「教育で保証する未来のために」:日本のような教科書、板書で漢字を使用 (2020年8月17日 「朝鮮中央TV」)
17日、「朝鮮中央TV」で「教育で保証する未来のために」という「紹介編集物」を放送した。学校の休みの期間を利用して教員が模擬授業、教材開発などをして、授業の質を改善している様子を紹介する番組である。
この種の教育改善活動を紹介する番組は、新型コロナの影響で学校の休みになったこともあり、授業を受ける生徒達の様子がほとんど放送されなくなった反面、今年はとても増えている。特に、コンピューターを使っての教材開発に力を入れていることが分かるが、こうした活動は以前からされてきたとはいえ、新型コロナの影響で対面授業が難しくなっており、オンライン授業を拡大する必要が高まっていることとも関連しているのであろう。
今回紹介するのは、こうした活動とは直接的な関係はないが、これまであまり見られなかった2つの点である。一つは、物理の1年生用の教科書である。
「不等速直線運動」

Source: KCTV, 2020/08/17
北朝鮮の教科書というと茶色いわら半紙に不鮮明に白黒で印刷された教科書というイメージが強いが、この教科書を見ると紙質、印刷の質のみならず、編集の仕方が随分と良くなっている(過去の物理教科書と比較したわけではないが)。高校の教科書は時々手に取ってみるが、編集のされ方が日本の教科書と近いような印象を受ける。
もう一つは、漢字の使用である。これは、ある教員が模擬授業をやっている様子であるが、黒板には「光電効果」と漢字で板書されている。その左横には朝鮮文字で「ひかり電気効果(ひかりは朝鮮語の固有語、その他は漢字語)」と書かれている。こうした用語を英語で表記しているのは何回か見ているが、漢字で表記しているのは初めてである。日本語を理解するためではなく、中国語を理解するためなのだろうが、それでも中国語の学習や朝鮮の古典を読むための漢文の勉強ではなく、理系科目でこうした使われ方をしているのは初めて見た。

Source: KCTV, 2020/08/17
「高校1年の物理」と言っているが、この模擬授業のように通常の授業でも教員が板書で漢字を使用し、それを生徒達が理解できるということになると、朝鮮でも義務教育の中である程度の漢字教育をしている可能性がある。
この種の教育改善活動を紹介する番組は、新型コロナの影響で学校の休みになったこともあり、授業を受ける生徒達の様子がほとんど放送されなくなった反面、今年はとても増えている。特に、コンピューターを使っての教材開発に力を入れていることが分かるが、こうした活動は以前からされてきたとはいえ、新型コロナの影響で対面授業が難しくなっており、オンライン授業を拡大する必要が高まっていることとも関連しているのであろう。
今回紹介するのは、こうした活動とは直接的な関係はないが、これまであまり見られなかった2つの点である。一つは、物理の1年生用の教科書である。
「不等速直線運動」

Source: KCTV, 2020/08/17
北朝鮮の教科書というと茶色いわら半紙に不鮮明に白黒で印刷された教科書というイメージが強いが、この教科書を見ると紙質、印刷の質のみならず、編集の仕方が随分と良くなっている(過去の物理教科書と比較したわけではないが)。高校の教科書は時々手に取ってみるが、編集のされ方が日本の教科書と近いような印象を受ける。
もう一つは、漢字の使用である。これは、ある教員が模擬授業をやっている様子であるが、黒板には「光電効果」と漢字で板書されている。その左横には朝鮮文字で「ひかり電気効果(ひかりは朝鮮語の固有語、その他は漢字語)」と書かれている。こうした用語を英語で表記しているのは何回か見ているが、漢字で表記しているのは初めてである。日本語を理解するためではなく、中国語を理解するためなのだろうが、それでも中国語の学習や朝鮮の古典を読むための漢文の勉強ではなく、理系科目でこうした使われ方をしているのは初めて見た。

Source: KCTV, 2020/08/17
「高校1年の物理」と言っているが、この模擬授業のように通常の授業でも教員が板書で漢字を使用し、それを生徒達が理解できるということになると、朝鮮でも義務教育の中である程度の漢字教育をしている可能性がある。