特段身分証などでのチェックは行っていなかったし、北朝鮮ガイドが「今日は、みんな展示会に行ってしまったようで、町が静かだわ」と言っていたので、年に一度のショッピング・イベントでもあったようだ。多くの買い物をした朝鮮人民。

上の写真の人たちではないが、会場でおもしろい会話を耳にした。ある女性が携帯電話で話をしていたのであるが、相手は夫のようだ。女性は何かを買いたかったようで、「この機会しかないんだから、米びつの下に置いてある100元札を持って来て」と言っていた。へそくりなのだろうか、「米びつの下」というのを聞いて笑ってしまった。何処の国も主婦は知恵があるようだ。(朝鮮人民に紛れ込んで人の話を聞くなど、破壊工作こそしないが、「無名の英雄たち」に登場したユ・リムではないか)
さて、ではここからは屋内の様子を紹介する。屋内はいくつかのホールに分けられており、大きく北朝鮮製品を売るホールと中国製品を売るホールに分けられている。ホールの数がいくつあったかは忘れてしまったが、中国製品を売るホールの方が確実に多かっただけではなく、朝鮮人民もそちらにたくさんいた。朝鮮人民が輸入品に関心があるのは当然であるが、私は中国製品など見ても仕方がないので、北朝鮮製品が展示してあるホールをうろうろしていた。
北朝鮮製品の中で多かったのが、別記事でも紹介した薬品や栄養剤であった。

このブースでは、何を販売していたのか忘れてしまったが、この朝鮮人民たちは靴を見ながら何か話していた。新製品の靴を見ていたのかもしれない。

別記事で紹介した「背が高くなる薬」を売っていた「無病新技術交流社」。このブースは北朝鮮製品を売るブースであったが、常に朝鮮人民が集まっていた。

あとは、北朝鮮切手を売るブースや書籍を売るブースがあった。当然私の関心は、書籍を売るブースである。
中国製品を扱うホールはこのように混雑している。

日本からは「環日本海経済研究所」がブースを出していたが、ものを売るわけではないので何も置いてなかった。ブース前では、研究所員が研究所を紹介するチラシを配付していたが、売り物がないので朝鮮人民は素通りする人が多かったようだ。話を聞いているのは私の同行者。「大変ためになった」と言っていた。

さて、再び外に出ることにする。会場の一角にはテントが張られ、食事ができるようになっている。下は、バーベキューを売っている店。同行者たちは、店に入って食べたり飲んだりしていたが、私は時間が惜しいので歩き回って観察を続けた。

下はポップコーン。どこかの施設を「現地指導」した「元帥様」試食したポップコーンと同じかどうかは分からない。

少し疲れたので「エスキモー」を食べた。北朝鮮ではなぜか分からないが、アイスクリームのことを「エスキモー」と呼んでいる。

「展示会」ならではの食べ物なのかもしれないが、朝鮮語とロシア語が書かれたテントの前では、ロシアのアイスクリームを売っていた。チョコチップアイスを食べてみたが、北朝鮮の「エスキモー」とは違い、Baskin-Robbinsの味がした。

このアイスクリームを売っていた「ロシアノブイミル会社」のテント内で食事を楽しむ朝鮮人民

「接待員ドンム」が歌を歌い始めるテントもあった。これも羅先を象徴するようなショットである。「バッジ」を着用し、首から提げたカードには「奉仕 SERVICE」と書いてある。そして手元に注目していただきたい。写真の解像度を落としてしまっているので分からないかもしれないが、彼女が持っているのはピンク色のカバーを着装したスマホで、カバーにはクマのプーさんのシールが貼ってある。

笑顔が素敵な女性もいたし

「展示会場」の反対側には「金日成-金正日主義研究室」もあった。これが羅先である。
