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    「敬愛する金正恩同志を朝鮮民主主義人民共和国国防委員会第1委員長として高く推戴」:金正恩、スーツ写真2枚目の公開 (2014年4月10日 「労働新聞」)

    金正恩が予定どおり国防委員会第1委員長に推戴されたという速報は昨日書いた記事の「追記」に書いた。今朝、更新された『労働新聞』HPには彼のスーツ姿の写真が大きく1面に掲載された紙面が出ている。

    金正恩 スーツ 2014410
    Source:『労働新聞』、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_01_01

    金正恩のスーツ姿公開はこれで2回目だと思うが、2012年4月12日の『労働新聞』3面に掲載された「朝鮮労働党最高順位へ高く推戴」2年前の写真と比較すると、顔が丸みを帯び、眉毛を短く剃っていることが分かる。また、刈り上げにしている部分も2012年当時はソリが入っていなかったが、今回公開された写真ではきちんと剃られている。

    金正恩 スーツ 2012412
    Source: 『労働新聞』、2012/04/12 3面

    紙面全体で占める写真のサイズを比較すると、今回掲載された写真の方が若干ではあるが大きい。

    2012年4月12日の『労働新聞』紙面(3面)
    20120412 紙面 金正恩
    Source: 『労働新聞』、2012/04/12 3面

    2014年4月10日の『労働新聞』紙面(1面)
    20140410 金正恩 紙面
    Source:『労働新聞』、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_01_01

    なお、2012年4月12日の『労働新聞』1面には「偉大な領導者金正日同志を朝鮮労働党総秘書として永遠に高く頂く」という記事が掲載されている。

    20120412 労働新聞 1面
    Source: 『労働新聞』、2012/04/12 1面

    3面から1面へ、そして若干ではあるが写真のサイズが大きくなったということは、金正恩の権力基盤が固まってきたということを象徴しているのであろうか。やはり「将軍様と全く同じ」金正恩ではなく、「白頭の血統」を受け継ぎつつも、お父さんとは違う金正恩時代を訴えたいのかもしれない。

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    礼式

    今日太陽節を祝っての朝鮮人民軍の礼式が挙行されたようです

    Re: 礼式

    コメントありがとうございます。太陽節関連行事、まだ見ることができていません。ダウンロードはしてあるので、後でゆっくり見たいと思います。

    > 今日太陽節を祝っての朝鮮人民軍の礼式が挙行されたようです

    No title

    掲載面の繰り上げやサイズの拡大など、興味深く読ませていただきました。《백두의 혈통》を受け継ぎつつ独自性を打ち出そうとしているというご指摘は、総書記はまれにしか着用しなかった背広姿で第一書記が肖像写真の撮影に臨んでいるという点でみると、妥当な側面があると思います。

    また、私は今回の肖像写真が前回と違い、真正面向きであるという点にも注目すべきものがあると感じました。ご存知のように、主席と総書記の肖像画には年代によっていくつかのバリエーションがありますが、その最晩年の、태양상になる直前の肖像画はいずれも正面を向いているものでした。このことを考慮すると、第一書記は、主席と総書記のように詰襟の人民服姿ではないところに独自性を持たせつつ、《대원수님들》の方式に則っている側面もあるといえるのではないでしょうか。

    今後もブログの更新を楽しみにしております。

    角度

    コメントありがとうございます。頂戴したコメントを反映させるのが遅れてしまい、申し訳ございません。

    金正日の背広姿というと、後継者指名がなされた後ぐらいでしょうか。古い「朝鮮記録映画」にそのような姿が写っていたような気もしますが、彼のイメージはやはり「野戦服」ですね。思えば、お爺さんは白い軍服、人民服、背広のいずれの姿もあり、最終的には背広で登場していたと思います。その系からすると、「野戦服」でもなく背広でもなく、人民服で通すのが基本的な金正恩スタイルでありながら、「白頭の血統」から叔父さんに合わせて背広写真を出したとも考えられるような気がします。

    「正面を向いている」というご指摘、どうも最近は正面向き写真ばかり見ているので、横向きの写真というのはピンときませんが、斜め横を見ているような写真があったのでしょうか。銅像や全身画であれば、横を向いて何かを指さしているものは思いつきます。金正恩をどの角度から写したり描いたりするのかという点は、これまで注目していませんでしたが、これからは注意して見たいと思います。

    これからも、コメントを頂戴できれば幸いです。

    > 掲載面の繰り上げやサイズの拡大など、興味深く読ませていただきました。《백두의 혈통》を受け継ぎつつ独自性を打ち出そうとしているというご指摘は、総書記はまれにしか着用しなかった背広姿で第一書記が肖像写真の撮影に臨んでいるという点でみると、妥当な側面があると思います。
    >
    > また、私は今回の肖像写真が前回と違い、真正面向きであるという点にも注目すべきものがあると感じました。ご存知のように、主席と総書記の肖像画には年代によっていくつかのバリエーションがありますが、その最晩年の、태양상になる直前の肖像画はいずれも正面を向いているものでした。このことを考慮すると、第一書記は、主席と総書記のように詰襟の人民服姿ではないところに独自性を持たせつつ、《대원수님들》の方式に則っている側面もあるといえるのではないでしょうか。
    >
    > 今後もブログの更新を楽しみにしております。
    プロフィール

    川口智彦

    Author:川口智彦
    「크는 아바이(成長するオッサン)」

    ブログの基本用語:
    「元帥様」=金正恩朝鮮労働党委員長(上の絵の人物)、2016年12月20日から「最高領導者同志」とも呼ばれる
    2021年1月11日から「総秘書同志」
    「首領様」=金日成主席
    「将軍様」=金正日総書記
    「政治局員候補」=金ヨジョン(「元帥様」の妹)、2018年2月11日から「第1副部長同志」とも
    「白頭の血統」=金一族
    「大元帥様達」=「首領様」と「将軍様」
    「女史」=李雪主夫人(2018.07.26より「同志」に)

    우 그림은 충정 담아 아이가 그린 경애하는 김정은원수님이십니다.


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